酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
…愛は寛容であり、情け深い。
妬まず、自慢せず、高ぶらない。
礼を失せず、利益を求めず、苛立たず。
恨みを抱かず、不義を喜ばず、真実を喜ぶ。
全てを忍び、全てを信じ、全てを望み、全てに耐える…。
愛は決して、滅びない…。
愛…。神様、か…。
(天使像に背を預け
破れたステンドグラスの隙間から差し込む光を眺めている