this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
おとなになりたいお年頃
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
12
つぎへ >>
【大人になれば】
それは、
柚瀬 玲音
が何気なくシーサイドタウンをマウンテンバイクで散歩していた時だった。
かなり走って、息抜きにと目に入った公園にマウンテンバイクを止めて、中のブランコにでも腰掛けようとした時。
玲音は見てしまった。
──何か、隣でうさぎが露店を開いている。しかも目が合った──
「(……最近見ることが多くて困るなぁ、白昼夢)」
奇怪な事が多発する寝子島で、異変を全て夢で片付けてきた、ひとである玲音にとっては、もはや白昼夢など当たり前の出来事。
「うさぎさんうさぎさん、ここは何のゆめなの? なの?」
その白昼夢と言ったら怒るであろう二本足で動くのうさぎに、玲音は無邪気に駆け寄る。
うさぎは、くりくりした瞳を瞬きさせてから呟いた。
「ゆめ、かなぁ」
曖昧に言葉を返してうさぎは玲音に目を向けた。
「ところで、きみも飴を食べるのかな。食べると歳を取れるよ」
「なになに、ホントに? ホントに?」
「うん『1歳から500歳まででも大丈夫』なのがうりだよ」
「わぁ! 500歳だと、さすがにマウンテンバイク乗れなくなっちゃいそうだから、試しに10歳分のあめがほしいな、ほしいな!」
「うん、10歳分だね。
あ、ストロベリー味のマーブルニンジン。これ、あまり作ってないからお得だよ」
「おおっ、お得! ありがとう、うさぎさん!
うんっ、美味しい! 美味しい!
お、おおっ!?」
急に手足が引っ張られるように伸びる感覚。しばらくして玲音が自分の手足を確認すると、17歳位だろうか。スレンダーながらも明らかに成長している様子が見て取れた。
「飴も美味しいし、なにか成長してるし! ありがとう、うさぎさん、うさぎさん!
ん? うさぎさんって名前は?」
「ん? 僕らには名前は無いよ」
「それじゃあ、僕がつけてあげるよ! 『ぐるぐるさん!』ってどう? どう?」
どうやらマーブル模様由来のそれに、それを聞いたうさぎは、とても不思議なものを見るように玲音を見た。
「ぐるぐるさん……ぐるぐるかぁ。楽しそうだね。
それじゃあ、今日から名前を聞かれたら『ぐるぐる』って言ってみるよ」
「わぁい! それじゃあね、ぐるぐるさん! あめくれてありがとう!」
玲音は早速、散歩の続きをとマウンテンバイクに跨ろうとして──その違和感に気がついた。
何か、このマウンテンバイク、小さい……?
「???」
それは自分が成長した為なのだが、手足は長くなった気がしても、実際に夢だと思い、成長した気がしない玲音には、その実感が湧かなかった。
今の状態で子供用のマウンテンバイクに乗るのは非常に危険ではあったが、それすらも押し退けて、勢い良く無理やり乗ってペダルを踏み付ける。
周りの視線が一極集中する。ギシギシ音を立てるマウンテンバイク。
それでも、頭の上にハテナを乗せながらも、玲音は頑張って漕ぎ出した。
「はぁ……
どうして大人ってお酒や煙草を嗜むのかしら?」
今日は小春日和の良い天気。
昨日、富豪が集まるパーティに参加してきた、
七雅 麗音
はベランダでぼんやりと呟き、青い空を眺めていた。
富豪が集まるパーティに参加する存在の一人として、将来、二十歳を過ぎたら誰しもがお酒と煙草を嗜んでいる様子を麗音は目にして来た。しかし、その味は未成年である麗音には分からない。
ただ、パーティ等では、飲めなければ、吸えなければ──最低限嗜めなければ、話題を逃す。交流を深めるのが目的の一端でもある場で、それは結構致命的でもあった。
「父さんに聞いたら大人になれば分かるとか言われたけど……ねぇ?」
そしてもう一つ溜息。空はどこまでも青く、それでも麗音の頭の上に押し掛かって来るようだった。
そんな時──
「ん?あそこに見えるのは……、兎さん?
散歩がてら追いかけてみようかしら♪」
二本足で歩き回るうさぎが、よろよろのマウンテンバイクを見送り、公園内へ入っていくのが見受けられた。
お財布一つを手に取って、家を出る。
「フフッ、兎を追いかけるだなんてまるで不思議の国のアリスみたいじゃない?」
呟いて少し楽しくなった心で麗音は家の鍵を閉めた。
ベランダからうさぎが見えた公園は、予想以上に近くにあった。
少し離れた所から様子を見ていると、うさぎは何かの露店を開いている様子で、テーブルの上に何か並べて乗せては入れ替えてみたり、側には何故か出来ている更衣室らしき所のカーテンを整えたりと忙しない。
うさぎを見た通りすがりの人は、目の錯覚かと目をこすりながら歩いていく。
そんなうさぎに、麗音は僅かに勇気を出して声を掛けた。
「ねぇ、兎さんちょっといい?」
「わあ、また人が来てくれた。今日は大繁盛だなぁ」
「兎さんは何を売っているの?」
麗音は不思議そうにテーブルの上を見た。
テーブルの上には色々なニンジンの飴細工が綺麗に陳列されている。
「僕は歳を取れる飴を配っているよ。効果は半日位で切れるんだ」
「……歳をとる飴?
それ私にもくれない?」
うさぎは麗音の持つお財布を目にして、こう告げた。
「お金はいらないよ。何歳くらい歳を取るのがいいのかな」
「んー……
なら10歳年を取りたいわね。そして父さんがやってる事を実行するのよ!」
うさぎは、少し沈黙して思い至った様子で告げた。
「──お酒やたばこは、体に良くないよ」
「ど、どうして分かったのかしら……!」
「お店開いてると、同じ目的のお客さんがたくさん来るんだよ。取れる歳が減っちゃうから良くないよ」
──とは言われて見たものの、麗音にもこの機会でなければ譲れないものもある。
その決意を感じ取ったのか、うさぎはラッピングされた中から、綺麗に透き通った琥珀色のにんじん飴を小さな両手に乗せて麗音に渡してくれた。
「まぁ、綺麗な色ね」
「みかん味だよ」
「それじゃあ、さっそくいただくわ」
麗音は琥珀色のにんじん飴を口の中に入れた。
ほんのりと柔らかく、優しく広がるみかんの味。
「食べ終わったけれども……いまいち実感が湧かないわね……?」
「手鏡あるよ。お着替え室もあるよ。見ていって見ていって」
身長には大きな変化はなさそうだった麗音は、うさぎが差し出した手鏡を借りて、自分の顔を覗き込む。
「……あら、これが10年後の私? 17の10で、27歳ね。
髪が長くなってる……とは言え肩より少し下くらい、ね……
てか、余計に中性的になってない?」
オネェ言葉と相まって、筋肉がついていながらも、それがしなやかで元の男性の体から少し離れたところにあった麗音は、10年経ってその針が髪の影響で、一際女性方向へ向いている事に少し驚いた。
「……まぁ良いわ、今は兎に角お酒と煙草よ!」
その言葉に、うさぎがぴょこんと頭を下げて、気合を入れる麗音の姿を見送った。
麗音はコンビニに寄り、そこから少し離れた公園へと辿り着いた。
幸いにも人はおらず、購入したお酒と煙草を試すには素晴らしく良い機会。
「お酒は……梅酒とカシオレ。
煙草はフィーリングで買ってきちゃったけれども……」
ベンチに座り、お酒の缶と梅入りの瓶を1本ずつ。そして、ライターと煙草を一箱、隣に並べて。
「最初は煙草ね……副流煙を吸ってしまって、美味しいのか疑問ではあったのだけれども……」
麗音は慣れない手つきで、煙草のケースを空けて白い巻紙の煙草にライターで火を灯し、そのまま口をつけ、肺一杯に煙を吸い込んだ。
「……っ!? ゴホッゴホッ……!
む、無理ね……煙草は私には合わないのが分かったわ」
涙目になりながら、咳き込む麗音。
「次は酒よ」
いそいそと、次を楽しむように梅酒の瓶を持ち上げ、蓋を空けて軽く一口。
「あら、イケるわね」
そして、余程飲み口が良かったのか、そのまま一気に飲み干してしまう。
「ふふ私って父さんに似て酒には強いみたい♪
早く成人して父さんと一緒に飲みたいわね~」
カシスオレンジを、くいと飲みながら満足げに溜息をつく。
「……せっかくだもの、少し他の誰かと談笑でもしながら飲みたいところね、お酒ももっと買ってくれば良かったわ」
後悔を片手に呟くと──ふと、どう見ても子供向けのマウンテンバイクをギシギシ言わせながら乗っている高校生位の女の子の姿が目に入った。
最初、自分が酔っているのかと思いきや、そうでもなかった。そうでなければ、危なすぎる。
「あなた、そんな乗り方したら危ないわよ!」
「ゆ、夢だから、頑張っているんだけども、難しいかな! かな!?」
「『難しい』を通り越しているから、少しこちらで休憩していきなさいな。
事情があるんでしょうけれども、休憩も大事よ」
「ありがとう……! ボクもうへとへと……」
「丁度、誰かと談笑をしながらお酒が飲みたいと思っていたの♪
でも──あなたは、お酒は……飲める年齢じゃないわね」
麗音はそう納得すると、傍の自販機からスポーツドリンクを購入して、玲音に渡した。
「うさぎに会う、夢を見て……そしたら、こんな大変な目に──ありがとうございます、ありがとうございます!!」
「まあ、あなたも兎さんに会ったのね。それだったなら納得だわ。
ねぇ、少しお話していかない? 兎さんの事とか、飴の事とか──」
「もちろんです、です! 命のおんじんですから!」
こうして、麗音と玲音はベンチに座って出会ったうさぎを話題に楽しく話し始めた。
麗音は、いつも会話に気兼ねはしていないが、いつも以上に心弾む会話に、パーティでお酒が嗜まれる意味を、少しだけ知る事が出来た気がした──
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
おとなになりたいお年頃
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月26日
参加申し込みの期限
2015年08月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!