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みかんを駆逐せよ
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1 宇宙人講座。
「今日一日よろしくお願いしまっす!」
準備の完了したみかん果樹園のイベント広場に、着ぐるみに入るためのアルバイトが集まっている。その中の1人、
風雲児 轟
が先輩アルバイトの男子大学生に元気に挨拶した。
「ああ、よろしく!」
Tシャツにステテコという姿の青年――森宮 檎郎(ごろう)という名前らしい――は、感じの良い笑顔で轟に応える。
「早速、着ぐるみを見せてもらえますか?」
「そうだな。こっちだ」
青年は倉庫らしき所に皆を案内する。扉を開けると、そこにはずらりと着ぐるみが並んでいた。
(お、思ったよりヤヴァイのだ~。ゆるきゃら全盛時代にこれは怖すぎなのだ~!?)
陸上部のTシャツにハーフパンツ、それに常備品の入った赤猫リュックを背負った
後木 真央
が目を丸くする。
着ぐるみは、どうにも形容しがたい姿をしていた。
一言で言えばばけもの――否、仮にも果実狩りという平和なイベントにばけものがいるわけがない――に見えるがよく見るとマスコット的でかわいく見えないこともないようなやっぱりかわいくないデザインがされている。
(これが……?)
ジャージ姿の
燕城寺 智慧
も着ぐるみから目を離せなくなっている。
「皆には、この中に入ってお客様をサポートしてもらう」
檎郎は、自分の胸をどんと叩いた。中の人の表情は分からないが、自信ありげだ。
(とてもユニークな造形ですね……)
智慧の心の声には勿論気付かず、どこか嬉しそうに檎郎は言う。
「かわいいだろ。俺がデザインしたんだ」
「先輩さんが……、ですか?」
「着ぐるみのデザインは初めてだったけど、やってみたら案外すらすらと出来たよ」
檎郎はとても満足そうだ。だが、それにどうコメントしていいか分からなかった智慧は、本題に入ることにした。
「え、えっと……みかん宇宙人の所作や、話し方を教えてもらえますか?」
「俺も、動き方とか案内の仕方とか、知っておきたいです!」
轟も続けて希望し、「うん」と頷いた檎郎は、手前にあった着ぐるみに入るとボイスチェンジャーでも入っているのかかわいらしい声で彼女達に言った。
「まずは、その仮の姿で動けるように練習するミ! 簡単ミーよ!」
智慧は気を引き締める。
(これまで培った私の全てでもって、「みかん宇宙人」を会得しましょう!)
「うん、完璧だミ!」
みかん宇宙人の一挙手一投足を余すところなく目に焼き付け、耳にも焼き付けた智慧の動きは、充分に及第点を得ることとなった。
全員へのレクチャーが終わると、次に轟が質問する。
「みかん宇宙人についてもう少し詳しく教えてください!」
「詳しく、ミ? 出身や生態を知りたいのかミ?」
「はい!」
自分はバイトの身だが、今日1日はみかん宇宙人として皆をもてなすのだ。そのためには、きっちりみかん宇宙人になりきる必要がある。
「一度しか言わないミ! よく聞くミよ!」
少しばかり胸を張ると、みかん宇宙人は何となく誇らしげに語り出した。
「みかん宇宙人はみかん星からやってきたミ! 宇宙船は使わず、寝子島のみかんに導かれてワープしてきたミ! トイレや休憩に行く時は、『みかん星のみかんが導いてるミ!』と言えばいいミ! ボクらの頭はみかんの姿をしているけどこれはみかんじゃないミ! 見た目だけだミ! だから頭のみかんの皮は剥けないミ! 中の実も食べられないミ! 主食はみかんだミ! 林檎を食べるとじんましんが出るミ! ちなみに性別はないミ! みかん宇宙人はみかん宇宙人だミ! 三人称で表すなら『ze』だミ!」
最後に何故か決めポーズをして、みかん宇宙人は皆に言った。
「それじゃあ、皆も本来の姿に戻るミよ!」
みかん宇宙人視点で『着ぐるみ装着』と指示を出され、アルバイト達は各々着ぐるみを選びにかかった。
「こ、これは……!」
着ぐるみを着た智慧は、思っていた以上の蒸し暑さに驚いていた。
(くっ、コレを着たまま動いて喋っていたなんて。先輩宇宙人さん、さすがです)
先輩を見る。周りがみかん宇宙人だらけになっても、『誰』が先輩なのかはすぐに分かった。一番堂々としているのが先輩だ。
(しかし、私も家庭菜園での農作業で体力は付きました。やりきって見せます!)
智慧が家庭菜園だと思っているものは、一般的なそれの云々倍の広さの畑だ。実際、体力は相当ついているだろう。
そしてまた、轟も着ぐるみの着心地を確かめていた。
(やっぱり想像通り、かなり視界が悪いな。おまけに動きにくい。だけどこの状況でしっかり仕事をしてこそ本当のスーツアクター! 気合を入れるぜ!)
着ぐるみを着たまま、轟は覚えたばかりの決めポーズを取った。
∞
開園時間になり、客を迎える。
みかん宇宙人の外見がどうであろうと関係ない。着ぐるみを見た者は大なり小なり良かれ悪かれ意外性を感じているようだが――
『満足感をお客様に与えられれば問題ない』
――と言っていた檎郎の言葉を思い出しながら、轟はコミカルな身振り手振りでお客を案内した。
「ようこそミ! たくさん楽しんでほしいミ!」
基本を守った上で教育番組のマスコットをイメージした彼のパフォーマンスは、着ぐるみを目にした客の第一印象を塗り替えることに成功しているようだった。
――だが、アルバイトの全員が安全安心なみかん宇宙人となれているわけではなかった。
「我々ハ、蜜柑性人ダ。地球人ヨ、我ラノ同志ヲ喰ラウガ良イ……」
真央はみかん食べ放題のコーナーでこんなことを言って、「デリャ」とみかんの実を客の口に押し込んでいた。
「ファファファ、このめくるめく未完の園(誤字に非ず)にあって完熟した我らに遭遇するとはまさにレアッ! さぁ我らが使徒によるめくるめく酒池肉林を楽しみたまえ……」
とか、目を白黒させている客に向けて言っている。
「ななな、何するのだっ!?」
それを先輩が見逃すはずもなく、真央は背後に現れたみかん宇宙人に背中からどすどす押される形で控室に連行され、しばし動きの再教育を受けることになった。
「ふう、何とかみかん宇宙人出来ていますでしょうか?」
そんな一幕もある中で、教え通りにみかん宇宙人をやっていた智慧は、ひとまず休憩に入っていた。かぽん、とみかんの頭を外し、一息吐く。
しかし、みかん宇宙人になりきりすぎていた彼女は、少々現実と虚構の区別がつかなくなっていた。はっ、と、顏を上げる。
(この頭部だけ脱いだ状態。……今この私は、果たしてみかん宇宙人なのでしょうか、燕城寺智慧なのでしょうか……または別の何か?)
そこまで考えて、「……!」と我に返る。
「いけません、まさか着ぐるみでアイデンティティを見失いかけるとは」
現実に戻ってきたようだ。
(少し呆然としていました。深いです、着ぐるみ)
智慧は外したみかんの頭部を、しみじみと見つめた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月08日
参加申し込みの期限
2015年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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