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みかんを駆逐せよ
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8 良い気分転換に
少しだけ肌寒い空気の中、
十朱 此方
は1枚のちらしを持ってみかん果樹園に向かっていた。気分転換にどう? と両親に見せられたちらしには、オレンジ色のマーカーで『みかん狩り』と書いてあった。その下には、小さい文字で様々な催し物のメニューが書かれていた。田舎臭いちらしなのだが、文字を見るだけで、何故か瑞々しさが感じられる。
その所為だろうか。たまにはいいよね、という気分になって、此方はみかん狩りに行くことにした。
(1人ではちょっと寂しいけど、色々出ることがあるみたいだし、気になるのに参加してみよう)
そう思って歩く此方の気分は、決して、悪くなかった。
――が。
「みかん果樹園にようこそだミ! 今日は思うだけみかんを駆逐していくがいいミ!」
入口に入った途端にぬぼんとどアップで現れたみかん宇宙人に度肝を抜かされ、此方は一時、言葉を失った。
何とか気を取り直して、一応礼をする。
「はい……、よろしくお願いします」
顔を上げた彼女の目には、まだ驚きが残っていた。ぶんぶんと両手を振るみかん宇宙人に見送られて中に入っていく間も、胸の動悸が収まらない。
(ここのマスコット……? びっくりした……)
しかし、これだけでみかん宇宙人との縁は切れなかった。みかん狩りの為に果樹園の入口に行くと、そこにはやはりみかん宇宙人が立っていた。
「みかん狩りに来たミ? ではこれからルールを説明するミ!」
みかん宇宙人は、竹籠を脇に抱えて何となく体育教師のような雰囲気で語り出した。これまで言明してこなかったが、この辺りではっきりさせておこう。
「この竹籠いっぱいまでみかんを狩れるミ! つまみ食いは禁止だミ! 食べた分だけ見えない山が出来るミだからミ! 籠を持って帰って来たら、希望した分だけ持ち帰れるミ! どうぞだミ!」
説明を終えると、みかん宇宙人は此方に竹籠を渡した。
(何だか本格的ね)
早速、籠を持って取れ時のみかんを探す。その後ろから、みかん宇宙人もついてくる。
(えっ、ついてくるの!?)
まさかな展開だったが、極力気にしないようにして果樹園の中に入っていく。
「あ、これなんて良さそう」
程なくして、美味しそうなみかんを見つけて立ち止まる。左手には籠、右手には鋏。
(確か、係の人はこうやって取ればいいって言ってた)
説明を思い出しながらみかんを摘む。手のひらに包まれたみかんを見て、此方は顔を綻ばせた。
取れて、何だか嬉しい。
そういえば、みかんを自分の手で収穫なんて初めてだ。此方は、昔一緒に歩いていた、同じ日に生まれた彼女の顔を思い出した。
(……みかん狩り、一緒に出来たら良かったな)
そう思うと、楽しかった気分が深い哀しみに落ちていく。籠を抱える此方の耳に、風で揺れる葉擦れの音だけが聞こえてくる。
やがて、此方はぶんぶんと首を振って顔を上げた。
(今日は気分転換で来てるからこんなこと考えたらダメ。もっとたくさん取って、お母さん達のお土産にしよう)
気合を入れ、みかん狩りに集中する。気が付くと、みかんは籠いっぱいになっていた。
「結構取れたわよね」
でも、取り過ぎた気もする。
欲しそうな人がいたら少しあげてもいいかも……
そう思ったところで、背後のみかん宇宙人と目が合った。縫い付けられた大きな目と目が合った。
「……みかん、欲しい?」
「欲しいミ!」
即答だった。本音なのかみかん宇宙人の立場になって答えたのかは分からないが、此方は宇宙人にみかんを分けてあげることにした。自分は、片手で持てる分だけを袋に入れる。
「みかん、ありがとうだミ!」
別れる時、みかん宇宙人は本当に嬉しそうだった。そうだ、きっと、アルバイトだってみかんが欲しいのだ。
久々に清々しい気分で、此方は次にみかんスイーツカフェに入っていった。
メニューを見る此方の目は、キラキラとしていた。表情の変化は少ないが、スイーツを楽しみにしていることが分かる。
(どれも美味しそう。何個くらいなら食べられるかな)
わくわくしながら店員を呼び止め、みかんアイスとパフェ、紅茶を注文する。基本の表情は変わらないのだが、店員が離れ、メニューを閉じた彼女からは音符マークが飛んでいるようにも見えた。
その彼女を遠くの席から見つめている少女が1人。
朝野 未沙
だ。
(何から食べようかなー。まずはケーキかな。それからパフェ食べて。みかんッパイもあるのかな、みかんッパイ)
なんてことを考えながらメニューを見たりしていたが。
そしてみかんパイはあってもおっぱいの形をしたパイは無かったが。
(甘いものっていいよね。食べると幸せな気分にしてくれる)
文字を追ううちに、徐々にメニューとは違う方向に思考が広がっていく。
(甘いものを食べて幸せそうな女の子って可愛いよね。幸せそうな女の子って美味しそうだよね。誰から食べようかな……)
と、ここで目に留まったのが此方だった。ジュルリ、と舌なめずりすると、悪寒がしたのか此方はぶるっと一度震えてきょろきょろした。その彼女の前に、注文したアイスとパフェが並べられる。
此方は並んだスイーツを、スマホでそっと撮影した。シャッター音のしないアプリを入れている為、店内には何も響かず彼女は静かにスマホをしまう。それからスプーンを取り、まずはアイスから口に入れる。
ぱくり。
(幸せ……)
みかんの果汁がたっぷり入ったアイスは、ジューシーで、きんと冷えていてとても美味しい。
次はパフェだ。
綺麗に盛られていて、見た目も楽しく嬉しかった。一口食べると、みかんの味がほわほわと口の中で溶けていく。
(どれも美味しいわ)
とっても幸せな気分になって、最後まで飽きずに味わって食べることができた。来て良かった、としみじみと思う。
カフェを出ると、外ではみかん宇宙人が来園者を案内していた。記念だし、と思って少し離れた場所から写真を撮る。すると、それに気付いたのか案内を終えたみかん宇宙人が突進するように近付いてきた。ちょっと、驚いた。
「写真を撮ってくれたミ!? 嬉しいミ!」
「え、えっと……」
「ボクみたいにかわいいと写真を撮りたくなっちゃうミよね! ボクとのツーショット写真も撮っていくミ!」
「え、あ、じゃあ……」
勢いには驚いたけれど、まぁ、いいか、と思ってみかん宇宙人と2人並ぶ。フレームに入るように密着すると、みかん宇宙人は思った以上にもふもふしていた。
「チーズ、ミ!」
定番の合図の後に自撮りする。撮った写真を見てみると、いつも見ている自分の顔が、いつもよりも何となく微笑んでいるような気がした。
果樹園から出て、来た道をまた歩いて帰る。
(気分転換にはなったわ)
やっぱり、悪い気分ではなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月08日
参加申し込みの期限
2015年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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