this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
<< もどる
1
…
17
18
19
20
21
…
23
つぎへ >>
気付けばそこは、緑豊かな水辺だった。絵の中に広がっていた、そのままの光景。
心地良い風が、
ロベルト・エメリヤノフ
の頬を涼やかに撫ぜた。
傍らに、柔らかく目を細めているミーシャの姿を見留めて、ロベルトは安堵の息を一つ。
砂の上に腰を下ろして取り出したのは、スケッチブックだ。
(金縁の絵は、普通に傲慢の温室の絵だと思ってるけど……)
白い頁に、目に映るままの水辺の風景を描き出すロベルト。砂地、水、鮮やかな緑。
(翼獣の追憶がここ。で……『鴉の見る夢』はクローネの願望だよね……? たぶん)
今度は翼獣の群れが、スケッチブックの中の水辺に描き出されていく。
(いや、過去のクローネの姿、かも? だとしたら、クローネの追憶でもあるのかな?)
荒野の絵も、ロベルトには気掛かりだった。
異世界そのものの追憶なのかもしれないと、考えるべきことが底を尽くことはない。
答えが出るより早くに――ロベルトは、望むままの絵を描き終えた。
「ミーシャ、もしかしてここは、君達の故郷なのかな?」
ロベルトの声を聞いて、多くの仲間が憩う絵の中の水辺を見て。
ミーシャは、切なくも嬉しげな懐かしむような声で、一度だけ鳴いた。
「ああ……やっぱりそうなんだね。ねえ、どこかに僕を……」
背後に2つ気配が降り立ったのは、そこまで音を紡ぎ終えた時。
ロベルトが振り返ると、そこには
桜庭 円
と
ミッシェル・ナイスゲイ
が立っていた。
スケッチブックの絵を目に留めて、円が目を丸くする。
「わ、これって……もしかしてここって、この子達の場所なの?」
「あらヤダ、だとしたら当てが外れたわねん。でも、アタシは諦めないわよ~ん!」
クローネちゃ~ん! と探し人(鳥?)の名を呼びながら、水辺へと踏み込むミッシェル。
自分達も行動を、と、ロベルトは再びミーシャに声を掛けようとするが、
「あれ? ミーシャ?」
そこには既に、ミーシャの姿はなかった。
見れば、自身の手も半分透けて、向こう側が覗いている。
「あー、時間切れかな……どこか覚えのある場所を案内してもらいたかったんだけど」
絵を描く、という仕事に掛かった時間が、それを許してはくれなかった。
だけど、と、ロベルトは絵の中の世界を離れていきながら思う。
(そのお陰で、ここがミーシャ達の故郷だって分かった……うん、重畳だ)
仲間の大切な場所を記憶に残せてよかったと、それが水辺でのロベルトの最後の記憶になった。
一方、ロベルトの姿が目の前で掻き消えたのに、円は双眸を瞬かせる。
「あれ、消えちゃった……あっち側に帰ったのかな?」
「それじゃあ、益々ぼさっとはしてられないわ~ん」
時間制限があるというなら、やるべきと思うことは手早くやっておかねば。
ミッシェルは、僅かの躊躇いもなしに水の中へととび込んだ。
心地良い冷たさの水の中を、潜る、潜る。
(背中合わせの場所――裏側はどこなのよ~ん?)
絵に潜り、その中に位置する水中に潜り。
そこにこそ鍵があるのではと思ったミッシェルだったが、
(ああん、もう! 何もないじゃな~い!)
という次第で、目に入るのはどこまでも透き通った水とその底だけだ。
それでも、ミッシェルはギブアップという選択をしない。
(アタシは! クローネちゃんのことを! もっと知りたいのよ~ん!)
また、円は円で、突然水中にダイブしたミッシェルの姿に寸の間驚きこそしたものの、
「よーし、ボクも負けてられないよね。やれることをやれるだけやっておこう!」
なんて、ぐっと拳を握ってみせた。
「きゅーちゃん!」
呼べば、背中にくっついていたきゅーちゃんが、肩まで登ってきてぴょこと顔を出す。
そして円は、足元の砂地をとんとんと軽く爪先で鳴らしてみせた。
「ボク、きゅーちゃんとお話したいんだ。こう、砂とか使って、例えば文字で!」
円の言葉に耳を傾けていたきゅーちゃんが、その台詞の後半で不思議そうに首を傾げる。
文字、というものが通じていないのかもしれないとは思いつつ、
「とりあえず、試してみよう!」
と、円はその場に腰を下ろして、指で砂の上に『クローネ』と綴った。
「これ、わかるかな?」
問われて、きゅーちゃんは困ったように首を益々傾ける。
その反応に、円はあることを確信した。
(きゅーちゃんに文字は通じない……でも、ボクの言うことはちゃんと理解してる)
全部が全部ではないかもしれないが、コミュニケーションが取れているのは確かな様子。
ならば、言葉なり想いなりが少なくともある程度は通じているのだろう。
円は、健気にも円が砂を弄った辺りを飛び回っているきゅーちゃんを腕に抱いた。
「うー、こんなに賢いのに、きっと色んなことを知ってるのに、難しいなぁ!」
情報を得られるとしたら、イエスかノーで答えられるような単純な質問からだろうか。
考えに考えて、円はきゅーちゃんを解放すると、こう問いを零した。
「クローネのこと、知ってる?」
返事のように、きゅーちゃんはこくこくと頷く。
その名前をぶつけられて、ぷるぷると震えながら。
「そっかそっか。ありがと、きゅーちゃん」
きゅーちゃんの頭を撫でてやろうとして――円は、自分の手が透けているのに気づく。
よく見れば、同時にこの絵の中に踏み込んだきゅーちゃんも同様だ。
「あーあ、タイムアップかぁ。ギリギリまで潜りたかったんだけどなぁ」
そこで、円の意識は一旦途切れた。
一方、
大天使 天吏
は、犬杜 初と共にキュートなピンク色の世界を訪れていた。
幾人ものイケメンを侍らせている一羽のカラスが、2人の耳に覚えのある声で言う。
「あら、変わった客が来たわねぇ。ようこそ、私の夢の世界へ」
機嫌よく広げられる黒い翼に、天吏と初は顔を見合わせた。
<< もどる
1
…
17
18
19
20
21
…
23
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
前回シナリオ
パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!