酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
(ぞんざいに扉を開けて、すぐに天使像と対の体でうつむく花風が目に入り。
踏み入って、後ろ手で閉じて。ズタ袋を背負い直して。ゆっくり歩み寄る。
顔を覗こうと首を傾げてみたりしながら、ポケットに空いた手を突っ込んで。
そばに立ち止まるのと同時にポケットティッシュを抜き取って、差し出す)
…また泣いてんのか。