……ん。
人波が肌に合わない奴らの居場所って所か。
吹けば散る溜まり場。生徒会に目をつけられるような事はご法度な。
後は好きにすればいい。寝ぼけて風邪だけはひくなよ。
えへへ、ありがとう。
この間は好きな人に不思議な夢の中で
抱きしめてもらう事が出来たのよ。
姉様は、どうなんだろう…。
好きな人いるのかな…。
…?
…あ…。
(はぐらかされ、不思議そうにしながらも
何か思いついた様子で小さく口を開き)
猫鳴館の皆は家族なら
昴君には沢山のお兄さんやお姉さん
弟や妹がいることになるのかな…?
そうか、幸せにな
いや、なんというか・・・やっぱ姉妹でも違うんだろうなぁと思ってな
(ももの事を素直に祝福し、きっと姉は不器用なんだろうなと苦笑い)
ん?・・・内緒
(その問いかけに少し考えると微笑んではぐらかす)
えっ、と…。
…うん、いるよ。
とっても優しくて、笑顔が素敵な人なの。
でも、突然どうしてそんな事を…?
(頬をほんのりと染め答えた後
不思議そうに小首を傾げる
昴君は一人っ子…?
どうかな。・・・ももは好きな奴はいるか?loveの方な
(少し考えてから突然そんな質問をする)
・・・羨ましいな
(今は複雑なようだが仲の良い姉妹にふっと笑って呟く)
誰かと喧嘩をしてしまったのかな…。
うん…。
この島にくるまでは
ずっと一緒にいてくれたから
寂しいなって思ってしまうの。
みんな大好きだけれど
僕が一番好きなのは姉様だから…。
・・・変な話だが家族とはいえ、知り合ってまだ間もない。
俺に分かることなんてたかが知れてるが・・・どうも誰かとの繋がりに不安を覚えてるみたいだな
ほんのすこしとはいえ辛さを受け取ったから、少しだけ分かる・・・気がする
(単に感情を受け取っただけなので心までは分からないがなんとなく、少しだけ分かる気がすると話す)
いくら妹だって四六時中会いたいわけじゃない。けど縁を切りたいなんてこともあるはずがない
もう少し見守ってみて、それでも何も変わらないようならとっ捕まえてでも話し合ってみたらいい
姉様、この間夜遅くに
凄く悲しそうに泣きながらお家に帰ってきて…。
あんなに悲しそうな姉様を見たのははじめてなのよ…。
朝には笑ってくれていたけど
やっぱり、笑顔が悲しそうで…。
何があったのかな…。
うん…。
でも最近、姉様に避けられている気がして…。
姉様は僕といるのが嫌になってしまったのかな…。
(おとなしくうりうりされながら
荷物の持ちすぎ、か・・・
(どこか思うところがあったらしく、ぽつりと呟き)
俺が背負えるなら、どれだけ重い物でも分かち合ってやるんだがな
んなわけないだろ。今だってこうして俺の話を聞いてくれて、十分頼りになってる。
いつか冴来が本当に困った時の最後の砦はきっとお前だから、どっしり構えてりゃいい
(不安そうにするもものほっぺに人差し指を立ててうりうりとつつき、にっと笑う)
姉様のこと、助けようとしてくれて有難う。
姉様は何時も無理をしてしまうから…。
姉様が望んでいなくても
誰かに姉様の荷物を持ってもらわないと
いつか倒れてしまうのよ…。
僕にも頼ってくれたら嬉しいのだけれど
やっぱり僕じゃ頼りないのかな…。
人を襲ってくる熊だったようだからな、正当防衛・・・だと思いたいな
狐?それは見たこと無いな・・・
あー、まぁ・・・そうだな
(別に隠す意味もないので指摘されると素直に答える)
熊さんが可哀想にも思えるのよ…。
士君、狐さんの尻尾を身につけて
いることもあるけれど
あれも狐さんから捥いでしまったのかな…。
相手の人って、若しかして姉様…?
らしいな、あいつならやりかねん。
あぁ、いつでも声をかけてくれ。喜んでエスコートさせてもらう
(こっちもつられて笑う)
・・・そうだといいな。まぁ、なんとかするさ。俺だけのことならどうだっていいんだが、今回はそういうわけにもいかない。ともかく、ありがとう。こんなくだらない話に付き合ってくれてよ
(顔をあげると苦笑いを受けべて軽く頭を下げる)
あぁ、お前もちゃんと家族だよ
訳ありだが必ずしも辛いことってわけじゃない。冴来だってそうだ、辛いことを胸に抱えて、それでもしっかり笑ってた。むしろそれも含めて自分だともな。・・・それを奪ったんだもんなぁ・・・
(姉妹揃って綺麗な髪だなとちゃんと整えてから手を離し、大丈夫だよと言ってからまたちょっと凹む)
士君、いつも熊さんの毛皮をきているけど
自分で熊さんからとったのかな…。
いつも一人で行っていたけど
やっぱり一人は心細くて…。
一緒に行ってくれたら嬉しいな。
(柔らかに笑んで
その人、怒ってた…?
怒っていても、心を込めて謝れば
きっと許してくれると思うの。
昴君の優しさは伝わっているから
大丈夫じゃないかなって…。
話してくれて有難う。
上手く言えなくて、ごめんね…。
僕も皆の家族って、思ってもいいの?
お家を守るって姉様と約束しているから
猫鳴館には住めないけれど、嬉しいな…。
(心地良さそうに頭を撫でられ
訳あり…。
皆きっと、辛いことを抱えているのね…。
姉様…。大丈夫かな…。
(ふと心配そうに表情を曇らせる
安心しろよ、熊なんか出ても士・・・もとい自治会長がなんとかしてくれる。なんなら俺と一緒に行くか?
喧嘩、とは違うんだが・・・どうも余計なことをしちまったみたいでな・・・大事な物を奪っちまうし、それを上手く処理出来ないしで頭いてぇ・・・
(去り際に聞いた冴来の言葉が頭のなかでずっと響いてるらしく、額を押さえて俯く)
俺が言い出したんだよ、初めて寮に行った日にな
(はい、と手を軽く上げ)
そしたらみんなすぐに同意してくれてな。あそこには何かと訳ありの連中が集まるから、居場所が出来たって喜んでたな。でもな、家族だからって無理に一緒に住む必要もない。卒業したら家族じゃなくなるなんてこともない。うちの家族の冴来の妹なら、もう立派な身内だ。もちろん来てくれるなら歓迎するよ
(家族について話すその目は優しく、手を伸ばしてそっとももの頭を撫でる)
うん。
猫鳴館、最近はずっと遊びに行っていなかったから
また久しぶりに遊びに行きたいな…。
途中で熊さんが出なければいいのだけれど…。
えっと…。
猫鳴館の誰かと、喧嘩でも…?
(尋ねてもいいことなのだろうかと
迷いながらもおずおずと尋ね
家族…。
そういえば、猫鳴館の人達は
みんな家族なんだって姉様が言っていたのよ。
僕と、姉様やお爺ちゃんが家族なように
血が繋がっていなくても
皆、大切な家族なんだって。
僕も猫鳴館に住めば、皆と家族になれるのかな…?
全くだな・・・猫鳴館なら涼しいから来てみるといい。但し、道中の快適さは保証しかねるが
(その涼しい場所から出てきてわざわざここに来たのだからかなり間抜けだなと自嘲気味に笑う)
友達というよりは、家族だな。冴来も瓢も、大事な家族だ
(やっぱりそうかと納得しつつ、ふっと笑って訂正する)
冷たいものが美味しくて
洗濯物が良く乾くのは嬉しいのだけれど…。
これからもっと暑くなるのかな…?
あまり暑くなると、溶けてしまいそう…。
1年1組…瓢君と同じクラスなのね。
(妹かとの問いに頷き
昴君は姉様とお友達なの…?
右に同じ。苦手なところもな
(片手を軽く上げて同意し、小さく苦笑い)
一年一組の皇昴。・・・花風?ってことは、冴来の妹か・・・?
うん。
夏は好きだけれど、強い日差しはちょっぴり苦手で…。
僕は1年5組の花風ももです。
貴方は…?
・・・ありがとう
(少し悩んでからコップを受け取ると一口だけ飲む)
涼みにきたのか・・・?
(少しだけ落ち着いたのか顔をあげるとこの暑い中ここにいる理由を尋ねる)