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初心者歓迎ゴブリン退治! オイ待てそういう話だったかこれっ?
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ハンドボール大、緑色、思わずメロンと見間違いそうな雰囲気だが、それでもその表面にまん丸な眼と、四角い口があるのだから食用ではなさそうである。「それで歩けるの?」と聞きたくなるような短い足と、やっぱり短い手も生えていた。
「ヤー!」
そいつらは言った。といっても一斉に言ったわけではないから、「ヤー!」「ヤー!」「ヤー!」と口々に言うことになる。
「これからあいつを殴りに行こうかとか、言いたくなるね!」
南戸河 蔵人
が言うも、
七峯 亨
はキョトンとしている。
「それ、どういう意味っすか?」
「ゴブリンには打撃攻撃が有効、ってこと?」
椿 美咲紀
の反応も薄い。
「なんか聞いたことがあるような、ないような」
城山 水樹
だけはなんだか、わかったようなわからないような顔をしている。
ここは神殿、ゴブリン女王が支配するという伝説の魔宮だ。けれどもご存じのように、やはり古い感じの3D感で構成されているため、なんともレトロ感はいなめない。
ところが、偶然その場に居合わせたこの四人でパーティを組んでみて、蔵人が半ば絶望と共に思い知ったことがあった。
世代ギャップだ。
彼にとっては「あー懐かしい。あったあったこういうの」であるこの世界が、高校生の亨と美咲紀、この二人よりは年長とはいえまだ二十歳になったばかりの水樹にはむしろ、「初めて見る新鮮なもの」として受け止められているようなのだ。だからたとえば、神殿に入って、
「いまどきのゲームってのはすごいね。こういうちょっと古い感じのほうが作りやすいのかな」
としみじみと告げても、皆あまりピンと来ないようなのだった。
「あー、でも小さな頃が懐かしいような……」
ぎりぎり亨が、理解を示してくれているらしいのがまだ救いではあった。
そんなに年長者になった覚えはない。まだ二十代、来年三十の崖っぷちとはいえ二十代、なのにこのギャップと言うことは、これであと10年したら、若い世代とまともに会話できるのだろうか――と蔵人はわずかに不安に思う。
まあそれはさておきだ。
目の前からわらわら、丸いボール型の『ゴブリン』が出てきたゆえ、戦わねばなるまい。
彼ら四人がパーティを組んだのは、本当に偶然の産物だったものの、全体的なチームバランスは良いといえよう。
まず飛び出したのは亨だ。
「武器 や 防具 は 装備 しないと 意味が ないぞ! ってね」
黒い狼のように亨は奔った。赤い鉢巻きがなびく。波のごとくうねる。身につけた玉(ぎょく)や鈴が派手な音を奏で、やはり血のように赤い法被は、ため息付くほどの艶やかさ、戦化粧(ウォーペイント)をほどこしたした貌もあって、今の彼はまさしく異世界の戦士だ。
「相手の攻撃を待つのはターン制だけだぜ!」
ここは上級コース、ゴブリンたちも槍で武装し、中には魔法をつかうとおぼしきシャーマンじみた扮装のゴブリンもいるが、どんな攻撃も亨には追いつかない。
その中央に飛び込むや、亨は種やりをぶうんと巡らせた。
たちまち黒い疾風が起こる。
「ヤー!」
「ヤヤー!」
丸い目を『×(バッテン)』にして、ゴブリンたちが蹴散らされていく。一刀両断されたもの、天井や壁に叩きつけられたもの、いずれもコミカルに破裂して、『200pts』とか『250pts』とかスコア表示を上げて消えていった。
だが波状攻撃は終わらない。むしろここからが本番だ。
「私と踊ってみない? ──永遠に続く刹那の生と死の舞踏を!」
美しきシーフが戦いの渦に加わった。
それはまるで蝶、なんと身軽なことか、水樹は柱を蹴り飛んだ先でさらにもう一度蹴るという三角蹴りを繰り出し、ゴブリンが放つ飛び道具のたぐいをまるで寄せ付けない。そうしてふるうは右手、左手、一振りずつの鋭利なダガー、黒曜石から作ったものだろうか、その刃は闇夜よりも黒い。
一閃、水樹が飛来したその場所に、つぎつぎptsの花が咲いた。どうやらコンボ制が敷かれているらしく、連続して討つたびにその数字は駆け上がっていく。
それにしても美しい。なんともフォトジェニックな今日の水樹だ。胸元を強調した薄手のタンクトップ、大きなベルトのパンツルックで、頭にはシーフらしくバンダナを巻いている。
本日、彼女は大学が休校かつモデルの仕事も休みというので、ふと気が向いてレイトショーの劇場まで来たという。B級アクション映画は、たまの娯楽にするにはちょうどいいお手軽さだ。ところが気がつけば、自分が劇映画の登場人物のようになっていたという次第だった。
「最初は頭を抱えたけどね」
ふっと微笑む水樹の唇は、冷凍保存された薔薇の花弁のように紅いのである。
「ま、“死の舞姫”を演じてみるのも、なかなか悪くないものね」
ほとんどダンスのようだ。この切れの良い動きには、我がことながら内心、舌を巻いてしまう水木であった。ゲームだからブーストされた能力になっているのだろう。とはいえ、爽快だ。
けれどもゴブリンはまだまだ出てくる。わらわらと、飽きることなく出てくる。メロン大なのばかりではなく、それより二回りは大きな茶色い個体も出てきたりしていた。あれはホブゴブリンに違いない。
「私、後方支援なのでちょっと後ろに」
と言いながら蔵人をぐいぐい押して下がっていくのは美咲紀であった。
美咲紀は回復役を買って出ており、実際、回復役そのものの衣装に扮していた。それはこの手のゲームの定番であるシスター風のローブに看護帽をあしらったというなかなか意表をつくアレンジで、色彩は赤と白に統一されている。なお着衣には太股がしっかり露出する程度に大胆なスリットが入っており、足元はやはり赤の編み上げブーツで固められているのだった。腰に飾られた複数のブーケも華やかである。
「うん、気持ちはわかるがね……私も援護とか、そういうので戦うのが得意なんだ」
頼られている以上応じねば、と蔵人は前に出つつも、首を後方に向けながら言うのである。
「つまり補助魔法とかよく使うスタイルなんだよね。眠りの魔法最強」
そうこうしている間に、亨と水樹の攻撃を抜けたゴブリンが迫ってくる。
「危ない!」
蔵人は美咲紀をかばおうとしたが、美咲紀だってただ守られるだけの存在ではない。
「伝家の宝刀! 『ご家庭な医学辞典(?)』!」
叫ぶと両手に握った、巨大な表紙の分厚い本を振り回す。真っ赤な表紙のその本は、文字通り『ハード』カバーであって、ゴブリンの側頭をいとも簡単にひしゃげさせ200ptsを叩きだした!
「お、お見事!」
「本は武器によし盾によしですよ!」
「こうなると私も、いいところを見せないとね」
冒険小説作家として、あまたの戦士の死闘を描いてきた蔵人だ。戦士は想像だけの存在ではない。彼の中にもいる。たしかに、いる。
このとき瞬時、蔵人は脳内の戦士と同一化していた。
「敵が大量に出てくるタイプは範囲攻撃が強い……」
すなわち左手を前に、右腕を主として右半身を大きく引き、軸足の右脚で石畳を踏みしめたのだ。このとき彼の右手には、大きなブーメランが握られていた。
「RPGならブーメランは全体に当たるし手元に返ってくる……これはお約束だ!」
そうして投擲、渾身の投擲を放ったのである。たちまちブーメランは旋風を巻き起こし、ぐんぐんと回転しながらその道程にある敵を、次々切り裂いて錐もみさせ吹き飛ばしていった。
「わお! やりますね!」
「はは、私だってちょっとしたものだろう」
なんだろうこの気持ち――蔵人はまるで自分が16歳の少年になったかのような高揚を覚えていた。やっぱり、この時代のRPGは……いい!
「さあ、ブーメランでダメージを与えたんだから倒せそうなら右の敵から殴って! 左から右に向かってダメージが減っていくでしょ?」
蔵人ははからずも思いだす。小さなテレビ画面を前に、マルチパッドつないだゲーム機でわあわあ、友達の家で騒いでいた夏休みの午後を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
25人
参加キャラクター数
25人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年09月09日
参加申し込みの期限
2015年09月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年09月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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