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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
狼は九夜山に吼える？
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――九夜山勿忘草教会
「あれ……？」
須藤 清一郎が我に帰ると、何故かステンドグラスが割れた教会の、礼拝堂の中にいた。そして、目の前にはオオカミの子どもらしい存在がちょこん、と座り込んでいた。その奥に誰か倒れているように見えるが、薄暗くてよく解らない。
『あのっ、ボクの声、聞こえますか？』
「！ な、なんや……しゃべりよったぁ！？」
清一郎が面食らうと、オオカミの子どもは声が届いた事に安堵を憶えつつも少し焦ったように言葉を紡いだ。
『ボクは、ツムジ。疾風の氏族の長、ライメイの息子です。実は、父が何者かに捕らえられまして……。父が残した手がかりを元にここにやってきました』
ツムジと名乗ったオオカミの子は、尻尾を一振りして硝子の破片を取り出した。そして、それには『ネコシマ・山の中の教会』と書かれていた。
ツムジ曰く、誰が何のために父を攫ったのかが解らないという。
「実は、貴方の前に男の人が助けに来てくれたんです。けれども、僕を庇って大怪我をしてしまって……」
「なんやて！？」
清一郎が声をあげ、よく目を凝らす。すると、そこには背中に傷を負った牛瀬 巧の姿があった。
「牛瀬先生、どないしたん？！」
「いや、気がついたらここにおってな。ツムジくんとお父さんを探してたんや。そうしたら、なんかカラスみたいなのが襲ってきよってな……ぐぅっ」
巧は背中の傷の痛みを堪えて歯を食いしばる。その傷は切り傷にしては妙に焼け焦げたような臭いがし、傍から見ても重傷だという事がわかる。
「ワシは、動けそうもない。悪いが、ツムジくんとお父さんを助けてくれへんか？」
「わかった。何とかしてみる」
清一郎はそういい、辺りを見渡す。偶然にも同じように呼ばれた者がいる。彼らも話を聞いていたようで、全員が神妙な面持ちをしていた。
と、そのときである。酷くしゃがれた声が礼拝堂に響き渡ったのは。
「月から逃げし天狼よ、そなたらを逃がしはせぬぞ……」
こうして、脱出と捜索が始まった。
「あれ……？」
須藤 清一郎が我に帰ると、何故かステンドグラスが割れた教会の、礼拝堂の中にいた。そして、目の前にはオオカミの子どもらしい存在がちょこん、と座り込んでいた。その奥に誰か倒れているように見えるが、薄暗くてよく解らない。
『あのっ、ボクの声、聞こえますか？』
「！ な、なんや……しゃべりよったぁ！？」
清一郎が面食らうと、オオカミの子どもは声が届いた事に安堵を憶えつつも少し焦ったように言葉を紡いだ。
『ボクは、ツムジ。疾風の氏族の長、ライメイの息子です。実は、父が何者かに捕らえられまして……。父が残した手がかりを元にここにやってきました』
ツムジと名乗ったオオカミの子は、尻尾を一振りして硝子の破片を取り出した。そして、それには『ネコシマ・山の中の教会』と書かれていた。
ツムジ曰く、誰が何のために父を攫ったのかが解らないという。
「実は、貴方の前に男の人が助けに来てくれたんです。けれども、僕を庇って大怪我をしてしまって……」
「なんやて！？」
清一郎が声をあげ、よく目を凝らす。すると、そこには背中に傷を負った牛瀬 巧の姿があった。
「牛瀬先生、どないしたん？！」
「いや、気がついたらここにおってな。ツムジくんとお父さんを探してたんや。そうしたら、なんかカラスみたいなのが襲ってきよってな……ぐぅっ」
巧は背中の傷の痛みを堪えて歯を食いしばる。その傷は切り傷にしては妙に焼け焦げたような臭いがし、傍から見ても重傷だという事がわかる。
「ワシは、動けそうもない。悪いが、ツムジくんとお父さんを助けてくれへんか？」
「わかった。何とかしてみる」
清一郎はそういい、辺りを見渡す。偶然にも同じように呼ばれた者がいる。彼らも話を聞いていたようで、全員が神妙な面持ちをしていた。
と、そのときである。酷くしゃがれた声が礼拝堂に響き渡ったのは。
「月から逃げし天狼よ、そなたらを逃がしはせぬぞ……」
こうして、脱出と捜索が始まった。
ゲームマスターより
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2016年03月19日
- 参加申し込みの期限
-
- 2016年03月26日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2016年03月26日 11時00分
菊華です。
今回は忘れ花の教会（正式名：九夜山勿忘草教会）とその周辺を舞台に、ちょっとダークな探索＋戦闘をお届けいたします。
難易度：？ ？ ？
皆さんのアクションにより変異します。
概要をよく読み、挑んでください。
出発地点（礼拝堂）
皆さんは最初『九夜山勿忘草教会』内部の中央付近にいます。
ツムジがいる場所は台の足元であり、その後には牛瀬が横たわっています。
牛瀬は怪我をしており、動く事が出来ません。
ツムジの魔法により止血・消毒されている状態ですが、酷く痛むようで動けません。
牛瀬は襲い掛かってきた怪物や教会内部に関してヒントをくれます。
牛瀬の証言
・教会内部の明かりは一部消えている。蝋燭と火をつけるもの
もしくは光源がないと捜査しづらいだろう。
・暗闇から殺気を覚え、カラスと対峙した。
その際ツムジを庇い傷を負った。
・カラスのような鳥は、光に弱い。
・カラスのような鳥は、爪が赤い。
・時折、狼の遠吠えが聞こえるが、何処から聞こえるかわからない。
ただ暗所だと良く聞こえる気がする。
九夜山勿忘草教会
普段入った事がある人ならば直ぐに気付くと思いますが、普段見ている教会より広く感じます。
よく観察してみると、壁に『鉤爪による傷』が見受けられます。
中には瓶やら本などが散らばっています。ガラクタが思わぬ役に立つかもしれません。
影から大きなカラスのような鳥が出てくる事があります。
礼拝堂以外には懺悔室と書庫、寝室があり、その他の部屋は入る事が出来ません。
礼拝堂を中心に東に書庫と寝室、西に懺悔室があります。
入り口は南にあり、北の壁に割れたステンドグラスがあります。
老朽化しているため、床の一部分が腐食しています。
その他、時折がたがたと音を立てて揺れます。
※全体的に、普段の教会とは異なる部分もあるようです。
礼拝堂に散乱している物
・液体の入った瓶（３、４本）
・分厚い本（文字がかすれて読みづらい）
・元は本だったであろう紙（沢山落ちています）
・カラスの羽にしては大きい物（１０枚前後）
・光物（ペンダントやブレスレッドなどアクセサリーのほか硝子の破片などもあります）
など……。
本や紙に書かれたことを解読するには時間が少々掛かりそうです。
教会周辺
淡く紅色に輝く禍々しい結界に覆われ、出られないようになっております。
教会から出て外に助けを求めに行くのは難しいでしょう。
正し、解除する方法は教会内を調べるとわかるようです。
地面が枯れ葉に覆われています。教会の裏には井戸があります。
その他、教会周辺に幾つか空き瓶が転がっています。
カラスのような鳥
カラスと猛禽を足したような鳥です。１羽しかしませんが、とても獰猛です。
また念を送る事で会話が可能なようですが、今の時点では交渉に応じるつもりはないようです。
影から姿を現し、襲い掛かる特徴がある他、赤い爪で引っ掻いてきたり、体当たりをしたりしてきます。
とどめはくちばしによる突きのようで、つつかれると大怪我をおいます。
※アクションを記入する際、最後に１から２０までの数を３つ、ダブらないように書き込んでください。
とある判定に使用します。
ツムジとライメイ
ツムジは仔狼で、止血し傷を消毒する魔法を持っています。
その他、首辺りに結わえられている風呂敷には干し肉と固いパンが入っています。
ライメイは２ｍ近い大きさの狼で、左目の上に傷があります。
現在カラスのような鳥に囚われている可能性があります。
PCの皆さんは日常生活において持ち歩いていておかしくない物を３つまで所持可能です。
今回の成功条件
『ツムジ』の父親『ライメイ』を救出し、牛瀬と共に教会から脱出する。
今回の失敗条件
『ツムジ』と『ライメイ』両者の死亡
それでは、よろしくお願いします。