*前回までのあらすじ*
寝子高の教師・
小日向 つばめが、月華世界の住人である白鋼(しろがね)に惚れられた事でこの世界との繋がりを得た寝子島の住人達。
彼らのトラブルに巻き込まれたり、交流していくうちに月華世界にかけられた恐ろしい呪い《恋を実らせることが出来なければ死に、魔物になる》のことを知っていく。また、その原因は呪皇『愛憐』(あいれん)と名乗る女性だった。
愛憐は影の魔物と、その人型タイプ『影の貴人』を月華世界に放ち、時に寝子島へとも被害を齎すも、寝子島の住人達は立ち向かい、解決してきた。
そして、封じられた種族『天狼族』と彼らの国『雷の国』を復活させ、古の英雄『白虹』(びゃっこう)を出現させた。
一方、愛憐もまた手を拱いている訳ではない。
彼女はついに月華世界へ宣戦布告。手始めに『冥晶宮』へと進軍を開始した。
どうにか月華世界の住人達と共に初戦を収めたが、王族たちの間では情報の不足が懸念されていた。
――*:*:*:*:*――
――月華世界・静の国
麒麟族が王を勤めるこの国に、寝子島の住人や星幽塔の住人が呼び出される。そこで待っていたのは、若草色のストールを巻いた、金髪金目の男性だった。
「初めまして。私が、静の国の王、蓮采(れんさい)という者です」
蓮采と名乗る男性は、そう言って一同を白い天幕へと案内した。
この国は元々いろんな国から書物を集め、管理しているのだという。気候的に書物の管理に適しているから、なのだそうだ。
今回の目的は、この膨大な資料から『呪皇』愛憐や英雄として伝えられる『白虹』について調査し、次の戦いに備えることである。というのも、
この2人の因縁が何やら戦だけではなく、呪いにも関係がある可能性が占いで示されたのだそうだ。
「先日、各国の神職者たちによって占いが行われた。その結果、次の場所へ向かえと出た」
蓮采はそういうと、一行の前に一枚の地図を広げた。その数箇所に印が描かれている。
「これが、占いで示された場所か?」
桜 月が問いかけると蓮采が頷く。月はその印が描かれた場所を見、僅かに目を細めた。
「この静の国と雲の国、神酒の国……。この3箇所が出たんだな」
月が頷いていると、蓮采は僅かに首を振る。そして、月や他の冒険者達に問いかける。
「先日、嵐の国を解放した際、
星幽塔への門が開いたそうですね。その影響でしょうか、第十階層の図書館にも、呪皇や白虹の資料がある、と出たそうです」
「なんだって?!」
月だけではない。その言葉に多くの冒険者達が目を丸くしているようだった。
フォルカ・ヴィクスンはふんふん、と頷いた上で口を開く。
「だったら、アタシはそっちにいこう。星幽塔の住人だし、すこしは勝手がわかっているつもりよ」
と、1つウインク。
かの星幽塔は最終決戦を終えたばかりである。ならば、異界から調査に向かっても大丈夫だろう。
蓮采が説明を終えると、今度は天狼族らしき少女が一礼する。巫女が1人、アオハと名乗った彼女は、『嵐の国』の王・ライメイからの伝言を伝えに来たそうだ。
「先日、呪皇軍から進軍がありましたが、それを受け月長石の発掘や一般兵の指導など……戦へ向けての準備を、皆様の中から数名出して欲しい、との事です。無理にとは言いませんが、きてくださいますと、嬉しく思います」
アオハはそういうと、深々と一礼した。
(嵐の国で、戦の準備か……。それも大切だな。どちらに赴こうか……)
月はそう考えながら僅かに目を細めた。
* * *
白虹と愛憐の過去、古の英雄が使っていた武器。
そして、戦の準備。
あなたは、どんな行動をとる?
菊華です。
今回は、一風変わったシナリオを。
『呪皇』や『白虹』に関する資料や白虹が嘗て使っていた剣を探します。
その捜索場所は……なんと星幽塔にまで広がる模様。
みんなで調査しちゃいましょう!!
その他、作戦に備えて準備をする事も可能です。
ミッション:白虹と愛憐の過去について調べよ
白虹の剣を入手せよ
決戦に備えよ
※今回のシナリオで得た情報が、次回シナリオの難易度に影響を及ぼします。
また、場合によってはラスボスが決定する可能性もあります。
概要
今回は、神官たちの占いによって選ばれた場所で、『呪皇』や『白虹』に関する資料を探してください。また、嘗て白虹が使っていた剣『天に嘶く者』を探し出してください。
行動箇所は下記の中から1つ選べます。
2つ以上選ぶと描写が極端に少なくなります。
1)静の国・国立地下書庫
ここには、各国の伝承や占いの結果、歴史書などが収められています。
白虹が生きていた頃の戦いについてもあると思われます。
2)雲の国・神殿書庫
嘗ては雲の国の女王だったらしい『呪皇』。
彼女にまつわる資料が何かあるかもしれません。
3)雲の国・宮前街
4)神酒の国・宮前街
王宮の周辺に広がる街で、毎日多くの人でにぎわいます。
神酒の国の住人にとって白虹は英雄のようですが、雲の国の住人に
とっては英雄でありつつも複雑な存在であるようです。
5)星幽塔・第十階層の図書館
何故か占いの結果、ここも提示されました。
この地下3階あたりに重要な資料があるかもしれない、との事ですが……。
6)冥晶宮
晴の国の姫・華夜が書物を調べています。
ここに白虹の墓がある他、ここに眠る英雄の武具も納められているようです。
7)嵐の国
こちらは調査ではなく、決戦準備を行いたい方用の選択肢です。
月長石の採掘や、武具の作成・修復、一般兵の訓練などが行えます。
ここでの結果も、次回のシナリオに繋がってきます。
アイテム持込に関して
今回は普段から持っていてもおかしくない物の中から全部で3つまで持ち込み可能です(ほしびとのみ星幽塔で作られたアイテムも可能)
登場するNPC
蓮采
麒麟族の王で、同時に書庫の番人でもあります。
今回は全面協力との事で雲の国の方にも掛け合ってくれました。
また、他にもフォローしてくれるようです。
白虹
英霊として出現した古の英雄です。
同行はしませんが、どこかにいます。見つけたら話が聞けるかも?
フォルカ・ヴィクスン
巻き込まれた星幽塔の冒険者です。
乗りかかった船だから、と調査に協力してくれます。
星幽塔の第十階層での調査を手伝ってくれます。
アストライア・スピリット
第十階層・おとめ座のアステリズムです。
図書館の案内などをしてくれるようです。
華夜
晴の国の姫君です。先日まで冥晶宮で祈りを捧げていました。
今回は一時的に権限を持ち、調査に協力してくれます。
アオハ
嵐の国に所属する天狼族の巫女です。未来予知の能力を持ちます。
今回は嵐の国で活動する皆さんをサポートしてくれるようです。
愛憐
『呪皇』を名乗り、月華世界に呪いをかけた女性です。元は青龍族だったようですが……。
白虹と因縁があるようです。(今回は名前のみの登場です)
月華世界の住人
希望する方は、月華世界の種族に変身することも可能です。
白虎族
戦闘能力に優れた種族。白い虎にもなる事ができます。
白虎の耳と尻尾を生やすか否かはご自由に。
朱雀族
赤い翼で飛ぶことができ、熱や炎を操ることができます。
背中に赤い翼が生えます。
青龍族
雷や重力を操ることができ、角を持ちます。
龍に変化できません。あしからず。
玄武族
結界や水を操ることができ、見た目より頑丈です。
刃物で刺せません。分身たる亀(若しくは鼈)を1体召還できます。
麒麟族
治癒能力を持ち、人によっては運を無意識に操ります。俊足です。
髪が長くなりやすく、角を持つ人もいます。
天狼族
浄化の光を放つことができます。狼にもなる事ができます。
狼の耳と尻尾が生えます。
・変身できる種族は、1シナリオにつき1種類のみです
変身しないことも選択可能です(シナリオの途中での変身も可能)
・変身したからと言って愛憐の呪いの対象にはなりません(現段階では)
・同じ種族に連続して変身し続けると、種族としての力も上手に使えるようになります
・寝子島では月夜以外変身できません
・もれいびは『ろっこん』が、ほしびとは『星の力(虹)』が使えます。
ひとは『ろっこん』がない分、種族の力が強めです。
これまでの月華シリーズ
読んでなくても問題なくご参加いただけますので、ご安心ください。
1話完結のこともあれば、前作参加者が優先される明確な続き物のこともあります。
・月夜に囚われし姫君を救え
・トワイライト・フェアリーテイル ―逃げ出した姫―
・ふわりふる真珠、月の都の異邦人
・トワイライト・フェアリーテイル ―鳥篭の姫―
・狼は九夜山に吼える?
・漆黒の進撃・桜花寮篭城戦!
・<月華> 宵闇邂逅 ~それはフツウを壊すモノ?~
・<月華>トワイライト・スターダスト ~甘い星は島を蝕む~
・<月華>風花は、白く冷たき針
・<月華>月昂崩落 ―捧げられた姫―
・<月華>闘華降煌 ~求めよ、さらば与えられん~
・<月華>銀雷の夜 ――嵐の国奪還戦――
・<月華>冥晶宮襲撃 ―迸るほどの想いの果てに―
よろしくお願いします。