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サマー! 部活動のお時間です! ~運動部編~
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剣道部1 <地獄の掛り稽古>
寝子島からはそう遠くない、とある平野部にある武道場。広さは寝子島高校の武道場の、優に3倍の広さはある。
その武道場で1人、早朝から鼻歌を歌いながら箒掃きをしている人間がいる。剣道部顧問、
島岡 雪乃
先生だ。
「島岡先生、もういらしてたのですね」
3年生で部長の
矢萩 咲
と、2年生が数人武道場に姿を現す。
「あっ、おはようございます、合宿、いよいよですね、頑張ってくださいね」
「押忍! 島岡先生もよろしくお願いします!」
「ひっ、よろしくお願いしますね」
体中傷だらけ、部員の中では最も風格のある
南雲 銀丸
が気合十分に挨拶すると、島岡先生ちょっとおののく。
「今年もこの時期が来たか……今年も生きて帰ろう」
前途を若干憂いながら
内藤 武諭
。
「今年もあれはやるんだよな?」
メルヒオール・ハルトマン
が副部長の
伊勢 エリカ
に訪ねる。
「伝統の『地獄の掛り稽古』と『耐久精神統一』だな。もちろんやる」
「そいつは……楽しみだね」
「去年の合宿は逃げ出そうとするやつもちらほらいたが……今年の1年はどうだろうな」
去年の地獄を思い出したのか、怪しく目配せして微笑みあう先輩部員たち。それを横目に箒を掃く、島岡先生、1年生たちのことが気になってくる。
何はともあれ、寝子島高校剣道部の合宿は、始まってしまったのである。
これからどんな地獄が待ち受けているかも知らない1年生たちも到着し、武道場に整列して並ぶ剣道部一同。最初に部長から挨拶があった。
「……という流れで合宿をしていくわ。それと……今回の合宿には卒業生にも来てもらっているわ」
紹介されて前に出たのは、咲の姉、
矢萩 秋
だ。
「咲ちゃんが指導不足との要望を受けて参加することになった
矢萩 秋
です。後輩の皆さん、よろしくお願いしますね」
彼女が
和菓子屋「萩屋」
の店主であることに数名が気づき、「あのお菓子屋さんの!」「へぇ剣道部の先輩だったんだ」といった声がちらほらあがる。
「そうそう。お近づきの印に甘味を持って来たから、今のうちに食べておきなさい」
保冷パックから取り出される、お饅頭や鯛焼き、栗金時、そしてなぜかシュークリーム。歓声とともに部員たちが飛びつく。
「わ〜おいしそうですねぇ」
島岡先生も大喜びだ。
(あれが顧問の島岡先生……)
秋の視線が貫く。が、島岡先生はシュークリームに夢中だ。
(この合宿でお手並み拝見とさせてもらうわ)
そんな秋を睨むのは妹の萩。
(秋姉さん、さっそく部員たちのハートをつかんできたわね……これから地獄を見せる気満々のくせに。私も心を鬼にして指導するわ)
口に餡子を付けながら決意した。
各自柔軟や素振りを終えると、剣道部合宿恒例行事、地獄の掛り稽古、開始。
掛り稽古とは、上級が下級の相手をして技を磨かせる稽古だ。上級が打たせやすい流れを作り、下級がそれに従う。この稽古の厳しい点は、休む間もなく何度も当たらなければならないこと。気力と体力を伸ばすことが最大の目的だ。
(去年は俺が先輩に目一杯打ち込ませてもらったが、今年は俺が後輩に胸を貸す番だな)
面を装着し、静かに立ち上がって、武諭が所定の位置につく。
(さて、最初の相手は)
「よろしくお願いします!」
六条 揚羽
。竹刀は物心ついたときから振っていたが、剣道部には入って間もない。
「どんどん打ち込んでこい」
「はい!」
武諭が隙をわざと作り、相手に攻めさせる。
「たあーっ!」
(真っすぐな動きでいいが)
「!」
揚羽の面打ちを弾き、横に逸れる。
(見え見えだ)
そんな練習を何度も何度も繰り返す。揚羽も対抗しようと、打ち方に工夫を凝らす。
(打ち方は段々とよくなってるな。でもそろそろ)
胴を打たせながら様子をうかがう。
(疲れるころだ)
「はぁ、はぁ」
「だいぶ限界来てるだろ?」
「……ですね」
「これが地獄の稽古ってやつだ」
武諭と揚羽の稽古は終了。
「いい打ち込みだった。もっとバリエーション増やしていけるといいな」
「はい、ありがとうございました」
すぐに立ち位置をずらし、次の相手へ。
「はじめ!」
秋の号令で即座に開始。
(へ、もう……?)
今度の相手は1年生。自分が打ち込まれる番だ。
(これはこれで大変ね……)
でも、と思う。
(こんな風に大勢で練習するの久々……悪くない、かな)
(次は……ハルトマン先輩だ)
蹲踞の姿勢になりながら、
伊藤 佳奈
は心も引き締める。
(実力のほどを見せてもらおうか)
メルヒオールが受け手となり、胴面小手と立て続けに打ち込む佳奈。
「もう一度!」
「はい!」
間髪入れずさらに。5セットをこなすころには、佳奈は肩で息をしている。
「まだいけるか、休むか?」
「は、はい、行けます」
(ハルトマン先輩もけっこう動いているはずなのに……)
祖父にみっちりしごかれて育った佳奈。掛り稽古と祖父のしごき、どちらが地獄かといえばまだ何とも言えない。しかしたくさんの相手から学べるという意味では、この掛り稽古のほうが楽しみが勝っていた。
なんとか時間いっぱい、止まることなくメルヒオールとの稽古を終える。
「体を温めるにはちょうどいい運動量だろ」
「で、ですね、ありがとうございましたぁ」
(ひぇ〜、ハルトマン先輩の体力って無尽蔵〜!?)
「手加減はなしよ」
こちらは1年生同士、
橘 千歳
と
御剣 刀
の稽古。
「ああ、わかってるよ」
以前の部活動で
手加減したこと
を千歳に咎められた。今回はそんなことがないよう、どんな相手であっても本気で攻める気持ちでいる。
それにしても、と間合いを詰めながら小声で刀は言う。
「地獄の、と付くだけあって厳しいな」
「あら、もう疲れてきたの?」
「そういう千歳こそ、矛先がぶれてきてるぞ」
「!」
「まあでも、これくらい激しいのが今の俺にはちょうどいい」
「私だってこれくらい……さあ、本気で来なさい!」
「ああ、容赦はしない!」
刀の速く重い一撃。
「く!」
「どうだ?」
「まだまだ!」
さらに積極的に打ち込んでいく。
(そうこなくっちゃ……あとで私も思い切り返してやるわ)
(次は副部長か)
笹森 清真
はエリカと対峙する。
(それにしてもこの身長差……面はしてこないだろうと見せかけて打ってきたりするから、試合では注意だな)
この後の練習試合のことも想定しつつ、掛り稽古を開始。
(笹森……彼も豊富な剣道経験者だったな)
相手に小手や面を打たせつつ思うエリカ。
(今年の1年は剣道歴の長いやつが多くて期待値が高い。それに引っ張られるようにして、未経験のやつもやる気を出し日々成長している。この合宿でさらに一皮むけるだろう)
しかし。エリカは稽古相手を睨み、竹刀を操る。
「うっ」
清真は短く声を漏らした。エリカに小手を打たれたのだ。
「今打ってきた胴、片手が離れていたぞ。これでは一本にならない」
「はい、すいません……!」
(見抜かれていたか)
「もう一度胴を打ってこい。とことん付き合ってやる」
「お願いします」
先輩の言葉に甘えてとことん鍛えていこう。後の試合のためにも、一つ上を目指す清真だった。
「そこ、もっと集中してやれ!」
咲の怒号が飛ぶ。
「手の内の絞りが甘い! 狙いがずれるぞ!」
手を抜く部員には厳しい。殺気すら覚えさせる気迫で、ときには竹刀で防具の薄い箇所を打つ。
(咲にとっては最後の合宿。次代の剣道部のためにも心を鬼にし、さらなる強化に努めねば)
意気込む咲の背後から、ひっそりと近づくのは
月守 紗智
。
「咲先輩……私は一回休憩に入ってもいいでしょうか」
「ああ、月守さんか。分かった、隅で休憩していなさい」
練習に対しては厳格だが、限界を超えて体調を崩させるまでの無理強いはしない。紗智は3ヶ月のリハビリから明けたばかりだ。本調子に戻っていないため、症状を悪化させるような真似はできない。
(もっと稽古していたかったけど。怪我なく合宿を乗り切るためにも、無理はできないわ)
しばらく仲間が竹刀を叩き合っている様を観察する。
(体重もだいぶ落ちちゃったし……本調子にはまだ遠いのかな)
感覚的には今までと大差ない。ただ、どこか引っかかる節もある。大会直前での怪我、推薦の取り消し、つらいリハビリ、寝子島高校に入る前後で起きた様々な出来事が、剣道への一点集中を妨げているのかもしれない。
(みんなのようにもっともっと本気で打ち込めるように……この合宿で勘を取り戻す!)
「ありがとうございましたっ!」
榊原 飛鳥
は銀丸との掛り稽古を終えたところだった。
「……引き胴」
次の相手に映る直前、ぼそりとつぶやく銀丸。
「はい?」
「……引くときに隙ができがちだ……もっと……こう……」
口下手なため、うまく説明できない。
「……後で」
もう次の稽古が始まるため、説明が追いつかない。
「はあ」
解せないまま、次の稽古へ移る飛鳥。
銀丸の次の相手は
新井 すばる
だ。
(ふうーだいぶへばってきたな)
面の合間から銀丸を見据えるすばる。視界も少しかすんできた気がする。
(まだまだ、集中だ)
頭をかすかに横に振る。
(南雲先輩とも試合であたることになる……今のうちに勝てる見込みを見出さないと)
いついかなるときも大切なのは観察。消耗しきっているときこそ、相手の癖を発見するいい機会だ。そう言い聞かせて稽古に望む。
(……地獄の掛り稽古の終盤ながらこの集中力か)
銀丸は感心している。
(ただもう少し技術が欲しいな)
銀丸から攻める。小手を狙った。
(おっと……これは小手抜き面などの練習をしろと)
察するすばる。
(口下手な俺には……体で覚えさせるしかできん)
銀丸が小手を狙ってきたところをいなし、一歩引いた動きに乗じて相手へ面を打ち込む。
(小手を打ってくるタイミングを見計らっての上等技……いい練習になるね)
「たーっ!」
「は!」
稽古終盤になってもなお、威勢のいい声は鳴り止まない。
(ああ、やっと自分よりも背の低い人が相手です)
今すぐにでも倒れ込みたい衝動を必死に堪えながら、部内低身長ランク2位の
風鳥院 鷲羽
は、ランク1位の
春賀 幽
と挨拶した。あまり関係ないが、両者とも「女の子に間違えられやすい男子」のツートップでもある。
(身長の高い相手だけでなく、同じくらいかちょっと低い人とも練習したいですからね)
小柄な鷲羽は面を打たれやすくリーチも当然短い。しかしその分反応速度と瞬発力には自信があった。相手の幽もおそらくそれらを武器にしている。同型との戦いも経験しておきたかった。
とはいえだいぶ消耗してきている。特に鷲羽の疲れはピークに達してきていた。
(というか)
幽の鋭い胴打ちを受けながら鷲羽は内心驚く。
(春賀さん全然息が乱れていないし、もの凄い集中力……)
幽はある種、神がかり的なタフさと技術を兼ねそろえていた。鷲羽がおののくのも無理はない。実践的な鍛錬を積んできた彼にとって、竹刀での稽古はおままごとともいえる。
(とはいえ、手加減はしませんよぉ)
ビシッと鋭い一閃。小手面からの体当たり。
「おわっ!」
小柄な相手なのにこの当たりの強さ。幽の気迫に追い込まれる鷲羽。
(まさに武芸をするために生まれてきたような足さばきです、しかし)
こちらも日々鍛錬は積んでいる。鷲羽も自分なりの戦い方を身につけてきた。実は周囲に内緒でアキバ系アイドルとして活動中の鷲羽、学校や部活動の傍らで歌やダンスの練習を続けてきた。肺活量やリズム感覚には自信があった。
(こちらの番です。攻めますよ!)
柔軟性に富んだ動きで、連続的に竹刀を打ち込んでいく。
(一つ一つの攻撃は軽くとも、リズムを崩さず呼吸の長い手で攻めていけば、相手を崩すことはできます!)
「はっ!」
(いい太刀筋ですねぇ。もう少しここをこうしてあげるといいかな)
鷲羽が打ちやすいように、しかしある程度の打ちにくさは残し、絶妙な加減で受け手をこなす幽。これもまた、かなりの経験を積んできたものでないとできない所業である。
(もっと、もっと上手くなりたい!)
鷲羽は思いのままを相手にぶつけていく。
(1年生もよくやる。タフさは現2年生に負けてないな)
秋は感心しながら掛り稽古を見守っている。
(何人かはすでに限界を越えて隅にへたり込んでいるが、ここまで身が持てば十分。吐瀉して神聖な武道場を汚さないだけでも大したものだ。ただ、この稽古を乗り越えたら自分は何でもできるようになる、なんて思ってもらっても困る)
「そこのあなた、前に出なさい」
「は、はい!」
1年生を呼び寄せる。
「本気でかかってきなさい」
「お願いします!」
構える秋。その殺気だけで道場内の空気が張りつめ、全員が秋と手合いの1年生に注目した。
結果、1年生は一度も竹刀を打ち込むことができず、秋にこてんぱんに打ちのめされた。
「あ、ありがとうございました……」
試合場のラインから出ると即座に崩れる1年生。
「すげ……」
「部長の先輩、恐ろし過ぎる」
ざわめく道場。
「ほらほら、掛り稽古はまだ途中だよ!」
秋に喝を入れられ、周りも稽古を再開。
(上には上がいることを分からせておかないと、未熟で図に乗る馬鹿が出てくるからね)
まずは自分の弱さを知ることから、武の道は始まる。それはつまり、自分と真正面に向き合うことである。
(気の緩んでいる者には容赦なく当たっていくから覚悟しとくんだよ)
秋の視線は背後からでも突き刺さるように感じる。殺気に震える部員たち。
(まあみんな学習能力は高いようだね。問題は……)
隣でボーッと立っている島岡先生に目が行く。
(この人だ)
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担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月17日
参加申し込みの期限
2014年05月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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