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【星幽塔】第六階層 黒衣の魔女とゴーレムの城
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◆地下へ
秘密の穴へと降り立ったところで、
桜 月
は改めて自分に宿った星の力を確認する。
今回宿ったのは、剣士の光のようだった。
赤いドレスの上から身体の重要な部分を守る金属鎧を纏った、可憐な女剣士といった出で立ち。
手には片手でも振るえるサイズの西洋剣。軽く振るってみれば、切っ先が空を斬る唸りが一つ。重さは感じず、振り回されるような感覚もない。十分に扱えそうだった。
剣なんて今まで使ったことはないけれど、不思議とそのことに不安は覚えない。
これも星の力のおかげだろうか。
「さあ、行こうか」
大人たちの救出へ向かう面々に声をかけ、月は地下への一歩を踏み出した。
秘密の穴から、捉えられた大人たちの救出に向かうのは、月の他に
旅鴉 月詠
、
恵御納 夏朝
、それにサティアの三人。
見張りのゴレームたちに出くわしてしまわないよう、警戒しながら岩肌もあらわな道を進んでいく。
大人たちを救出しようとすればいずれ見つかるにしても、出来る限り見つからないにこしたことはない。
できるだけ急いで、けれども慎重に進む最中。月詠がサティアに問いかける。
「サティア、ここは普段ゴーレムの通らない道ということであってるかな」
「……うん……」
サティアが頷けば、月詠は懐からチョークを取り出して。カツカツと音を立てて岩肌に描きつけていくのは、五芒星の魔法陣。
「何してるの?」
陣を描く手元を覗いて夏朝が問いかければ、月詠は答えて曰く。
「トラップだ」
足元に転がっていた石をいくつか拾い上げ、魔法陣に触れさせる。すると『絵空事』が発動し、石はあっという間に絵の中に吸い込まれた。
「……勇者の、魔法……?」
「魔女の魔法だよ」
とどこか不敵に笑む月詠。その後も、同じ調子で黙々と道に魔法陣を描いていく。そうするうちに、「そうだ」と何かを思いついたような表情で夏朝に視線を向ける。
「君のろっこん、ねこシールを飛ばせるんだったよな」
「そうだけど、それが……――あっ、もしかして」
「ああ、私のろっこんと組み合わせれば何か役に立つんじゃないかと」
必中というわけではないにしろ、任意射出可能な夏朝の『重く軽く』は「絵に触れた対象を封印する」月詠のろっこんと相性がいい。射出するシールに絵を描いておけば、奇襲的に使うことも可能だろう。
その提案に、夏朝はもちろん同意した。
相手はこっちが一つ手を見せるたびに対応してくるのだ、使える手は多いに越したことはない。
「皆、この先はゴーレムが固まってるみたいだ」
先頭に立っていた月が、身を隠すように後ろにさがる。彼女の身体のかげから覗くようにして三人が見てみれば、なるほどゴーレムが衛兵よろしく動き回っていた。
さて、ゴーレムはざっと見ただけでも、七、八体。サティアが水晶球で占ったところによれば、さらに十数体は居るかもしれないということだ。
「あれをよけて進むのは難しそうだね……どうする?」
「戦いになるようだったら、前に出るのは私に任せてくれないか」
夏朝の言葉にそう答えたのは、月。その声は凛々しく、剣を構える姿は可憐でいて頼もしく。自身が満ちているようにみえるのも、剣士の光の力だろうか。
直接戦闘するなら、と月詠が口を開く。
「身体を繋ぐためのコア的なものを探すといいかもしれないな。とはいえ、数の差を考えると正面から正直にいくのは分が悪い。人質を救出しなきゃならないし、ギリギリまで交戦はさけたい」
そこで、と月詠は言う。
「一つ考えがあるんだ」
◆
見張りをしていたゴーレムの目に――人間と同じ目なのかはさておき――、一つ飛んで来るものが見えた。
それは何かの切れ端のようで。さらに注視してみれば、何か魔法陣のようなものが描かれているのが見えただろう。
しかしゴーレムにそのようなことは関係ない。彼らに与えられた使命は、ここから逃げるものを捕らえることと、ここに侵入するものを撃退すること。
その本能に従って、ゴーレムはその飛んできたものを殴りつけ――
消えた。
何が起こったのか、理解する間もなく。
それが一体だけに起きたことではなく、その周囲に居た数体のゴーレムを巻き込んでいたのに気づくこともなく。
それが『絵空事』だと、理解することもなく。
他のゴーレムたちが、突如として消失した仲間の行方をきょろきょろと探しまわっていた。
――その隙に、月たちは地下の岩陰に隠れて移動する。
夏朝の『重く軽く』の力で、普通よりもずっと素早くかけていく四人に、ゴーレムたちは気付かない。
「なるほど、これならギリギリまで気付かれずに済みそうだ」
感心したように呟く月に、「だろう?」と月詠。一方で、夏朝は声をひそめてサティアに問いかける。
「サティアちゃん、大人の人たちが捕まってる場所はどこ?」
「……あっち……」
指差す方へ、できるだけ足音を殺して走っていく。
その先に――見えた。
岩壁を乱暴に繰り抜いて、蓋をするように柵を入り口にはめ込んだだけの、簡素な檻が。
そしてその中に閉じ込められた、大人たちが。
大人たちの身にまとう衣服は、どれもチッタの着ていたもののようにぼろぼろだ。しかし労働力として最低限必要なものは与えているのか、ぐったりしていたり、満足に動けなさそうなのは老人や女性の一部くらいだろうか。
特に、男たちは皆思っていたよりはずっと元気そうだった。
その中の一人、がっしりとした体つきの背の高い男が、サティアの姿に気づいて柵に近づいてきた。よく顔を見てみると、目元がなんとなくサティアに似ている。
それも道理で、サティアは彼に「おとうさん」と呼びかけた。
対して男――サティアの父は周囲を伺いながら、ささやくような声で、
「お前、また来たのか。今度こそゴーレムに見つかっちまったら……待て、その人たちは?」
すぐに後ろの月詠たちに気づき、驚いたような視線を向けた彼に、サティアは言う。その表情は、少しだけ誇らしげだった。
「……勇者、だよ……」
「勇者?」
サティアと男の声は、檻の中という水面に落ちた一つの雫。雫は水面を波立たせ、その波はあっという間に広がっていく。
「勇者……?」「助けが来たってことか?」「帰れるんですか、家に……あの子たちのところに」「は、はやくここから出してください!」
にわかに放り込まれた「勇者」という希望に、色めき立つ囚われの大人たち。
彼らを鎮めるように、月詠が「しっ」と人差し指を立てる。もう一方の手には、針金が一本。
「これから檻の鍵を開ける。その間、少し静かにしていてくれないか」
言いつつ、『盗人の光』の力を駆使して鍵開けを始めた。魔法の類ではなく、普通の金属鍵だからなんとかなりそうだ。
その傍ら、周囲の気配に警戒をしたままで夏朝はねこシールを『重く軽く』の進化能力で射出する。幸い、狙いをつけられるくらいの隙間はあった。
「お年寄り、女の人、それに怪我をしてて動きづらい人はこれを!」
それと同時に、檻の中に目立つ金髪姿がないか探す。もしステラが囚えられているようなら、彼女も救出したいと思っていたが――どうやら、それは杞憂で済んだらしい。
しかし、順調なのはそこまでだった。
「……ゴーレム、が……!」
水晶球を覗いていたサティアが少し引きつった声をあげたのと、夏朝と月詠が接近してくる気配を感じたのはほぼ同時だった。
「ここで朗報が一つ。鍵が開いた」
カチン、と月詠の手の中で音を立てて外れる鍵。
と、そこでゴーレムがちょうど檻の様子を目に留め――
「なら、二人はサティアと一緒に皆の脱出の支援を。私が注意を引きつける!」
勇ましくそう告げて、月が駆け出す。細く鋭い呼気とともに放たれた一閃は、ゴーレムを
豆腐でも切るように容易く斬り捨てた。
透き通るような刀身には、刃こぼれ一つない。
これならいける、という確信が月の胸に宿る。
「桜さん、右!」
夏朝の声に、弾かれたように振り向く。唸る勢いで迫るのは、ゴーレムの拳。
しかし慌てず、月は剣でそれを受け流す。真っ白な髪が、弧を描いて宙を踊った。
そのまま、横薙ぎに一閃。
「覚悟するんだな、私は強いぞ。次は誰だ?」
この前やったネットゲームのセリフを、ふっと不敵な笑みでゴーレムたちに放つ。
だんだん楽しく――いやほら、囮になれるし。
ちらと今しがた斬り捨てた二体の切断面を見やる。コアらしきものは見当たらない。こっちの手を学習される前に、色々試したほうがよさそうだ。
「皆、出口はこっち!」
「……急いで……」
月がゴーレムをひきつける一方で、夏朝とサティアが大人たちを先導していた。
夏朝たちが来た道を、全力で走って一気に脱出を試みる。
自力で歩きづらい人たちも、『重く軽く』で目一杯軽くして元気な人たちに担いでもらうことでなんとかなっているようだった。
その殿を務めるのは、月詠。この位置なら、ゴーレムがよく見える。
派手に目を引きつけている月に吸い寄せられるばかりとはいかず、こちらに何体かのゴーレムが向かってくる。
「恵御納、シールを!」
「わかった!」
夏朝が進化能力でシールを射出。猫の額には、月詠の描き込んだ魔法陣。
『絵空事』の進化能力を発動――ねこシールを起点に、5メートルの範囲内のゴーレムたちが吸い込まれて絵に封印された。
しかし、まだゴーレムは残っている。それどころか、月に向かっていたゴーレムが向き直って大人たちに向かい始めた!
「『出ろ』!」
月が『月影の死神』を発動。影がずるりと立体化し、近場のゴーレムの足を払う。
そのまま影を伸ばし、さらに足払いを――。
ゴーレムが、姿を変えた。
この階層に来た時に目撃した、鳥のような姿に変化。するりと足を払う影から逃れ、一直線に大人たちへと向かう。
すかさず、夏朝がシールを再射出――。
「なっ」
見計らったようにゴーレムが散開、吸い込まれたのはギリギリで遅れた一体だけ。
「……理解の有無は問題じゃない、ということか」
わずかに歯噛みする月詠。
そも、ゴーレムたちがいちいち理解したうえで対応してくると考えていたのが、間違いだった。今回であれば、『シールが飛んできたと思ったら吸い込まれた』――その事実さえ認識できたなら学習には十分だったということだ。
だがそこで、
「絶対、皆助けだすんだ……! サティアちゃん、先導はお願い!」
夏朝が、めいっぱい身体を軽くして跳躍――ゴーレムに跳びかかって直にシールを貼り付ける。
そして今度は逆に、めいっぱい重く!
突然増した重量を支えきれず、地面に叩きつけられたゴーレムが崩壊した。その人で言えば心臓があるあたりに、コアらしき土人形が見えた。
それを目に留めつつも放ったシールはやはりかわされてしまう、が――
「別に飛ばす必要はないんだ」
多数のゴーレムは結局、地面に吸い寄せられた。
かわした結果、月詠が「トラップ」の一環として書き込んでいた魔法陣の射程内に入ってしまったから。
そして、残ったゴーレムめがけ。
「たあああああっ!」
影の力を借りて大きく跳躍した、月の剣閃が襲いかかる。
「桜さん、ここ狙って!」
視界の端で、心臓のある辺りを指差す夏朝。
空中で一つ強く頷いて、月は剣を閃かせる。アイススケートのジャンプのように、美しく軽やかに、そして凛々しく。
心臓の辺りを狂いなく斬り裂いていくなぎ払いの一閃に、しかし「学習」した一体の身体が硬質化。
だがその時、既に月の剣は薙ぐのをやめている。
影が彼女の手を引いて、「払い」から「突き」へと軌道を変えさせていた!
「これで、終わりだっ!」
一突きが、ゴーレムの心臓を過たず貫いた。
――かくして、救出組はゴーレムを退けて無事に救出を果たすのだった。
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SF・ファンタジー
定員
20人
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20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月25日
参加申し込みの期限
2016年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月01日 11時00分
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