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【星幽塔】第六階層 黒衣の魔女とゴーレムの城
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◆かくて船は雲海を
飛空艇のエンジンが、音を立てて始動した。
マストが張られ、タイミングよく吹きはじめた順風を捉える。
「じゃあ行くよ、あんちゃんたち!」
チッタの声が合図になったように、飛空艇は空へ向かって出港した。階層を開放するべく勇ましく、というには少しゆっくりな船出。古い船でエンジンも不調だったことを考えれば、そうなるのも当然ではある。
けれども、少しずつ速度は上がっていく。
「こんな調子いいの、俺はじめてだよ! ありがと、由貴奈ねえちゃん!」
チッタの弾むような調子の声に、後ろで休んでいた由貴奈はほっと安堵の息をこぼした
「うちだけじゃなくて、チッタくんも頑張ってくれたおかげだよ。うまくいってよかったねぇ」
煤と油をぬぐって、工具をしまう。エンジンと格闘したかいがあったというものだ。
さて、これで懸念の一つがとりあえずなくなったわけだが――他にも、まだ残っているわけで。
けれども、そっちもそこまで心配はしなくてもよさそうだった。
「チッタ、もっと高度を下げてもらえる?」
「わかった!」
操舵手であるチッタの傍らで、天吏が六分儀を覗きながら指示を出す。雲の切れ間スレスレを進むためには、もう少し高度を低くしなければ。
天吏は羊皮紙に書き込まれた航路と六分儀を交互に見やって、「このまましばらくは高度を下げ続けて」とチッタに告げた。
口ではわかったというものの、チッタの今一つな操舵ではなかなかうまくいかず。上がったり下がったりを繰り返しながら、かろうじて雲海に近づいていっているという状態だ。
そんなところに不意に吹きつけた横殴りの強風。おんぼろの船体が揺れ、悲鳴のように軋みをあげた。
「うわっ!」
「おっと、大丈夫か?」
危うく風に取られそうになった舵を、すかさず利平が横からフォロー。ずれかかった針路を修正し、そのまま、チッタと舵を交代した。
船慣れしているだけのことはあってか、チッタよりも操舵は安定している。高度の調整に気を使いながら、利平はふとある疑問を口にする。
「そういや、雲の切れ間スレスレを飛ぶんだったら前が見えにくいよな。物見台とかないのか?」
天吏が船首の後ろを振り返ると、マストの上に人が立てそうな場所があるのが目に入った。
「あるようだけど……」
「じゃあ、うちがそこから見張りしようか。――弓兵は目が良くないと務まらん、ってねぇ」
休憩は十分と、由貴奈が立ち上がって物見台へと昇っていく。『狩人の光』で勘が良くなっているのも合わせれば、索敵や針路の確認はそれなりに――って。
「……居るねえ」
物見に立って早々、備え付けてあった手持ちサイズの望遠鏡で見えたのは。
できれば見えてほしくない連中――すなわち、ゴーレムたちだった。
◆ゴーレム、竜、魔法使い
「まず俺が行ってやつらを引きつけます」
「気をつけてね、亮くん」
「はい」
澄佳の言葉にうなずいて、亮は『騎士の光』の力を発動した。桃色の光が、飛空艇に横付けするように空を飛ぶ大きな翼を持つ竜の姿へと変化。
マントを翻して、その背にあつらえた鞍に飛び乗る亮。手綱を鳴らすと、竜はゆるやかに船を離れていった。
ある程度距離が開いたところで、雲を蹴散らすような勢いで一つ羽ばたく竜。
ブースターを点火した戦闘機のように、亮を乗せた竜は一気に雲の上へと飛び出していく。広々とした青い空に踊りでた竜と亮は、その向こうにシミのようにも見える不似合いな泥人形の群れの姿を認めた。真っ直ぐに進むそのルートは、船の針路からそう離れてはいない。
「俺はこっちだ。さあ来い、ゴーレム」
存在を誇示するように、竜が吠える。一際強く羽ばたいて、大きく弧を描いて空を旋回。
直後、見えない糸に引かれるようにゴーレムたちは亮を追いはじめた。
「そうだ、それでいい」
ボウガンに矢をつがえ、亮は竜を一気にゴーレムたちへと近づける。ボウガンが届くギリギリの射程から、ゴーレムへ向けてボウガンを矢継ぎ早に発射する。
あたったのは数本。ほとんどの矢はゴーレムの群れの隙間を抜けていったが、問題はない。重要なのは、『撃った』という事実。これでゴーレムは、亮を敵と認識したはずだ。
向こうに飛び道具はないのか、ゴーレムたちは撃ち返してくることもなく近づいてくる。
竜の速度を上げて距離を離し、側面を旋回しながら再度射撃。
このまま、注意を引きつける。
ゴーレムたちも決して遅くはないが、竜の速度に比べればまだまだだ。
距離を保ちつつ牽制射撃を続けるうち、不意に何かが視界を通り過ぎた。
高速で放たれた、何かが。
「っ!」
頬をかすめたのか、耳元でちっと小さく音。その後に残る熱に、反射的に触れる指先。そこには、小さな赤い雫が。
血だ。
ゴーレムへと視線を戻せば、鳥に似た泥人形たちは口を開けていた。ぽっかりと覗く暗い穴の向こうから、何かがせりあがって――そして、放たれる。
手綱を操り、竜を急旋回させた。
視界の端を、土色の何かが無数に掠めていく。矢か弾か、いずれにしても飛び道具に相違あるまい。ついさっきまで、なかったはずの。
(俺の矢に対応したのか!)
想像していたよりも、ずっと対応の速度が速い。思っていたより、厄介そうだ。
亮がゴーレムを引きつけはじめた頃。
「そろそろあたしも行ってくるね!」
澄佳は『魔風の光』が宿ったバトン状の長杖を腰を降ろして、懐中時計を確認。『空飛ぶ散歩のお時間です』が発動し、杖ごとふわりと宙に浮き上がる。
バトンの後ろ側から魔風を吹き出し、一気に加速。澄佳は雲海の向こうの空へと飛び立った。
障害物のない空の下では、亮の乗った竜の姿も小さいながらはっきりと目に入る。
状況があまり芳しくなさそうだ、ということも。
(急がなきゃ!)
バトンから魔風をさらに吹かせて、澄佳は亮のもとへと飛ぶ。
次第にはっきりと見えてきたのはきりもみ降下や急上昇で翻弄する竜と、鳥のような姿――ではなく、矢のように細く鋭い姿でそれを追うゴーレムたち。
しかしそれでも竜の速度には追いつけないのか、ゴーレムは突如として散開――竜を囲むように球状に展開する。
一斉に口を開けるゴーレムたち。
そこから無数の礫が竜に向かって放たれようと――
「簡単にやらせたりしないよう!」
寸前、澄佳は竜を包むように風を巻き起こす。礫が風に逸らされて、あらぬ方へと飛ばされていく。
風に包み込まれた竜が、咆哮をあげて天高く舞い上がった。
ゴーレムの注意は竜に向いていて、澄佳に気づく様子はない。風の防御も、竜の力だと認識したのかもしれない。
竜を追いかけたゴーレムは、やがて一塊の一団となる。
その時、竜が突然煙を噴き上げた。
否、発煙筒――亮の合図である。
「意地悪な翼には、邪魔しちゃうんだからねっ!」
バトンから放たれた魔風が、唸り上げる竜巻へと姿を変える。吹き荒れる風がゴーレムを切り刻み、削り、あるいはゴーレム同志を巻き上げて激突させる。
しかし、それで全てのゴーレムを巻き込めたわけではなく。
わずかに逃れたゴーレムが、今度こそ澄佳の存在に気づいて迫り来る。ィィィィンと、鋭い風切り音すら伴う速度で飛来する泥人形。
その迫力に心臓の鼓動が速まるのを感じながら、澄佳はバトンの先端から魔風を噴出して距離を取る。かばんを開いて、危うく手を滑らせそうになりながら、懐中時計で時刻を確認。
『空飛ぶ散歩のお時間です』が発動し、かばんを――かばんの中にぎっしりつめ込まれた、小石を浮かび上がらせた。
風を起こして、一気に押し出す!
小石の弾幕に、高速で突撃中だったゴーレムはもろに突っ込む羽目になった。
――速度が早ければ速いほど、何かにぶつかった時の衝撃は凄まじいものとなる。それを経験し学習したとしても、今この場では意味がなかった。
対応する前に、彼らは粉々に砕け散ってしまっていたから。
かくしてゴーレムの脅威を退けた勇者一行の前に、蝋燭のような形の城が浮かび上がる――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月25日
参加申し込みの期限
2016年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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