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パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
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扉の鍵、及び日記の頁の捜索は、どんどんと込み入ったものになっていく。
鏡に引き続き今度はデスクを念入りに調べている
呉井 陽太
は、
「やるなら徹底的にってねぃ。隙間に入っても逃がさないよぅ」
と、デスクの引き出しを取り外し、粘土細工の猫――ニャッタ君を指でつついた。
ニャッタ君が、引き出しを外したことで生まれた隙間にひょいととび込む。
暫くして戻ってきたニャッタ君は、1枚の紙を引き摺ってきていた。
「よし、オレも1枚ゲットだよぅ」
「マジか! こっちも負けねぇぞ! な、椿!」
まだまだ元気いっぱい、
椿 美咲紀
に声を掛けるは
楢木 春彦
だ。
クッキーの効果もあり熱く燃えている春彦、部屋中の絵を一人で調べようとしたのだが、
「これだけ沢山あると一人じゃ大変だと思うの。手伝わせてほしいのですよ!」
との美咲紀の申し出を受けて、今は2人で手分けして絵を検めているところ。
なお、やや体調を持ち直した
御剣 刀
は、
「俺は大丈夫だから調査の方を頼む」
という本人の意見もあり、犬杜 一閃が腰掛けているベッドにもたれて座っている。
「……あっ!」
1枚の絵画を床に広げて精査していた美咲紀が、声を上げた。
笑顔と共にひらめくは、日記の頁が1枚。
「額縁を外したら出てきました! やったのですよ!」
「っへへー、こっちもだ!」
ごそごそと暖炉から出てきて、煤に汚れた顔を明るく煌めかせるは
卯木 衛
。
その手にも、1枚の紙が誇らしげに握られていた。
「わ、衛君、随分汚れちゃったねぃ」
「あはは、燃えカスの中探って、その後煙突もチェックしたから」
陽太の言葉に、衛は軽くジャンプして何かを掴む真似をしてみせる。
暖炉に入れず外から様子を窺っていたカイが、その帰還を喜ぶように衛へと擦り寄った。
(私も、負けていられません……!)
仲間達の奮闘っぷりに、
御巫 時子
は己の身を雀に変える。
そして時子は、まだ誰も調べていない天蓋の『上』へ。
(! ありました、日記の頁です……!)
人間の姿に戻れば、天蓋が壊れてしまう。
時子はくちばしに紙を咥え、小さな身体で懸命にそれを天蓋の上から引っ張り落とした。
ひらりひらりと、床に舞い降りる日記の1頁。
ベッドの傍に降り立ち元の姿を取り戻して、時子はそれを拾い上げた。
「ふふ、やりました……!」
紙を胸に抱えて表情を綻ばせる時子。
皆の様子をうろうろと見守っていた名無しの翼獣も、嬉しそうに尻尾を立てている。
次々に日記の頁を見つけ出す一同の様子を見遣って、
「もしかしたら……本当は、見つけ出してほしいのかもな」
と、
八神 修
は誰にともなく呟きを漏らした。
誰かに知ってほしいのだろうかと寸の間思案して、けれど修はすぐに目の前の仕事に戻る。
修が取り組んでいるのは、テーブルの上のお菓子の仕分けだ。
(ここがクローネの部屋だという推理は、先ず妥当なものだろう)
ならば、その部屋にある食べ物の毒性はそう高くないだろうというのが修の見解だ。
尤も、刀が食べたカヌレはそれなりに険呑な物ではあったが、
(何らかの理由があって、毒と薬、両方を手元に置いていたのか?)
というふうに考えれば、言うほど不自然なこともない。そして。
(もしこの仮説が正しければ、毒と薬を見分ける為の法則性があるはずだ)
と、強い意志を胸に、修はお菓子を種類毎に選り分けていく。
すぐに気付いたのは、全く同じお菓子はただの一つもないということ。
例えば同じジャムクッキーでも、先ほど春彦が食べたという赤いジャムのクッキーは1枚もない。
考えを巡らせながら分別を終えて、修は紫のジャムクッキーを手に取った。
一閃の相手を刀に任せてテーブルへとやってきた
恵御納 夏朝
が、
「八神君。どうかな、何かわかった……?」
と、修に向かって問いを零し、修の手の中のジャムクッキーを見遣る。
修は、夏朝へと微笑を向けてみせた。
「今から試すよ。もしこれを食べて楢木の時と同じ効果が出れば、ジャムクッキーは『当たり』だ」
そして、修は夏朝が見守る中でジャムクッキーを口に運ぶ。
途端――頭の芯がぼうっと痺れるような感覚が、修を襲った。
「八神君?」
大丈夫……? と問う夏朝の声が、遠く遠くから聞こえるような錯覚。
「外れ、だったか……悔しい、な……」
修はやっとのことで、それだけ呟いた。
その姿に、夏朝はきゅっと口元を引き結ぶ。
「……次は、僕が試す。やってみたいことがあるんだ」
夏朝は、手近のベリー色のマカロンを手に取った。
半分に割って、その片方だけを口に放り込む。
「ん……何だか、眠く……」
強い眠気に襲われながらも、夏朝は何とかもう一欠片を口にしようと手をのろのろと動かした。
ふと気になってその様子を窺っていた衛が、弾けるように声を上げる。
「そっか! わけあえば確実に効果が分かる……かも、ってことだな!」
「そう……半分でも、効果が出ることは分かった、から……」
後は、半分ともう半分の効果が同じだと分かれば、このお菓子には利用価値がある。
それが、夏朝の『やってみたいこと』だった。
ともすれば閉じそうになる瞼と戦い、マカロンの残り半分を口に入れようとする夏朝。
その手を、時子がそっと掴んだ。
「……御巫、さん?」
「私にも、手伝わせてください……!」
半分ずつを別々の人が食べた方がより結果も鮮明になると、時子はふわりと笑う。
「それに、やっぱり甘いものは気になるので……」
悪戯っぽく言って、時子は夏朝から受け取ったマカロンを口に運んだ。
すぐに、眠気の波が時子にも襲い掛かる。
うとうとと目元を擦りながら、けれど時子はにこりとした。
「効果……一緒、みたいです……」
「良かった……後は、当たりのお菓子を見つけて……半分を、一閃さんに……」
頭をゆらゆらさせながら次のお菓子に手を伸ばす夏朝。
けれど彼女の手が何かに触れる前に、別の手が、ナッツの乗ったクッキーを掴んだ。
「2人共お疲れ。恵御納のやりたいことは分かった。後は……俺が引き継ぐ」
クッキーを半分に割ってそのままひょいと口に運ぶのは刀だ。
もう先ほどのカヌレの効果は切れたらしく、その声はしっかりとしている。
ぱくり。もぐもぐ。ごくん。
既にその場にいる全員が事の行く末を見守っている中で、刀はクッキーを飲み込んだ。
そして――ほんの僅か目を見開く。
「身体の疲れが、取れた気がする。当たりだな、それも大当たりだ」
疲労回復の効果は、一閃を助けたいという夏朝の願いにぴったりのものだ。
刀の言葉に安堵して、夏朝はそのまま床に崩れ落ち、寝息を立て始めた。
時子も、椅子を枕にしてとろとろと眠っている。
刀は、真っ直ぐに一閃の元へと歩み寄って、
「見てただろ。グダグダ言わずに黙って食えよ」
とだけ告げて、クッキーの残りを彼にずいっと押しつけた。
一部始終を目撃していた一閃が、黙ってクッキーを口にする。
間もなくして――その瞳に、光が戻った。
「調子はどうです?」
美咲紀が、恐る恐るといった調子で問いを投げる。
一閃の目が、ここに来て仄か柔らかく細められた。
「……身体が、随分楽になった。これで、少なくとももう暫くは、耐えられる」
ありがとう、とその唇が動く。確かな音を紡ぐ。
「その調子なら、初とまともに話ができるな」
そう言って、刀は少し笑った。
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巴めろ
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ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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