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パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
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階段を上がった先は、苺で溢れた乙女チックなベッドルーム。
「ここはまるで、童話の世界のようですね……」
危険は隠れていないかと部屋をぐるりと見て回る途中、
御巫 時子
は『それ』を目に留めた。
「皆さん……これ……」
そこにあったのは、太陽・月・星が描かれた扉。
八神 修
が、扉を具に観察して、そこに刻まれている文字を声に出して読み上げた。
――この先、傲慢の温室。太陽も月も星明かりも全て私の物。
「後は……ここに刻まれているのは……星、か。何かを填め込む穴もあるな」
「穴に合うものがあれば、それが鍵ということでしょうか……?」
首を傾けながら、時子は穴の様子を指先で撫でるようにして確かめる。
けれど奇妙なことに、穴はその形を悟られまいとしているかのように揺らいでいた。
「鍵は星の形か、或いは鳥籠の鍵の時のように変化するかも……苺以外の物も探さなくては、ですね……」
「苺だらけだから、変わったモンがあれば逆に目立つかもな。気になるのが見つかったら填めてみようぜ」
時子の隣から穴を覗き込んだ
楢木 春彦
が、「探してみるか!」とにっと笑み零す。
「よし、当面の目標は鍵探しか。……だが、先ずは」
一閃を休ませなくてはと、修は天蓋付きのベッドへと視線を移した。
「一閃さん、ここで少し横になろう」
犬杜 一閃(今はカイの背に乗っている)に手を貸してやりながら、
恵御納 夏朝
が言う。
シーツを剥ぎ取り枕に触れて、寝具を一通り検めた後で、
「よし、恵御納、一閃をここに」
修は柔らかなベッドをぽむぽむと叩いて、夏朝にそう促した。
こくと頷いて、夏朝が一閃をベッドにそっと寝かせようとするが、
「……横に、なったら……寝てしまう、かも、しれない」
と、一閃はベッドに浅く腰掛けるだけだ。
その姿は眠ってしまうことを恐れているように見えて、夏朝はまた胸の内を曇らせた。
「一閃さん、これ、食べてほしいのですよ。少しでも体力が回復したらいいなって!」
ショートブレッド風の携帯食料とミネラルウォーターを、
椿 美咲紀
が笑顔で差し出す。
「一閃さん、良ければこれも……」
と、時子も、ポケットの中に眠っていた林檎味の飴を彼に手渡した。しかし。
「……いや」
一閃は何かを思い出したように顔を青くして、ペットボトルをきつく握り締めるばかり。
美咲紀が、心配に表情を少し難しくした。
「うーん、水だけでもちょっと違うと思うんだけど……」
傍らのルークが、美咲紀の笑顔が陰ったのを案じてか、彼女の服の裾を引く。
美咲紀は、その気遣いにかんばせを常の明るい笑みで華やがせて、
「ルークも食べる? お疲れさま。色々ありがとう。助かったのです」
なんて、目線を合わせて携帯食料をルークの大きな口の前に。
ルークは嬉しそうにそれをぱくりとして、くるると喉を鳴らした。
一方時子は、ペットボトルを握る一閃の震える手にそっと自分の手を重ねる。
「お食事のことは無理は言えません。ですが、早く初さんに会う為にも回復に専念してくださいね……」
柔らかく言葉を紡いで、顔を上げた一閃へと時子は微笑を向けてみせた。
犬杜 初が彼にとってとても大切な存在らしいということを、時子は既に察している。
「……感謝は、している」
紡がれた言葉に、時子は益々目元を和らげた。と、その時。
「うわっ、ヤベぇ!」
慌てたような声と、バサバサバサッ、と鳥が数多飛び立つような音が部屋に響く。
声の主は、デスクの上を調べていた春彦だ。
「今の何!? 春彦君、何したのん?」
「いや、日記ってつい覗いてみたくなっちまうよなー、なんて……」
呉井 陽太
に追及されて、春彦は視線を逃がして苦笑い。
陽太へと向けてみせるは、乙女趣味な様相の日記――だった物、だ。
「なんか、開けたらページが飛んでっちまって……悪ぃ」
中身、何が書いてあったんだろ、との春彦の呟きに、
「これを見れば何かわかるかもな」
と、
御剣 刀
が手にした2枚の紙をひらひらと小さく振ってみせた。
「刀くん、それは?」
カイの背を労わるように撫でていた
卯木 衛
が、ぱちぱちと瞳を瞬かせる。
「飛び去ろうとしたのを、ろっこんを使って捕まえた……って、2枚だけだけどな」
せめて他の頁の逃げた先も確かめたかったのに、と刀は難しい顔になったが、
「いやいやいや、2枚でもすげえって!」
なんて、衛は黄色の双眸をぴかぴかと輝かせた。
「その日記? って、どんなことが書いてあるの?」
一閃の傍に控えている夏朝が、その場にいる全員の気持ちを代弁するように問いを零す。
手元の紙へと眼差しを落とすと、その内容を音にして読み上げ始める刀。
「『あちらの世界に面白いものを見つけた。あれが欲しい。何か方法は……』」
1枚目には、そう記してあった。日付等は記されていない。衛が、首を傾げた。
「どういうことだろ?」
「まだわかんねーな。クソ、すっきりしねぇ!」
もどかしさに春彦が声を上げるのを、リブが落ち着けとばかりに軽く頭で突く。
刀の朗読は、2枚目に移った。
「『あの樹が生み出したものは、ちっとも素敵じゃない。苺の一粒も生らない世界なんて』」
「苺……?」
時子が、その単語を耳に留めて目を丸くする。
「この日記……もしかして、クローネさんのものなのでしょうか……?」
「まだ断定はできないが、可能性は大いにあるな……鍵もだが、こっちも気になる」
例えば、と、修は周囲を見回し、天蓋の裏を調べて1枚の紙を見つけ出した。
「『施しを受けるなんて屈辱的だ。でも、他に私の居場所はない。今日からここが私の世界』か……」
ふむ、と顎に手を宛がって、ムクの隣、陽太は少し笑う。
「オレ達がこのかくれんぼの鬼、ってところかな」
「よし! なら俺も頑張るぞ! カイくん、見てろよ!」
負けず嫌いの本領発揮、衛は爪先で軽く床を蹴るや天井から吊るされた苺なシャンデリアまで大ジャンプ。
ぴたりと着地した衛の手には、1枚の紙が握られていた。
「えへん! 高いところはまかせろよ!」
カイ、及び高身長の面々に向かって、腰に手を当てて渾身のドヤ顔を披露する衛の頭を、
「あー、凄ぇ凄ぇ」
なんて、春彦は生温いような笑みをその顔に湛えて、わしゃわしゃと撫でた。完全に子供扱いだ。
「……って、そんな生温かい目して撫でるなくっそー」
謎の敗北感に唇を尖らせる衛の頭を最後に軽くぽんと叩いて、春彦は自分も探索に移る。
カイが、ドンマイとでも言わんばかりに衛の顔を舐めた。何とも言えない顔になる衛。
「先ずは椅子とテーブルから、っと」
そんな衛のことはさておいて、春彦は椅子をこんこんと叩く。
「違和感はねぇ、か……」
分解できそうな箇所もない。ならばと春彦は、今度はテーブルを下から覗き込む。
「……あ! よっしゃ、1枚発見!」
テーブルの裏から引き剥がした紙を皆に掲げてみせた後で、
「……おっ?」
春彦は、テーブルの上に、きらきらしいほどに美味しそうなお菓子達を見留めた。
食べてくださいと言わんばかりのその様子に、春彦の目が輝く。
「菓子!」
「ほんとだ、美味そうなお菓子あるじゃん」
春彦と刀が、誰が止める間もなくお菓子に手を伸ばした。
腹減ったしいっただきまーす! と、赤いジャムクッキーをぱくりと一口に平らげて、
「うっ……!」
と、短く声を漏らす春彦。
鏡を外れる部分はないかまで念入りに調べていた陽太が、目を見開いた。
「ちょっと、春彦君!? だから何でも口に入れない方がいいって……」
「ちょ、美味ぇんだけどこれ! そんで、なんか腹の底が熱い! 力が湧いてくるっつーか!」
溌剌としている春彦の様子に、陽太は、ダストボックスをひっくり返していた衛と顔を見合わせる。
ちなみに、鏡とダストボックスには、残念ながら紙は隠れていなかった。
「なんか……フツウじゃないお菓子だったみたい?」
「だねぃ。でもあの調子だと心配して損したかな……って、刀君!?」
見れば、春彦とは対照的に、刀はテーブルの傍にぐったりとして崩れ落ちている。
陽太は、急ぎ刀の元へと駆け寄った。
「ちょっと、どうしたのん!?」
「身体が、急に重くなって……何だこれ……」
刀の肩に手を伸ばしながら、陽太は返る言葉に首を傾ける。
傍に、食べかけのカヌレが転がっていたのがその目に留まった。
「……物によって効果が違う、のかな?」
ともかくも、今は刀の介抱である。
ルークを伴って近づいてきた美咲紀が、胸元で花を一輪そよがせた。
「ちょっと待ってくださいね、今ろっこんで回復を……」
「いや……そういう感じじゃない。身体が、言うことを聞かない、っていうか……」
一連のやり取りを耳に、時計を手に取り、裏返し、針や振り子まで調べていた時子が、
「ちょっと怖いですが、疲れたので甘いものも欲しくなりますよね……」
なんて、ちょっぴりそわそわとする。
紙は見つからなかったが、心は不思議なお菓子に釘付けだ。
刀のことを美咲紀に託して戻った陽太が、次に調べる場所に目途をつけながら、
「時子ちゃん、やめといた方がいいよぅ。危ないって」
と、時子に声を投げる。頷きながらも、思案げな表情を作る時子。
「ですが、元気になるお菓子の残りを一閃さんにあげられれば……」
「そうか……少し、調べてみてもいいかもしれないな」
時子の零した言葉を耳に、修は口元に手を宛がって、口の端をつと上げた。
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シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
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定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
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