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野球部1 <甲子園>
試合開始前の甲子園はまだ静かで、湿った風が吹き涼しかった。
出場校が宿泊する施設からバスで数分、開幕の第一戦を担う寝子島野球部は、ある者は鞄を持つ手にギュッと力を入れ、ある者は深呼吸し、ある者は「おー」と感激の声をあげながら、ツタの張り巡らされた甲子園を見上げている。
「はやぶさちゃん、ここが甲子園だよ」
マネージャーの
天馬 ひびき
が、お気に入りのぬいぐるみ、ペガサスのはやぶさを抱き上げた。選手の緊張を解きほぐすのが狙いだったのだが、ひびきの発言はほとんどの仲間の耳に入らなかったようだ。それだけ全員が集中できているか、もしくはこの夢のような状況を信じることができていないのかもしれない。
「まさか、我ら寝子島高校野球部が甲子園に出場できるとはな」
顧問の
桐島 義弘
先生はいつものポーカーフェイスでつぶやいた。
寝子島の歴史において甲子園出場は何度か経験している。しかし都道府県中最もレベルが高いといわれる神奈川県予選、実力だけではどうにもならない関門がいくつもあるものだ。桐島先生の当初の見立てでは、予選通過の可能性は3%。これは桐島先生お得意の、客観的データに基づくものだ。彼ら野球部は97%の壁をかいくぐり、今、この阪神の地を踏むに至った。
「まるで奇跡みたいな言い方ですね」
気に食わない、といった目つきで
新庄 武蔵
。その強く貫くような眼光は、半分は生まれつき、半分は「返ってくる言葉によってはキレてもいいんだぜ」という脅しの表れである。とはいっても、桐島先生が選手を愚弄するようなことを言わない人であることは百も承知だが。
「私は奇跡という言葉は信じない。ただ、ここに今立っている神奈川県代表は、他の高校であった可能性も十分考えられるという意味だ。そのくらい今年も神奈川のレベルは高かった」
ひびきがうなずき、武蔵も「そすね」と短く同意する。
「彼らの涙の上に私たちは立っている」
打ち負かしたチームたちの悔しがる姿、涙をこらえる姿を思い出す。強い風が吹き、ツタが一斉に揺れた。それは寝子島高校野球部を歓迎するようでもあり、前途を悲観しているようでもあった。
「行くぞ」
そんな雰囲気を一蹴するように桐島先生。
「いっちょ、ぶわーっといったろやないか!」
続けて、二回りくらい大きな声で気合を入れるのは
山路 源太郎
。
おう!
一斉のかけ声と共に、寝子高野球部、甲子園の中へ進んでいく。
宮祀 智瑜
はテレビに釘付けとなっている。甲子園の開幕式を見届けたところだった。寝子高野球部の見慣れた面々が、マネージャーのひびきを先頭に、緊張の面持ちで甲子園の土を歩いていた。
(義弘先生もあの中にいらっしゃったのでしょうか)
映像は一瞬だけで、智瑜が想いを寄せる桐島先生の位置までは確認できなかった。彼の姿を見つけることが第一の目的だが、普段学校で顔を合わせる同級生が、テレビの向こうに映っているのは少し不思議な気持ちがある。
(寝子高の試合はこの後すぐでしたね)
カメラは、選手たちが退場し、土がならされている模様をとらえている。風はそこそこ強そうだ。観客席には、タオルを頭に被せた人や日傘を差している人が多い。結構な暑さなのだろう。
(野球部の皆さん、そして義弘先生、どうかご無事で……そしてできれば勝ってください!)
テレビに向かって祈る智瑜。
祈りながら、寝子島高校野球部が、高校生たちや地元住民たちの声援を受けながら甲子園へ発った日を思い出す。
「先生!」
バスが出発する直前、智瑜は息を切らしながら桐島先生へと駆け寄った。
「宮祀、見送りにきてくれたんだな」
ユニフォーム姿の桐島先生もまた良し。なんて見とれている場合ではなかった。
「これ、持っていってください!」
「お守りか」
「はい……寝子島神社の必勝お守りです」
「ありがとう、いつも尻のポケットに入れて試合に望むよ」
「大丈夫ですか? 穴が開いていたりしませんか?」
桐島先生の背中を覗き込む。
「な……! 大丈夫に決まっているだろう」
と言いつつもお尻のあたりをさわさわ確認する。
「ふふ。いつでも直しますからね」
コホン。咳払いをしてから話題を変える桐島先生。
「とにかく、見送りありがとうな」
本当は夏休みで先生に会えなくて寂しかったから。とは言いがたかった。
「きっと彼らならやってくれると信じている」
「信じるなんて言葉、少し義弘先生らしくないですね」
「勝つ可能性は対戦相手が決まってから計算する」
その辺は先生らしいな、と思う。
「でもきっと甲子園のレベルは今まで以上に厳しいんですよね」
「そうだな。しかし勝つ可能性がたとえ1%であっても」
バスへと乗り込む桐島先生。背中を見送る智瑜に一言付け加えた。
「試合は勝つか負けるかの2通りしかない」
「……はい!」
間もなくバスの扉は閉められる。最後に智瑜は桐島先生に向かってこう叫んだ。
「義弘先生、勝って嬉しくても、負けて悲しくても、泣きそうだったらいつでも胸を貸しますから!」
(胸を叩きながらあんなこと言ってしまったけど)
あのときのやり取り、そしてユニフォーム姿を改めて思い出しながら、若干にやっとしてしまう智瑜。
(本当に私の胸に飛び込んできたらどうしましょう)
ぎゅっと抱きしめてあげたいけれど、恥ずかしいやら嬉しいやらで、それどころではないかもしれない。
(桐島先生が悲しい顔はあまり見たくないです……だから試合は勝ってほしいです)
勝つと桐島先生に再会できる日は遠ざかってしまうが、喜んでいる顔がたくさん見られるなら、それでもいい。
(どうか勝ってください!)
画面に向かって再び祈る智瑜。
そして——試合開始のサイレンが甲子園に鳴り響いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月17日
参加申し込みの期限
2014年05月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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