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寝子島朝ごはん!
早朝稽古の後の朝食
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早朝の寝子島神社は、今日も背筋がピンとするような清浄な空気に満ちていた。
境内での剣術の朝稽古は、
御剣 刀
にとってもうとっくに毎日の習慣になっている。
その時間を、
橘 千歳
と共にすることも含めて、だ。
(そういえば、いつ頃から千歳と一緒に剣の練習をするようになったんだっけ?)
いつの間にか『当たり前』になっていた2人で過ごす朝の時間。
ほんの一瞬の間巡らせた想いが生んだその隙を千歳は見逃さない。
迷いのない太刀筋が、刀の胴を正確に捉えた。
「っ……!」
寸止めされたその一撃の鋭さに、ひやりとして息を飲む刀。
千歳が、漆黒の双眸を和らげてどこか悪戯っぽく微笑した。
「集中力、切れてる。刀君らしくないミスね」
「うっ……き、気合入れ直す! 千歳、もう一回!」
「負けず嫌いもいいけど、無茶は駄目。もう何回打ち合ったかわからないもの」
成る程、言われて気がついてみれば刀も千歳ももうすっかり汗だくだった。
刀の返事は待たずに、千歳は近くに置いてあった荷物からふかふかのタオルを2枚取り出して、そのうちの1枚を刀へと差し出す。
「汗拭いて、朝ごはんにしましょう。今日もお弁当作ってきたから」
「……わかった」
受け取ったタオルで汗を拭いながら、刀は短く応じた。
負けたままで終わるのは悔しいが、千歳の言うことは正しいし、それに、刀は千歳の作る弁当も、それを2人で食べる時間も好きなのだ。
千歳が手早く食事の準備を整えて、2人で社の前のちょっとした石段に並んで腰を下ろす。
2人の間には、今日も今日とて千歳お手製の弁当が広げられていて。
「今日も美味そうだな」
いただきますと挨拶をして、刀は少しわくわくしながら綺麗な三角形のおにぎりにかぶりつく。
「梅干しすっぱ!? お、こっちは鮭。うん、両方美味い」
「刀君、1個ずつ、落ち着いて食べたら?」
苦笑交じりにそう言いながらも、千歳は刀の「美味しい」という言葉に心の中でほっと胸をなで下ろしていた。
(刀君にお弁当を作るようになって、私の料理の腕、少しは上がったかな)
千歳は、自分の料理の腕にあまり自信がない。
姉も刀も千歳の料理を美味しいと言ってくれるけれど、2人とも優しいから悪い評価は口にしないだろう、なんて千歳はつい思ってしまう。
なのにどうしても、千歳は刀の「美味しい」を求めてしまうのだ。
「ちょっとしょっぱいのが、運動した後にはまた美味しいんだよな」
おにぎりを2つ食べ終えた刀が、機嫌のいい声でそう漏らした。
「しょっぱすぎない? 変じゃないかしら?」
「全ッ然。千歳のお弁当はいつも美味いよ。あ、唐揚げも食べていいか?」
「うん、どうぞ。いっぱい食べてね」
やった! と刀が嬉しそうに唐揚げへと箸を伸ばす。
(美味しい? って聞かれて、不味いなんて言う人じゃないのは分かってる)
もしも美味しくない物を出されても顔に出さずに全部平らげて、すごく美味しかった、また作ってくれよな、と言ってくれる。
千歳にとっての刀はそういう人だ。だから。
(私の質問は、ほとんど美味しいって言わせてるようなものよね。ずるいなぁ、私)
少しずつ自己嫌悪を重ねながらも、刀の「美味しい」が聞きたくて、千歳はつい、同じ問いを何度も零してしまうのだ。
「あー、唐揚げも美味い! 冷めてても美味しいのは腕がいい証拠だよな」
小ぶりの唐揚げをもりもり食べながら、刀はうんうんと自分の言葉に頷いている。
「刀君、ちゃんと野菜サラダも食べてよ? 栄養バランスとか考えて作ってるんだから」
「ん、勿論。こんな美味いお弁当、残さないって」
刀が弁当の残りを平らげようとしている間に、千歳は魔法瓶に用意してきたお茶をコップに注いだ。
弁当の締めに熱めのお茶は、刀のお気に入りだ。
弁当を食べ終えた刀が、「ありがとう」と言ってお茶のコップを手に取る。
ぐびりと喉に流し込んで、
「うん、日本人で良かったな~」
なんて満足げに笑う刀に、千歳はお決まりの問いを投げた。
「刀君、どう? 今日のお弁当、美味しくできてた?」
「うん、美味しいよ。今日のもばっちり」
「本当?」
「本当だって。そんな不安そうな顔するなよ、不味ければ不味いって言うからさ」
千歳がどこか心細げな顔をしているのを見て取って、刀は彼女へと、にっと明るい笑みを向けてみせる。
千歳の表情が、刀の笑顔の効果で仄かに和らいだ。
「なんていうか、おかずもそうだけど千歳には俺の食べ物の好みを把握されている気がする」
「そう、かしら?」
「そのうちにご飯を餌にお願い事なんてされたら、断れないな」
「なら、とびきりのお願い事、考えておかないと」
刀の言葉に、千歳の顔にやっと屈託のない笑みが浮かぶ。
その笑顔に、刀は胸の奥が優しくあたたまるのを感じた。
(毎朝一緒に食べる弁当が、本当に美味い。こうやって千歳と過ごす時間が、俺は好きなんだろうな)
だからこそ、千歳には心配そうな顔をしてほしくないと刀は思う。
傍らの彼女にも、心から笑っていてほしいと願わずにはいられない。
(お弁当、昼もお願いしたら作ってもらえるだろうか? そう言ったら安心してくれるかな?)
そんなふうに思案して、刀は隣に座る千歳へと声をかける。
「なあ、昼と夜もお願いしていいか?」
「え、昼と夜って……」
千歳の瞳が、少し驚いたように見開かれる。
けれど、千歳はすぐに刀が本気でそう言っているのだと彼の表情から察して、口元に手をあてがって真面目に思案した。
「えっと、昼は毎日は難しいけど、たまにぐらいなら……」
「おっ、本当か?」
「でも……刀君、夜は家に帰ってご飯食べれるから、私がお弁当作る必要はないんじゃない?」
心底から不思議そうな顔で、千歳が首を傾げる。
だから、続く刀の言葉は、千歳への返事というよりは独り言に近い、ごく小さな呟きになった。
「家に来て作ってもらえれば……いや、拙いか」
「刀君? どうしたの?」
「やっ、何でもない」
千歳の頭の上に、クエスチョンマークが幾らも浮かぶ。
きょとんとしている千歳に何と言葉を返せばいいのか思いつけずに、刀は言い忘れていた「ごちそうさま」を口にした。
いつ頃から作ってくれるようになったのか思い出せないほど日常の一部になってしまった千歳の朝のお弁当。
明日の朝食も今から楽しみだなんて思ってしまって、刀は自分の気の早さに苦笑した。
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担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月12日
参加申し込みの期限
2015年08月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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