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みかんを駆逐せよ
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3 枯葉色の気分と大食い大会
(うわぁ、あれもこれも美味しそう……)
みかんスイーツカフェにて、メニューに書かれた沢山の種類のスイーツ名を見て
城山 水樹
は迷っていた。秋の果実で出来たスイーツはどれも美味しそうで目移りする。全部食べてしまいたいくらいだが、モデル稼業の悲しさで、あんまり食べ過ぎると職業的にまずい。
「あ、すみません」
みかん色の縦ボーダーのワンピースに白エプロンという、可愛らしい制服を着た担当者を呼び止める。
「注文はお決まりになりましたか?」
「はい。えーと……」
結局、水樹はみかんのケーキ1個と紅茶を注文した。待っている間、窓から見える果樹園を眺めながらオーナー夫婦に挨拶した時のことを思い出す。水樹は、夫婦とは初対面ではなかった。この果樹園には、子供の頃から一家で訪れるのが通例だった。旧市街にある古本屋を休業して皆で出掛ける。今年も、一家全員でみかん狩りに訪れた。
水樹自身は、毎年来れていたわけではなかった。高校受験の時は受験勉強で忙しく
高校2年の時は風邪で行けなくなり、去年は読者モデルの仕事で2日がかりの撮影だった。
『お久しぶりです。柑野さん』
挨拶をすると、オーナー夫婦は人の好さそうな笑顔で迎えてくれた。
『久しぶりね。元気にしているようで良かったわ』
『大学には無事に入れたのかい?』
2人は水樹のことを覚えていて、近況を軽く語り合った。
(来年はあのタルトを食べてみたいわね)
先程、迷いに迷って諦めたスイーツを脳裏に思い浮かべながら、届いたみかんのケーキにフォークを入れる。一口食べると、口の中に甘酸っぱさが広がった。紅茶もケーキにとてもマッチし、あっという間に完食して外を眺める。
残った紅茶を飲みながらまったりと時間を過ごす。そうしているうちに、ふと
今年の夏に終わった恋の記憶
が蘇る。色々と忘れようとはしているのだが――
とっくに過去に追いやった筈なのに、まだ感情が残っていることに驚いてしまう。
「はぁ……まだ、あいつのこと引きずってる……どうかしてるよ、私……」
つい声に出して呟いてしまう。なんだかな……、と、内心で溜め息を吐く。どうして、こんなところで思い出してしまったんだろう。
みかん大食い大会の会場に、弟が行っている。冷やかし半分に応援して少しでも気を紛らせようと、水樹は席を立ってカフェを出た。
∞
佐藤 英二
がみかん果樹園に来ると、イベントスペースではみかんの大食い大会の参加受付をしていた。更にその近くでは、やることはほぼ同じだが趣旨が違う、食べ放題のブースが設けられている。
「食べ放題か……」
幾つか合わせたパイプ机の上には、背中に背負ってもはみ出て見えそうな大きさの竹籠が置かれている。その中には大量のみかんが入っていて、机の前に座った人々は、それぞれのペースで次々とみかんを食べている。
「参加してみようかな」
ブースに近付き、参加を希望すると時間をメモしたみかん宇宙人から席に案内される。
「1時間経ったら呼びに来るミ!」
みかん宇宙人が去ると、英二は早速みかんに手を伸ばした。彼は、みかんは白い筋を出来るだけきれいに取ってから丸ごと一気に頬張って食べる派だ。この白い部分に栄養成分がある、という噂もあるが、それはあえて考えない。
彼は時間内に多くのみかんを食べるために、まずはみかんの皮むきに集中することにした。ひとつのみかんの皮を筋まで取り終えると、食べずにすぐに次のみかんを手に取る。みかんの皮をむくのに熱心になりすぎて食べる時間がなくなってしまうことがないように、携帯電話を出してアラーム設定をする。
それから、英二は改めて皮むきを始める。むきながら、隣のイベントスペースで始まった大食い大会も観戦する。そこでは、背の小さな少女が奮闘していた。皮をむいたみかんを一房ずつに分けず、丸ごと頬張っている。自分と同じ食べ方だ。ただし、皮は1個ずつむいている。
次々にみかんを食べる少女に、英二はつい見入ってしまっていた。
(みかんで対決列島なのー!)
少女――
藤村 あさひ
は、もういくつものみかんを平らげているのに、平気な顔でどんどんとみかんを口に入れていく。『旧市街の魔人・藤村』とよく呼ばれるだけあって、いい食べっぷりだ。
みかんは皮をむくのに少し時間がかかるが、頬張るのは一瞬だ。
(ペース配分に気を付けながら頑張るの)
アラームが鳴り、英二は皮むきを中断して携帯電話に手を伸ばした。最後のみかんの皮も向き終わると、彼の目の前にはきれいなみかんピラミッドが出来ていた。最後のみかんからまず口に運ぶと、ピラミッドの上から順に取って食べていく。
「時間だミ! 終了だーミー!」
1時間が経つ頃には、積み上げたみかんは見事になくなっていた。そして英二のお腹は、赤ずきんちゃんに石でも詰められたかのような状態になっている。
「これは参加記念の薄い本だミ! 持って帰るミ!」
渡された薄い本には、『みかんトリビア!』と書いてあった。本を持ってブースから離れると、大食い大会を見学に来たのだろうオレンジ色のエプロンをつけた中年の夫婦が近付いてきた。妻の方は、英二のお腹を見詰めている。
「参加ありがとう。うちのみかんはどうだったかな」
「食べ過ぎてない? 大丈夫?」
「はい、こんなにたくさんみかん食べたの初めてだけど、美味しくてボリュームがあって本当に大満足です!」
迷わずそう言い切ると、妻は嬉しそうに目を細めた。
「そう。そう言ってもらえると大事に育てて良かったと思うわ」
オーナー夫婦と別れてそろそろ帰ろうかと出入口に向かう。背後で、「優勝は藤村あさひさんだミ! おめでとうだミー!」という声がしている。あの少女が、優勝したらしい。
果樹園から出ると、前から男女2人が歩いてきた。
御剣 刀
と
橘 千歳
だ。刀は、ボス猫のポン太に立ち向かった時の戦友である。
「お、今帰りか?」
刀も英二に気付き、話し掛けてくる。
「すごい腹が膨れてるな」
「みかんの食べ放題に参加したんだ。こんな機会あんまり無いし、思いっきり食べたよ」
「……どのくらい食べたの?」
千歳が驚きを残した様子で訊いてくる。この腹を見たら、まあ訊かずにはいられないだろう。
「20個近くは食べたかな。楽しかったよ。……あ、そうだ、こんなの貰ったんだ」
英二は、先程貰った薄い本を2人に見せる。
「みかんのトリビアって書いてあるな」
「何が書いてあるのかしら」
本を開くと、そこには果樹園経営者ならではの雑学が色々と書かれていた。3人はへぇ~と言いながら、本の内容を楽しんだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
沢樹一海
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月08日
参加申し込みの期限
2015年08月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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