僕のにゃるが現実に出てくるなんて好都合過ぎるっ！｜リアクション

僕のにゃるが現実に出てくるなんて好都合過ぎるっ！

●二次元から来た天使

　八神修がｍｉａｏの本屋に買物に来ていたら、鞄の中からポンと、七夜あおいソックリのにゃる、アオが飛び出した。
　修は驚きながらも最初はあおい本人かと思って対応していたが、どうやらそうではなく「にゃる」のアオだとわかった。

　修は「にゃるげ」をかばんの中に入れたノートパソコンでプレイしていたのだ。
　ゲームで修がプレゼントあげたりデートしたりして好感度MAXにまでしていたのをアオは覚えてて、とても親しく『修君』と話す。
　ゲーム内でで彼女にしていたことを事細かに言い当てられて、自分のパソコンから出てきたにゃるだと分かったものの、恥ずかしくてたまらない修であった。
　苦労して上げた好感度のお陰で、アオは人目もはばからずに修にとても甘えてくるので、嬉し恥ずかし、気分は複雑だ。
　しかし、せっかく二次元から出て来てくれたんだし、楽しめばいいかと、気を取り直して修はアオと今日一日遊ぶことに決めた。

　修はまず、アオに帽子を買ってネコ耳を隠して貰う事にした。
　なので最初は帽子屋さんに行く事になった。
　色々試着させてみて、アオの気に入った帽子を買う修だった。

　それからはアウトレットで遊ぶ２人。クレープ買って食べたり、観覧車に乗ったりとデートのフルコースを堪能する。
　２人でいる間中、アオはずっと修の首に抱きつき甘えて、２人は楽しくデートを満喫した。

　夕暮れになり、修が気が付くとアオの姿が透け始めていた。

「もう、お別れなのかな？　楽しかったのに残念だよ。いや、またディスプレイ越しだけど会えるよな……」

「うん。楽しかったよ。ありがとう修君……」

　最後にアオは深々と頭を下げ、そして最初から居なかったかのように、何の痕跡も残さず消えてしまった。

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