酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
…うん、そうね。
幸せは人それぞれで、自由なもので…。
誰にも押し付けられない、押し付けられるべきものじゃない…。
…だから…。
自分を幸せにする努力は、しているつもりなの。
そもそも努力なんてしなくとも、私はもう既に幸せな筈で…。
ただ…私の本当に求める幸せが
少しずつ私の手の届かない遠い場所へ
離れていっているような気がして…。
でも、大丈夫。きっと気のせいだから。
大丈夫…。私は、信じているもの…。