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\ オーバータイム!/
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ランチタイムはウォータイム!
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▽寝子高・中庭
寒いとはいえ、中庭でランチを取る人も0ではない。例えばそう――
御剣 刀
。
珍しく手作りのお弁当を作ってきた彼は、中庭でのんびりとランチタイムを楽しんでいた。
芝生に座り込んでいただきますと手を合わせたら、さっそくおにぎりにかぶりつ――
俺を食べるなら、まずあいつを食ってからにしてくれ。
ヤだわぁ、おにぎりちゃんったら。レディを先に突き出すなんてサ・イ・テ・イ
く前に声が聞こえる。
どこからだ? と周りを見渡せば、同じように中庭ランチをしていた
旅鴉 月詠
が、刀の弁当箱を指さした。
(えっ、弁当からかよ! また神魂か!)
「それで、食べないで?……何で」
食べられるなら最後じゃなきゃいけねぇよ。もちろん食わないのは大歓迎さ。
いやん、アタシを食べないでぇ?
わたし、あの、ごめんなさい……。
「なるほど、わかった」
ひと通りの主張を聞いてから、刀はしっかりと頷き、そして――無言で食す。
おいふざけんな、なんで俺からなんだよ!!!!
あっはーん、いやぁん、きゃぁん!
ひぃぃぃぃいいいい、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
すべてを均等に、迷うことなく食べていく。
しかし半分ほど食べたとき、ようやく刀は手を止めて、刀の主張を始めた。
「この弁当は俺がお昼に食べるために作ったものだ
弁当の材料はひとが食べるためにって生きていた物を殺してて……恨みとか文句とかあると思うよ。
だからおまえ等の主張を黙って聞いた、その上で俺は俺が食べるために作ったおまえ達を食べる。
命乞いされたからって決めたことを変えるか。
食べると決めたんだから食べるんだよ。
おまえ等は予定通りにここで終わりだ」
嫌だ、ふざけんな! ママ、ママー!!
あん、いいわ。いいわ。男気が合っていいわぁぁあん!!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
ごめんなさい。
おかず達の主張に一切耳を貸さずに、刀は食べる。食べる。食べ続ける。
「ごちそうさまでした」
ご飯粒1つ残さず、刀は綺麗さっぱり食べ終えた。
あなたの命をいただきます。そしてごちそうさまでした、これだけは決して欠かしたらいけない。
命を食らった者の礼儀だ。
「……うん、おいしかった」
そして美味しいものを美味しいというのも、礼。
刀は食べるものとして、食べられるものへ最大限の礼を尽くし、この一件を乗り越えた(?)のであった。
◆
刀が去っていくと同時期に、月詠もお弁当を食べ終えていた。
くそ、くそ。卵焼き、俺の下になれ!
勝手にしたらいいよ。どうせ、遅かれ早かれ死ぬんだから。
これで、ようやくあるべき姿に戻れるんだね……。
生きたかったという唐揚げ。こうなる運命だったと卵焼き。そもそも命を持ってしまった事自体が間違いだったと言うおにぎり。
腹の中でおかずたちは未だに言い合いをしているが……勝者である月詠が敗者である彼らに掛ける言葉などなかった。
ただ、月詠とてなんの容赦もなかったわけではない。
(……誠に残念だとは思う。
鶏とか、加工済みの食べ物でなかったならば食べられる以外の道があったものの。
おにぎりの主張していたように、彼らは謂わばゾンビの生であるのだから……)
そう情がなかったわけではないのだ。ただ、歪な生の形を見抜いてしまっただけだ。
(人間が食べなくても細菌が食べる。捨てられて土に還る。人間以外の動物が見つけても食べられる。
それは人間が作り出した食べ物としての定めなのだろう
食べられずに死ぬのは真っ平御免ではなかろうか?)
その言葉におにぎりはひどく感動していた。
ああ、本当に主が月詠様でよかった……。おかげで私達は歪な生を全うせずに済んだのだから
本当なら俺は生きたかった! たとえ歪でも! 偽物でも! ゾンビでもな!!!
「所詮人間の主張だったな……。だが、だからこそ美味しく食べさせて貰った。
その生に感謝をして生物は食べねば生きていけない。それが食物連鎖、流転の理」
「もう悔いはないというならば、その生、喰らわせていただきます。
それは食うか食われるか、そこには上も下もなくただひたすら食は生の特権である」
だけど、んなこと言われたら……お前以外に食われたくねぇって思っちまうんだよ。
月詠がおかずたちに放った言葉はおかずたちの心に強く響いていた。だからこそ、彼らは自ら食べられることを選んだ。もとの主張はどうであれ。
月詠は何度も何度も思い返す。食べるという意志を覆すつもりなど微塵もなかったが、彼らとのやりとりは月詠の胸にもしっかりと刻まれている。
「君達の生を無駄にはしない」
もう一度手を合わせる。その思いに応えるかのように、お腹の中が、じんわりと温かくなってきた。
「ごちそうさまでした」
◆
友人たちの立て続けの異変に気が付いて、
八神 修
は小さくため息をつく。
「また神魂か」
しばらくまわりを観察してみるが――
「テオが世界を切り分けない所を見ると短時間の一過性だろう」
修は冷静に現状を捉えてから、自分の弁当箱を開けた。
やはりというか予想通りというか、修のおかずたちも命を与えられていた。
「……せっかくだから、色々話を聞きたいのだがいいか?
別に一食くらい抜いても困らんよ」
ええ、もちろんですわ。
……話すだけなら。
ご慈悲に感謝します。
話がまとまったところで、修はさっそく質問をしていく。
「どんな所で生まれたんだ?」
わたくし、チキンと豆のトマト煮のチキンは山奥の養鶏場で生まれましたの。毎日自由気ままに過ごさせていただきました。トマトは温かい地中海で過ごしたそうで、この気温は少し寒く感じます。豆は世界中のあちこちで。
ブロッコリーと小アジのマリネだ。……ブロッコリーは有機栽培を売りにしている農場で。小アジは海だ。
キノコとサーモンの洋風炊込ご飯です。私はだいたいが山ですね。どのようなところというのは説明が難しいのですが、薄暗い世界でした。
「君たちのしあわせとはなんだろうか?」
美味しく食べてくださる方に出会うことです。
天寿をまっとうすること。
誰かの幸せのお手伝いをすること。
ひとくくりに食べ物と言っても、性格も個性も様々だった。
修はそのひとつひとつを受け止めていく。
修様は……きっと私のことを美味しく食べてくださるのでしょうね。
「怖い、かな?」
……少しだけ。
「なら、安心してくれ。俺は君達が眠りにつくまで見守っているよ」
それは……。
「……意識がある限りは、食べない」
修様……!
「だから、安心して。ブロッコリーと小アジのマリネも」
感謝する。
では私は、今すぐ食べていただいてもいいですか?
「俺は、構わないが」
それで、幸せになっていただければ……、思い残すことは何もありません。
「……わかった」
修は両手をピタリと合わせて、腰から頭を下げた。
「いただきます」
修はどんなときでも『いただきます』と食材と生産者とシェフへの感謝は忘れない。
『作る』『育てる』という事に敬意を払っているから……。
そして今日の出来事で、それだけではない何かも加わったかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月21日
参加申し込みの期限
2015年07月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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