白い布製のハンモックがかけられた木陰。
ハンモックの傍には木箱が置かれており
羊柄の可愛らしいブランケットがはいっている。
三人までなら一緒に寝れそうだ。
なるほど、親友か。
これからも仲良くな。
ついでに俺とも仲良くしてくれたら嬉しい。
あー…。
ちょっとからかっただけのつもりなんだが
悪いことしたかね…。
難しいな、あいつは…。
(二人が去って行く姿を見送り
気まずそうに頭をかく)
(常闇さんの言葉を聞き)
大事な人…。まあ、そうか。
そうは言っても色々いるし、
俺もたった一人っていうのは選べない。
誰か一人とより、大勢で過ごす方を俺は選びたい。
………(どうやらずっと考えてたようだ)
最後の一週間で一人だけ選ぶというのは、
一緒にいたい、一番大切な人がそこに入る、ということでしょうね。
ですが、私はどうも誰かを選ぶ、ということはできなさそうです。
(そのまま去っていく二人を見送り)
【全然聞こえないと言われ、もふもふから顔を上げる】
えっと、す、すみません…えっと、俺の場合は…
……って、えっ?!
ちょっ…ちょっと、さ、冴来さん! 待って、ください…!!
【と叫びを上げながら、冴来さんの後を追う】
…勘助?
もぅ、なんて言ってるの?
全然聞こえない…。
…ふん。意地悪。馬鹿。
そこから落ちちゃえ。大っ嫌い。
想像つかなくても想像するの!
これは大事なことなんだから!
普段から想像力を働かせていないと
重要な時に想像力が働かなくて困るんだからね!
…お馬鹿さんは嫌い。地獄に落ちちゃえ。
(ふいっと顔を背け、その場から立ち去る
あ、はい‥もふもふ、俺の親友で、ずっと、昔から、一緒、なんです…
【と言って大事そうにぎゅっと抱く】
へぇ、もふもふっていうのか。
見た目通りの名前だな。
大事なものなのか?
その通りだ。わかってて言った。
(ふっと笑って)
その宿題はなんだ、心理テストまたいなものか?
世界が一週間で終わるとしたら、なあ…。
イマイチ想像がつかないんだが…。
常闇は想像つくか?
は、はい…! ありがとう、ございます…!
もふもふも、喜んで、ます…! 【と自分事のように照れながら】
えっと……お近づきの印と、お詫び、といっては、なんなのですが…触って、みます…?【ともふもふを差出】
……?【きょとん】
……えっ、俺?!
えっと、俺は、………!
【顔をいつも以上に真っ赤にしながら、もふもふに顔をつっこむ】
【そのまま何かボソボソといい始めるが、もふもふの身が勘助の言葉を濁らせている】
….分かってて言ってる。
絶対、絶対分かってて言ってる…。
(からかわれ、不機嫌そうに唇を尖らせ拗ねた表情をする)
どういう関係かわからない?
お互いをどう思ってるかわからないってこと?
ふぅん…。
じゃあ、二人に宿題。
もし、あと一週間で世界が終わるとして
誰か一人としかその一週間を過ごせないとしたら
誰と一緒に過ごしたいと思う?
いい?宿題だからね!
ちゃんと考えなきゃ駄目だからね!
分かった?
(人差し指を立て、念押し)
…因みに、勘助なら誰と一緒に過ごしたい?
(勘助さんに視線を向け、小首を傾げる)
もふもふさん、ですか……(ぬいぐるみをみて)なかなか愛らしいですね
こちらも勘違いさせるようなことをしましたので、お互い様ということで
(なんだか私以上に女性的といいますか……表現に困りますね)
ちっ、違います! そういう、その…そんな関係じゃ、ないです…!
冴来さんは、その…友達、です…!
【顔を赤くしながら、首を激しく横に振る】
あ、はい…もふもふ、といいます
【と言って堀さんにももふもふをみせるように抱えながら】
そういうお前達こそ随分と仲が良さそうに見えるけどな。
二人こそどうなんだ?ん?
(からかい返す
俺達の関係はまあ、常闇の言うとおりなんだ。
ただの友達以上ではあると思ってるんだが
いまいち自分でも掴みきれなくてな…。
可愛いものに綺麗なものに幻想的なものか。
有難う、参考にする。
(勘助さんがぬいぐるみを抱きしめる様子を見て)
そのぬいぐるみって飛吹のなのか?
そう、ですね…幻想的で綺麗な所…あと、海とか…ちょっとおしゃれな喫茶店とか…
【顔を赤らめながら独り言のようにボソボソと】
そう、ですか…ごめん、なさい…勝手なこと、を…思って…
あっ…え、えっと、はい…飛吹勘助と、言います…
こっちは、もふもふ、です…よろしく、お願いします…常闇さん…
【とアンゴラウサギのぬいぐるみをぎゅっと抱えながらぼそぼそと】
……そういうものですか(心のメモに書きとどめておく)
いえ、私もどういった場所がいいのかとかわからないもので……参考になります
まだ、お互いにどういった関係なのかわからないだけですよ、ええと……飛吹さん、でしたか。
私は常闇月といいます
(ぺこり)
…違うの?
興奮して損しちゃった。
でも、その割には凄く仲が良さそう…。
ふぅん…。怪しい…。怪しいなあ…。
(からかう様な笑みを浮かべて木陰から姿を現し)
女の子が好きなところといえば
可愛い物や綺麗な物が沢山で
幻想的でロマンチックな雰囲気の所に決まっているでしょう?
映画館も悪くないけど、植物園だとか水族館だとか…。
他には観覧車に乗りにいくとかね。
あう……
【二人の顔を伺いながら頭を上げた後、木の陰からのそりと姿を現す】
えっと、本当に、ごめんなさい…
…え、キス、じゃなかった、のですか?!
というか、そういう関係でもなかった、のですか?!【ガーンッ】
はぁ!?キス!?
あー…。確かに、そこから見てりゃそう見えなくもないか…。
(頭をかいて)
取り敢えず冴来は勘違いだから落ち着け。な?
飛吹も謝らなくていい。頭をあげてくれ。
付き合ってるわけじゃないが
二人でたまに遊びには行ってる。
常闇、いつも俺の趣味に付き合わせて本当に悪い。
女の子が喜ぶ様な場所っていうのがよく分からなくてな…。
まあ、二人ともそんな所から見てないでこっちに来いよ。
(微笑んで
き、キスですか? まあ、見えなくはないでしょうがそんなことはしてませんね
お付き合いというのが花風さんがどんなものかを想像しているか定かではありませんが……つい1ヶ月ほど前でしょうか
デートに当たるかわかりませんが、ゲームセンターなるところに2回、あと映画館に一度いったことがありますね
……えっと、あときにしていませんよ(飛吹さんに)
えっと…その……本当に、ごめんなさい!【と頭を下げて】
決して、その…悪意とか、そんなの、なくて…たまたま…!
そして、冴来さん、興奮、しすぎ、ですよ…!【あわあわとしながら】
え、違うの…?
(顔を出して)
あの、あの…あのね…?
ここから見ると二人がキスしてる様に見えて…その…。
ねぇ!二人は付き合ってるの?
いつから付き合い始めたの?
デートとか、頻繁にしてるの?ねぇ?
(興奮気味に
わかりました。その折にはよろしくお願いします。
ところで……いったい何が終わったのでしょうか。
ただ会話をしてただけですよ? 堀さんと私は(真顔で、きょとんとしつつ)