酷く荒れ果てた礼拝堂。
争いの跡が色濃く残されており
床には割れたステンドグラスの破片が散乱している。
教壇の下には隠し扉があり
そこから地下室へと降りられる様だ。
中央にぽつりと佇む薄汚れた天使像は
どこか泣いている様にも見える…。
それじゃ、もし冴来ちゃんが眠ってるの見つけたら、真っ先に俺が起こしちゃおっかなー?
お目覚めのアレ、で♪
【冗談っぽく】
誰が言おうが心配しちゃうのが勘助だし…
それに、勘助にとって、大切な友達の一人、だしな
後、俺にとってカワイ子ちゃんの一人だぜ♪
【白い薔薇をじっと眺めながら】
……例え、周りが血塗られて汚いと思っても、
この子たちなら、きっと分かってくれる
冴来ちゃんのど血や涙を流してまで紡ぐ訳を
…それに白薔薇が真っ赤に染めりゃあ赤薔薇だろ!
冴来ちゃんの強くなりたいという静かな情熱と、この子たちを思う温かな愛情のこもった純血なら、
汚れてるなんて思わねーぜ!
…しかしまあ、ここにも教会があるなんて気づかなかったなあ…
しかも、登山した矢先に聖女様と遭遇しちゃうなんて夢のようだ…
【聖女の像を横目に眺めながら】