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【7】慟哭・2
――ここは……昔住んでたアパートだわ。
夢の中であたりを見回し、
恵御納 理沙
は胸に呟いた。
夢の噂を聞いて、彼女が思い浮かべたのは三年前に産まれることなくこの世を去った、息子のことだった。
夫の仕事の都合に合わせ、彼女とまだ中学に上がる前だった娘は、共にこのアパートに移り住んだ。
彼女の妊娠がわかったのは、それから間もなくのことだ。
赤子は彼女の胎内で順調に育ち、彼女はもちろんのこと、夫や娘も、その子が生まれて来る日を楽しみにしていたものだった。
けれど。
真夏の昼。検診からの帰り道。緑豊かな高台の階段の上から、彼女は突き落とされたのだ。
彼らにとってそれは、『いたずら』程度のことだったのかもしれない。だが、彼女にとってそれはまさに、天国から地獄に落とされたにも等しい出来事だった。
その日から、彼女はずっと自分自身を責め続けていた。
(私があの時、気をつけていれば。初対面の相手を、周囲を警戒していれば……)
何度も何度も、そう胸に呟き、悪いのは他の誰でもない、お腹の子を守れなかった自分なのだと考え続けていた。
男の子だったことは病院で教えられていたので、夫と二人、名前は考えてあった。
だから、夢を見るための方法には、名前を書いた紙を使った。
「ここに、あの子がいるのかしら?」
呟いて、彼女は改めてあたりを見回す。
彼女が今いるのは、キッチンだった。
と、廊下の方から軽い足音が響いて、開いたままのドアから三歳ぐらいの男の子が入って来た。
「あ……!」
理沙は思わず目を見張る。誰に言われなくても、その男の子が自分の息子だと、すぐにわかったからだ。
男の子は、理沙をみつけると、満面の笑顔になった。
「ママ!」
叫んで、駆け寄って来る。
理沙は思わずその子を抱きしめようとして、動きを止めた。
(私に、この子を抱きしめる資格があるの?)
そんな問いが、胸の内に湧き上がって来る。それに答えるのは、自分自身の声。
(そうね。私には、そんな資格なんてないわ。この子が産声すら上げられなかったのは、誰のせい? 私が、気をつけていなかったせいだわ。そんな私には、この子を抱きしめるどころか、撫でる資格すらないのよ)
「ママ……?」
怪訝な顔でこちらを見上げて来る息子を前に、理沙の目から涙があふれた。
「……ごめんね……」
両手で顔をおおったまま、その場に崩れ落ちるように膝をつくと、ただ啜り泣きながら謝罪の言葉を口にする。
「守れなくて……ごめんなさい……」
更に、額を床にこすりつけるようにして告げる彼女を前に、男の子はしゃがみ込んだ。
「ママ、ママ、泣かないで」
たどたどしい口調で言って、慰めるように彼女の髪を撫でる。
「ぼく、ママのお腹の中にいられて、幸せだったよ。だって、ママもパパもお姉ちゃんも、ぼくのこととってもとっても好きだって言ってくれたもの。ぼくが出て行くのを、すごくすごく楽しみにしてくれてたもの。だから……ぼくの方こそ、ごめんね。ママのところに行けなくて」
「……!」
理沙は涙に濡れた顔を上げ、嗚咽の中で息子の名を呼ぶ。
その彼女に、男の子は再び満面の笑顔を見せた。
「ぼく、ママもパパもお姉ちゃんも大好きだよ。次もまた、ママとパパの子供として生まれたいな」
それを聞いて、理沙は思わず男の子を抱きしめた。
「……ありがとう……。そう言ってくれて、ありがとう……」
腕の中のたしかなぬくもりに強く感謝しながら、彼女は再びむせび泣いた。
目が覚めて、理沙は自分が泣いているのに気づいた。
もちろん、腕の中には誰もいない。だが、たしかに幼子を抱きしめていた時の、温かな感触が残っている。
「……ありがとう。これで私の罪が漱がれたとは思わないけれど、でも……もしまた、赤ちゃんに恵まれることがあったら、その時こそ大切に生み育てるわ。……約束するわ……」
低くすすり泣きながら、彼女はそう呟くのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月05日
参加申し込みの期限
2015年08月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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