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さまよいアルク 第一章~蒼空へ漕ぎ出す漁夫たちの豊漁祭
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【ゆったり散歩】
綾辻 綾花
は、空からはらはらと降り落ちてくる白い紙吹雪に、うっとり。この中には先ほど、綾花たちが有翼船の甲板の上から撒いたものもきっと混じっているはずでして、そう思えば、感慨深いものがあるのです。
「……あ。ここにいたんですね、アルク」
お腹いっぱい、食べ歩きに付き合うのも飽きたのか、道端で丸くなってひなたぼっこをしていたアルク。綾花に気付いて、にゃあと見上げた彼を胸へ抱き上げますと、一緒にお散歩へ。
街中を散策する綾花のお目当ては、本とか書物といった、何かしらの文献です。ことにこの街の歴史や、住人たちが信じている神様についての言い伝えなどなど……学校で図書委員も務める彼女は、価値ある書物などにはもう、思い切り興味を惹かれてしまうのです。
とはいえ、
「本屋や、図書館でもあれば良いんですけど……見当たりませんね」
アルクが近くにいることで、道に掲げられているお店の看板や標識の類の意味が読み取れるようになると、どうやら少なくとも街中の程近い距離には、そういったものは無いらしいことが分かります。
「うーん、残念です……」
がっくりと、肩を落としかけたところで……ふにゃん。声を上げたアルクの視線を追って、見上げたのは、小高い丘の中腹あたり。
ででんとそびえた立派な建物は、幾つも立ち並ぶカラフルな屋根の民家とは違ってシンプルな色合いながら、どこか荘厳で神々しいものに見えました。
「あれは、海神様をお祭りする神殿さ」
ふと、綾花の怪訝そうな顔に気付いたのでしょうか、近くの出店で綺麗な服など売っているお兄さんが、親切に教えてくれました。
「海神様の、神殿?」
「そうさ。旅人はみなあそこで、海神様の神像にお参りして、旅の無事を祈っていくんだ。その格好、あんたも旅人だろ? 寄って行くといいよ。豊漁祭の間は、海神様のお生まれやありがたいお言葉、この街の成り立ちや歴史なんかも記した、そりゃあ貴重なありがたい書物なんかも一般に公開されててね、一度読んでみるのも面白いと……」
「貴重な書物!」
意外にも綾花のお目当ては、そんなところにあったようです。
「ありがとうございます。私、行ってみますね」
手を振って見送ってくれるお兄さんにお礼を言うと、綾花はアルクを抱えて、丘を登り始めました。
「へえ。こいつは……」
志波 武道
は、立ち寄った神殿らしき建物の中をぐるりと見回して、その荘厳な佇まいに、ふむ、とひとつ嘆息。
中央にどっしりと鎮座しておりますのが、つまりはきっと、この街の人々が信じているという、海神様の像なのでしょう。
「鯨に乗った神様、って感じカナー」
「ダイオウハネクジラ、だったかしら? 確かにちょっと、神秘的……かもね、ちょっとだけ」
たまたまこの場で一緒になった
弘明寺 能美子
は、素直な感想を述べかけて、何となくぷいっと顔をそむけつつ言いました。
街の人々が愛して止まないという海神様は、八枚もの翼を持つ大きな鯨の上に立つ、美しい衣を纏った精悍な男の姿をしておりました。これがとてつもなく緻密な造形で、それに神様もなかなかに甘いマスクでカッコ良くて、人気があるのもうなずけるというものです。
「日本にも確か、魚に乗った神様がいたっけな。どこの神様だったかな……」
なんて言いつつ、ちょっぴりしんみりと見上げた武道。
彼にとって、海、というのは、特別なワードであったりします。水泳部の所属で泳ぐのは大好き、大得意……海神様は海だけではなく空の漁の面倒までも見てくれるそうですけれど、ともかく彼には何だか、どこか親近感の湧くお姿だったりするのでした。
「ところで、この神様、なんていう名前なのかしら?」
不意に能美子が言って、神像の下のほうに掲げられた、何か文字の刻まれたプレートを指差します。何か書かれている……というのは分かるものの、ふたりにその内容は読み取れず、サッパリです。
「うーん。アルクがいないと、読めないんだよなぁ……って、オヤー?」
と、思いきや。ぱ! と突然頭の中へ、その文字の意味が飛び込んできまして。
ふたりがはっとして、同時に後ろを振り向きますと、
「おふたりも、いらしてたんですね」
「おっ! アルクジャーン、オイデオイデー☆」
そこには綾花と、その胸の中には噂をすれば、アルクの姿。武道が両手を広げて招くと、アルクは機嫌良さそうに、ぴょいっ! 綾花の腕を飛び出して、武道のところへ。人懐っこい彼は、こうして抱きかかえられるのは好きらしく、いろんな人の腕から腕へと渡り歩いております。
ちょっぴり名残惜しそうな綾花は、けれど神殿内の端っこに、先ほど教えてもらったものでしょう、お目当ての文献を見つけて駆け寄ると、ちゃ、と取り出したメガネをかけて、古びた書物を熱心に読み始めました。同時に、さらさらとメモ書きも……彼女は、あの中央広場の巨大結晶や、空飛ぶ船で見た光景や、目にした全てをこうして逐一、メモに取っています。
何のメモかと尋ねてみましたら、
「私たちがこの世界に来た意味を、少しでも、見つけられたらと思って……」
「ふぅん。なるほどね」
と、それにはさほど気のない様子の能美子。彼女の目はちらり、ちらりと、
「そういえば、アルクの飼い主はどこにいるんだろうな。名前があって、首輪までつけてるんだから、どこかにはいると思うんだが……」
つぶやいた武道の腕の中、白黒猫のアルクへ。
「お。能美子ちゃんも、アルク抱っこスルー?」
「え、や。ち、違うわよ、別に抱っこしたり、もふもふしたいとか……そんな風に思ったりなんか、してないんだからね!?」
「まーまー。遠慮せず、ホラホラ☆」
ぐいぐいと押し付けられて、あくまで体裁としては仕方なく、瞳はどこかきらきら。ともかく能美子は、ぽふんとアルクを胸の中へと迎え入れます……そのふかふか、もふもふ加減ときたら!
「……もう。ちょっとだけ……ちょっとだけ、なんだからね?」
丘のてっぺん。展望台から一望する街並みは、青い海、青い空に抱かれて、どこまでも爽やか。雄大で胸を打つ風景は、
恵御納 夏朝
が思わず色鉛筆など取り出して、スケッチブックへ写生を始めるのには、十分な美しさでありました。
さらさら、さらり。空の向こうにはゆらゆら、きらきらときらめく魚群に、その合間を縫うように走る有翼船。
(不思議な世界だなぁ……)
なぜ、ここへ来たのか? それはまだ、夏朝には分かりません。きっと一緒に訪れた仲間たちの誰もが、それは同じ……けれどともかく、今はゆったり、のんびりと、この世界を楽しみたい。それが夏朝の、偽らない本当の気持ちです。
そしてできることなら、こんな素敵な場所へと連れて来てくれた、あの可愛い白黒猫と一緒に、この景色を……と、思いましたら。
「……あの文献によれば、最初は海と空しか無かったこの世界へ、海神様がそのしもべである一匹のダイオウハネクジラの大きな口の中から取り出した島を浮かべたことで、その上に人間たちが暮らすようになった、という言い伝えがあって……あら」
「ほほー、ナルホドネ! そいつは興味深い……おっ、ここにいたんダー?」
丘を登ってきたのは、
綾辻 綾花
に
志波 武道
。それに、
「……べ、別に、名残惜しくなんて無いんだから……ほら、行きなさい?」
弘明寺 能美子
。抱きかかえたその腕の中から、ぴょいっ! 飛び出して、ててててっと夏朝めがけて駆けてくる、
「みんな……アルくん!」
白黒猫。ジャンプ一番、椅子に腰掛けた夏朝の膝の上に飛び乗ったアルクは、さっそく丸くなって、気持ち良さそうににゃあごとひと鳴き、夏朝を見上げます。
折りしも。頭上から、再びはらはら、ひらひらと紙吹雪が舞い落ちてきたのは、そんな時。見上げれば程近い空の上に、有翼船と、笑顔でこちらに手を振る漁師たち、クルーズを楽しむお客たち。
「まぁ……なんでここに来たのか、とかはまだワカンナイけどサ」
武道と綾花は大きく、夏朝と能美子は控えめに手を振り返しながら。ふと船を見上げて、武道が言いました。
「来て良かったよ。こんな光景、いくら妙なことが起こる寝子島でだって、そうそう見られないからな」
ふわん、とひとつ、風が吹きぬけて。紙吹雪は彼らの頬を撫でながら飛び去っていき、有翼船も上空高くへと昇っていきます。
夏朝は心地良い潮風に目を細めて、スケッチブックへそれらをさらさら、描き足すと。ペンを置き、そっと丸くなったアルクの背へ手を添わせ、
「……うん。そうだね……ありがとね、アルくん」
彼のふさふさの毛並み、白と黒の真ん中を、優しく撫でてあげました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月23日
参加申し込みの期限
2015年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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