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夢で会えたら
Rooftop memoir ~ from Blue
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【9】リボンは青空の下で揺れる
目の前に広がる青空に、
浅山 小淋
はそこがどこなのか、すぐに気づいた。
彼女が卒業した、中学校の屋上だ。
(あ……)
その一画に、懐かしい姿を見つけて、小淋は目を見張る。
(本当に、苺ちゃんがいます。……あの夢の噂は、嘘じゃなかったんですね)
そう、ここは、小淋の夢の中だ。
夢の噂を聞いた時、彼女は思った。
(私の一番最初の親友に、苺ちゃんにもう一度会いたい)
と。
苺は、彼女がいた中学に転校して来た少女だった。
人気アイドルグループのメンバーの一人で、声が出ないことからクラスで孤立していた小淋を、友達だと言った最初の人間だった。
(そう。このリボンも、もともとは彼女の愛用品です)
つと自分の頭のリボンに触れ、小淋は思う。
彼女の視線の先に立つ苺も、同じリボンを髪に飾っていた。屋上を吹き抜ける風が、苺の髪と共にリボンを揺らす。
「小淋ちゃん、こっちへいらっしゃいよ。風が気持ちいいわ」
昔と同じように明るく笑いながら自分を呼ぶ苺に、小淋は思わず涙が出そうになるのを堪えた。
そちらに駆け寄り、いつもどおり、スケッチブックに文字を綴る。
『苺ちゃん、会えてうれしいです。私、今、とても楽しくやっているんですよ』
彼女は、寝子島での生活についてを書いた。
寝子島に来て出会った人々のことや、学校でのこと、寝子高でできた友達のことなどを、思いつくままに語った。
そして彼女は、書いた。
『苺ちゃん、本当にありがとうございます。今私がこんなふうに過ごせているのは、全部苺ちゃんのおかげです』
「そんなことないわ。だって、私は何もしてないもの。それらはみんな、小淋ちゃんが自分で得たものよ」
頭を下げる小淋に、苺が言う。だが、小淋はかぶりをふった。そのあと、ペンを握り直すと、新しいページに書き始める。
『いいえ、全部苺ちゃんのおかげです。それともう一つ……ずっと謝りたかったことがあります』
スケッチブックに文字を書きつけながら、小淋はきつく唇を噛みしめた。
(……苺ちゃんが、今この世にいないのは、きっと私のせいです……)
苺が転校して来る前、小淋はクラスメイトからいじめられていた。だが、苺がやって来て、彼女を友人だと宣言したことでそれはなくなったのだが――いじめの矛先は、今度は苺に向いたのだ。
ある日小淋は、その現場を目撃してしまった。けれど、恐怖の方が先に立って、逃げ出したのだ。
その後、思い直して現場に戻った時には、もう誰もいなかった。
そして、それからほどない十二月二十五日、クリスマスの日に、苺は自ら命を絶ったのだ。
以来ずっと小淋は、それが自分のせいだと考え、悔やんでいた。
『あの時、苺ちゃんがしてくれたように、かばうことができなくて、ごめんなさい。……ほんとうに、ごめんなさい……』
「あれは……小淋ちゃんのせいじゃないわ。あのころ私、仕事にも行き詰まりを感じていて……それもあって、アイドルがいじめられるなんて、魅力が足りない証拠だって思い込んでしまったのよ。そして、何もかもから逃げ出したいって考えてしまったの」
かぶりをふって言うと、苺は小淋を見やる。
「もしかして小淋ちゃん、ずっとそのことで苦しんでたの?」
問われて一瞬ためらったものの、小淋はうなずいた。
「……ごめんなさいね、私のせいで」
『ううん。たとえ原因が私じゃなかったとしても、苺ちゃんをかばえなかった私が悪いことには、かわりないです。……ごめんなさい』
謝る苺に慌ててかぶりをふると、小淋は再度謝って頭を下げた。
その彼女に、苺は微笑む。
「こうやって話せてよかったわ。……もう私のことで、苦しまないでね」
言葉と共に、苺の髪とリボンがふわりと風に揺れ、次の瞬間、青空に溶け込むように、消えて行った。
目が覚めて、小淋はベッドの中で身を起こした。
解いて枕元に置いてあったリボンを手に、そっと握りしめる。
(苺ちゃん……。ありがとうございます)
胸に呟き、中学時代を想うように彼女はそっとリボンに顔をうずめた――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月05日
参加申し込みの期限
2015年08月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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