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ネコノメ企画ぷれぜんつ ~カップル撲滅大作戦!!~
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悲喜交々の人間模様が展開される会場本部だったが、もちろんこの間にもゲームは続いている。
まだ逃げ回っているペアの数も減ってきているため、必然的に彼らへの追撃はより熾烈なものになってくる。
イベント開始早々、試着室に逃げ込んで危機一髪の
志波 拓郎
と
高梨 彩葉
ペアだったが、いまも大勢の襲撃者たちに追われてかくれんぼの真っ最中である。
「いたかカップル!?」
「いねえ、たぶんもう別の場所に逃げられたな」
シーサイドタウンにも、旧市街のような人気のない裏路地というのはぽつぽつとあって、拓郎たちが隠れているのはそんな路地の一角。住人もいないのか、外壁を蔓が侵食して伸び放題になっている――そんな見知らぬ他人の家の庭に身を伏せて、追手が諦めるのを息を潜めて待っている。完膚なきまでに無断侵入だが、この非常時にそんな細かいことを気にしている余裕はない。
「仕方ない、また大通りのほうで網張り直して引っかかるのを待とう」
遠ざかっていく足音が完全に聞こえなくなった頃、拓郎と彩葉はようやく安堵の息を吐き出せた。
「カップルって……はは、何か勘違いしてる、よね」
拓郎がぽつりとそんなことを言った。
それはもちろん、彩葉の緊張を解そうという彼なりの気遣いから来る言葉だったが――
「ごめん――わたし、しばっちに謝らなきゃいけないことがある」
どんなに楽しい時間にも終わりはやってくる、その合図として彼女には聞こえた。
だから彩葉は訥々と話し始めた。今回のイベントのペア役はカップル同士で参加するもので、自分がしばっちを騙す形で参加させてしまったこと。訂正する機会はこれまで何度もあったのに、どうしても伝えられなかったこと。重ねた時間の心地よさが本物だったからこそ、その懺悔は深く彩葉自身の心を抉った。申し訳なさに、俯いて顔も上げられなくなってしまった。
拓郎はしばらく無言で彼女を見つめていたけど、やがて「びっくりした、けど……その……ホッとした」と呟いた。
「どこか、彩葉さんの元気がなかったの……自分といて、楽しくないからかもって、心配してたんだ」
「そ、そんなことない!」
彩葉が弾かれたように顔を上げると、拓郎は頬を掻いて苦笑していた。
「うん、それでよかった、っていうか……その、ペアとして選んでくれて嬉しい、というか……」
照れるあまりか、語尾はごにょごにょと濁って消えたが「とにかく」と拓郎。
「いまからでも、ちゃんとカップルっぽく楽しめたら、それでいいんじゃない、かな」
拓郎からの許しを得て――というか、もっとすごいこと言われた気がして、彩葉はさっきとは別の意味で彼の顔を見れなくなってしまった。けれど、もう逃げるのは止めようと思った。まだ、お店で買った靴型のキーホルダーもプレゼントできてない。
深呼吸。
「……しばっち」
「うん?」
「ありがと。その……改めて、よろしくっ」
「こっちこそ」
「きえええええ!! またわたくしを差し置いてカップルのイチャついてる気配がー!!」
「ド○ンジョ様、お気を確かに!!」
畜生めぇーっ!! とばかりに手をわななかせて絶叫しているのは
財前 華蓮
。なんかもうキャラ的にギャグな目に遭うのが約束されている気がしなくもない。酷い話もあったものである。
星ヶ丘のベンチに陣取り、数に任せた人海戦術を目論んだ前半戦。しかし、一向にカップル捕まえてこない下僕どもにイライラも募るばかり。もう居ても立ってもいられず、ついには華蓮自らカップル捕獲に乗り出したのだが……それがお約束時空への片道切符だとは、このときの彼女は知る由もなかったのであります。
三十秒ほど時を遡り、状況を鳥瞰しよう。
華蓮が取り巻きを引き連れて進軍するその先……路地をとぼとぼと歩いているペアがいる。
葛城 璃人
と
高尾 日菜
のふたりである。
追手とドウテイジャーの襲撃を辛くも退けたふたりだが、すでに気分は地面をのたくる尺取虫が如し。
璃人、思って曰く――こんなの、予定と全然違うのですよー!!
だってほら、今回のこれカップル向けのイベントじゃないです? だから秘密の海辺にお出かけして「ここに案内したのは日菜さんが初めて。ね、ふたりだけの秘密ですよっ?」→「わあ、素敵! 海がきらきらしてて、まるで宝石みたい……!」的やりとりでふたりの仲も急接近とか、ちょっとぐらい期待しても罰当たりませんよねっ?
なのに開幕から変態さんに絡まれて「
おっぱいを揉む!!
」だの『
股間ビーム
』だの……いったい僕たちに何の恨みがあるってんですかーっ!?
「……あのね、璃人くん。今度はこういうイベントじゃないときに、ふたりでお出かけしよう、ね」
とっておきのデートスポットに案内したのに、日菜から慰めの言葉までいただいてしまう始末。おかしい、シチュエーションが違えば、これってそのままゴールインできちゃいそうな台詞ですよね!?
――いや、これしきの逆境で男の子は諦めない! ネコノメも変態も乗り越えて、日菜さんとデートするのですよー! と決意も新たにしたところで、ド○ンジョ様たちと交差点で遭遇するまであと五秒ほど。
三。二。一。ばったり。(合掌)
「「
財前……先輩
?」」
恐るべき台詞が、眼前のペアの口から零れ出た。
あってはならぬ遭遇。あってはならぬ邂逅。アイマスク越しの華蓮の両目が大きく見開かれる。
華蓮もまた、眼前のふたりを知っている。当たり前である……どちらもテニス部の後輩なのだから!!
超絶ウルトラ緊急事態である。こんなイベントに襲撃者側として参加して、カップルを捕まえて回っていることがバレたら……
財前 華蓮
のステータスが、一発で予後不良になってしまう……!!
もはや色々と手遅れな気がしないでもないが、それでも華蓮は必死にシラを切り始めた!
「わ……わたくしの名は……『パーフェクトセレブリティ』……財前ナントカいう者ではありません……」
ぐぎぎぎぎ。めっちゃ顔背けて裏声使いながら喋っている。涙ぐましい努力である!
「ハッハッハ! 袋のネズミってやつですね、ざいぜんさ」
「おらぁっ!!」
――ボスン! ボコスカボコスカゴスゴスゴスン! ブンブンブンブンブン……ドスン!!
謀ったようなタイミングでしゃしゃり出てきた下僕を、体術極技DSCですかさず口封じ!
「こ、今度は間違えなかったのに……ぐふっ」
断末魔の台詞を残して散る哀れな下僕。その光景を見ていた全員の頬に、漫画ちっくな大粒の汗が浮かぶ。
いまや華蓮に残された選択肢はふたつ。テニス部の可愛い後輩たちを慈母の心で見逃すか、心を鬼にしてこのまま取っ捕まえるか。
もちろん、後輩たちの微笑ましい恋路を邪魔するほど野暮な女ではない。
だが……ここで後輩たちを見逃してしまえば! 己が
財前 華蓮
であることを認めるも同然!!
「お命頂戴! パーフェクトセレブリティエレガントドロップキーック!!」
「きゃあああああ!?」
ああ無常、先輩と後輩の麗しい絆の解れを意味する叫びが星ヶ丘の交差点に響き渡った……。
そんなに気にするものかなあ、と華蓮の叫びを聞いたなら小首を傾げただろう――ニンジャ猫こと
エヴァ・ブランシェ
は、ポリバケツの蓋に腰かけて獲物が路地に逃げ込んでくるのを待っていた。
旧市街を中心に、これまで数組のペアの捕縛に成功しており、現在のターゲットは
雨崎 荒太郎
と
西野町 かなえ
ペア。
新井 すばる
と
橘 千歳
ペア同様、旧市街の住人である点を活かして立ち回っているが、それは同じく旧市街の地理に精通しているエヴァには通用しない。
地元民のよく使う抜け道にスケ=サンとカク=サン、および追加招集したハチベエ=サンやヤシチ=サンらを配置し、逃走可能なエリアを徐々に狭める。すると逃げ場に困ったペアたちは導かれるようにして、エヴァの待つこの細い路地に駆け込んでしまうという寸法である。
……ほら、このように。
「うわわ、こっちにもネコノメいるやんかーっ!!」
急ブレーキをかけて、その場に一時停止する荒太郎とかなえ。だが、背後からはスケ=サンたちが追いかけてきている。まさに袋のねずみである。
「残念だけどここは通行止め。それじゃお縄についてもらいましょうか」
ひゅんひゅんと家から持ってきた縄跳びの縄を振り回し始めるエヴァ。対するかなえたちはというと武器がない。お店に立ち寄った際、ろっこん用の豆腐さえ補充できていれば応戦可能だったかもしれないが、これはもう投降するしか……
――と、そのときだった。
荒太郎が提げていたバッグから何かを掴み出して、大慌てで千切り始めた。エヴァが眉根を寄せるのと同時、荒太郎が千切って欠片にしたそれをあたりにばら撒く。
「……パン屑?」
エヴァの目に映ったのは、まさしく言葉どおりの代物。種を明かしてしまえば、ゲーム開始時に荒太郎らがお茶していた喫茶店のサンドイッチである。食べきれなかった分を包んでおいたらしい。だが、そんなものでいったい何をしようというのか?
電線の上で騒ぎを窺っていたカラスたちが降りてきて、ばら撒かれたパン屑をついばみ始める。
「とうふちゃん、しっかり捕まって!!」
言って、自らもかなえをぎゅっと抱きしめる荒太郎。
「こ、ここ、こーたろーくん!? うち、まだ心の準備が~~!!」
カップルのイチャラブっぷりに、「最近の若いもんは積極的だなあ……」などとおっさん臭い感想を覚えてしまうエヴァだったが、呑気にしていられたのもそこまでだった。
なんとエヴァの目の前で、電線に戻るカラスらとともに荒太郎たちが舞い上がったのだ……!!
声をあげる間もあらばこそ、一瞬で手の届かぬ高みに飛び上がり、そのままエヴァの遥か頭上を越えて飛翔していく。スゴイ! なんというワザマエ!!
おそらく、彼のろっこんの効果なのだろう。だが、こちらにも切り札はある! エヴァは懐から扇子を取り出し、ろっこん『タービュランス』でカップルを撃ち落とそうと狙いを定め……
しかし、構えた扇子は振りしきられることなく、元の場所へと戻された。
「はあ……はあ……エヴァ=サン、カップルは?」
数秒後、追いついたスケ=サンに捕縛の成否を問われると、エヴァは両手を合わせて言った。
「ごめんっ、逃げられちゃった」
「なんと! エヴァ=サンがしくじるとは珍しいですな」
「コーボー・エラーズってやつ?」
驚いているスケ=サンに、苦笑しながら言葉を返すエヴァ。
……もちろん、撃ち落とす気なら撃ち落とせたのだ。けれどあの瞬間、カップルふたりの顔に浮かんでいた笑顔が本当に楽しそうで……気づけば見逃してしまっていた。
そういえば、しばらく恋愛してないなあとエヴァは思い、微笑した。
――あたしも恋人作ろっと。
旧市街の一角で、少年少女らの青春模様が繰り広げられていたその頃――。
シーサイドタウンと旧市街とを分かつ猫又川の橋の下には、
添木 牡丹
に膝枕されて犬耳と尻尾をぴこぴこさせている
戌井 創
の姿があった。
「うふふ。戌井君の耳、すごーくふさふさ……」
「えへへー。先輩の手、とても気持ちいーです」
絵に描いたようなバカップルぶりであるが、これまでの彼らの行動たるやまさに『凶悪』の一語。体育倉庫で罠にかけたネコノメさんたちを締め上げ、裸にひん剥いた上で抱き合わせ写真をゲット。「これをネット上に流されたくなくば~」式の血も涙もない脅しで、襲撃者の手薄そうな場所の情報を入手――この橋の下へと至ったわけである。
あとはイベント終了までここに隠れてれば、温泉宿泊券はボクらのものなのです!
牡丹に頭を撫でられながら至福の時を味わっていた創だが……そうは問屋がおろし大根! なんか川の上流から見慣れぬオブジェクトが流れてくるではありませんか!
どんぶらこっこ、どんぶらこっ……そんな効果音とともに現れたのは、桃の代わりなのか釜風呂型のボート。ぽかんと口を開けるしかないふたりの前に――あろうことか、
尾鎌 蛇那伊
がなかから飛び出してきた!!
「ニャゴー?(うふふ、今度は犬耳の坊やとお嬢さんのカップルね。アナタたちの愛は本物かしら……?)」
蛇那伊に舌舐めずりするような目で見つめられ、創はぶるりと身体を震わせる。
だ、ダメだ……この人に捕まったら最後……ボク、ぺろりと食べられちゃう……!!
一瞬で相性の悪さを自覚した創。だが、退けない。僕には守らなければいけない人が……って、あれ?
健気にも牡丹をかばって前に出ようとした、その瞬間だった。創は見た――牡丹を包む女神さまのオーラが、仄暗い病的なナニカに侵食されていくのを!!
「……戌井君とのふたりっきりの時間を邪魔するなんて……死にたいってことですよね?」
「ニャゴー!?(こ、このプレッシャー……まさか、ヤンデレッ!?)」
「係の人に鉄パイプを取り上げられたのは幸いでした……ふふ、何を言ってるかわかります?
ギャグじゃ済まさない
ってことですよ。鉄パイプで急所を滅多打ちとか、そんな程度で……(ぶつぶつ)」
生身の拳――ヤンデレ暴君カラテの構えを取る牡丹に、蛇那伊もまた飛び退って荒ぶる鷹のポーズを取った。いや、取らされた! 試しの構えであるバレリーナのポーズで相対するのを生存本能が拒否……最大戦力で迎撃に当たることを余儀なくされたのだ!
「戌井君と温泉旅行に行く……その邪魔をする者は、すべてデッドオアダイ。愛は何よりも重いんです!!」
確かに物凄く重そうな愛だ……!!
だいじょーぶか戌井くん! なんかもー選択肢ひとつ間違えただけで、デッドエンドまっしぐらな人生に片足突っ込んでるように見えるんだが!? お誂え向きに蛇那伊氏ボートで来てるし!
「ニャゴー!!(ふふ、いいわ! アナタ好ましいわ! 何よりも重いというその愛、見せて御覧なさい!!)」
どこかの誰かさんも思わずツッコミを入れてしまう超展開だが、ついに愛の使徒たちによる決闘が始まった。遠く、寝子電が鉄道橋を通り過ぎていく音をBGMに、ぶつかりあういくつもの打突音……。
そして、傍と気がつく創。
「……あれ!? ボク、見てるだけっ!?」
うん。やめとけ。混ざったら死んじゃうから。
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シナリオジャンル
日常
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コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月07日
参加申し込みの期限
2013年04月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月14日 11時00分
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