酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
(ひとしきり時間が経った後に静かに祈りを終えると、天使像の方に顔を見上げる)
【この天使像…遠くで見た時は気づかなかったですが…。
こうして近くで見ると、心なしか泣いているようですね…
祈りを込めた人の想いを、酌んでいるのでしょうか】
(ふと後ろを振り向くと、同じように祈っている冴来さんを見る)
『先輩も一緒に祈っていたんですね』