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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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ネコノメ企画ぷれぜんつ ～カップル撲滅大作戦!!～
五月、某日。寝子ヶ浜海浜公園。
二足歩行の猫の着ぐるみ姿の集団が、園内を行き交う人々の好奇の視線を集めていた。
百名余りにも達しようかという彼らの居並ぶ先には、荷台いっぱいに色とりどりの水風船を載せた数台の軽トラ、さらにガラス張りと思しき四角四面の小屋（と言っても、優に両手の指に余るだけの人数が寝っ転がれそうな広さはある）、ちょっとしたオブジェほどもありそうな何かが白い布をかけられて鎮座している。
そして――仮設ステージの上、ちっちゃな背丈に不釣り合いなバストを搭載した少女が、何やらアナウンスに励んでいる。
「本日は『カップル撲滅大作戦』にようこそお集まりくださいました！ リア充さんたちを取っ捕まえる準備は、OKですかー!?」
少女、上穗木 千鶴がマイクを向けると、着ぐるみ軍団からいっせいに喝采があがる。掴みは上々のようだ。
――うん。ぼく、こーいうの結構イケるかも！
飛んだり跳ねたりはあまり得意でない千鶴だが、与えられた正規バイトのお仕事にご満悦の様子である。
数週間前、秘密結社ネコノメの採用選考会に赴いた彼女。大真面目に結社員の座を狙っていたのだが、なんやかやで大乱闘が始まってしまい、すべてはうやむやとなってしまった。
面白そうなとこだったのになーと独りごちるも、会社ごと雲隠れではどうしようもない。また新たなバイトを探し始めた千鶴だが、そんな彼女の手元に届いた一枚のチラシ。ネコノメ企画ぷれぜんつ……もう、ぴぴぴっと来ないわけがなく。かくてチラシ記載のURLからコンタクトし、見事正規バイトの立場をゲットしたのだった。
「100点満点ハイテンション！ 気合の入った返事、ありがとー！ それでは皆さん、こちらにご注目ー！」
千鶴が指し示したのは、ステージ上に用意された屋外用スクリーン。
その画面がパッと切り替わり、デジタル表記のタイマーとカップルたちの顔写真が映し出される。
「スクリーンに映る30組のカップルが皆さんの獲物ですっ！ 道路や公共施設の使用許可はもちろん、警察や商店街等の協力も取りつけてあります。所構わずイチャラブしてる彼らを一網打尽にして、この一覧を全部バッテンで埋めちゃいましょーっ!!」
「さて、イベント開始を告げるタイマーが動き始めるまで、あと三分ほど！ せっかくなので、皆さんお待ちかねの『罰ゲーム』の内容をチラ見せしちゃいましょう！ 罰ゲーム係の八神さーん!!」
千鶴の呼びかけでステージの袖から登場したのは八神 修。参加者の持ち込んだ捕縛用具の殺傷性チェックから、コンピュータ関係の雑事まで取り仕切るハイスペック裏方にーちゃんである。千鶴のアナウンスに合わせてスクリーン表示を切り替えたのも彼の仕事（持ち込んだノートPCに繋いでいた）だ。
彼もまた、千鶴と同じく今回のイベントにバイトとして携わる身だが、その内実は若干異なる。というのも、彼の真の狙いはネコノメ企画への潜入取材――そう、寝子高新聞部の部長たる修にとって、ネコノメは紙面を飾る格好のネタなのだ！
四月某日に発生した、シーサイドタウン駅裏手の川への集団ダイブ事件にも、秘密結社ネコノメなる謎組織が絡んでいたと聞く。となればもう、ここは取材攻勢をかける一手！ ……なのだが、組織の採用選考会に顔を出していた同僚は「私行かないからねー」などとつれないことを仰る。
「なんかまた酷い目に遭いそうだしー。ま、行くならオチだけでも教えてよー」
ええい、寝子島のナニカ探究者たる我々がそんな姿勢でどうするか！ こうなったら俺自ら取材魂を示してくれる……！ というわけで、ネコノメの秘密に迫っちゃう気満々の修である。マジ勘弁してくださぁい！
それはともかくも、千鶴からマイクを受け取って喋り始める。
「紹介に預かった八神 修だ。それでは、罰ゲームについての説明をさせてもらう」
次いで、ステージ脇のガラス小屋を指差し、
「諸君らの捕まえてきたカップルは、あちらの『カップル小屋』にまとめて放り込む。言わばカップルたちの留置場だな。見てのとおり、天井の空いた構造である点がミソだ」
そこでいったん言葉を切り、ニヤリとした笑みを浮かべて言った。
「こちらで大量のかき氷用シロップを封入した水風船を用意した。ブルーハワイやメロンソーダなど、目にも鮮やかな五色セットだ。『処刑』が始まるまで力いっぱい玉入れして、カップルたちが逃げ惑う姿を大いに楽しんで欲しい!!」
聴衆たちから鬨の声があがるなか、ついにスクリーンのタイマーが時を刻み始める。
餓えたロンリーウルフたちが寝子島に解き放たれた……!!
二足歩行の猫の着ぐるみ姿の集団が、園内を行き交う人々の好奇の視線を集めていた。
百名余りにも達しようかという彼らの居並ぶ先には、荷台いっぱいに色とりどりの水風船を載せた数台の軽トラ、さらにガラス張りと思しき四角四面の小屋（と言っても、優に両手の指に余るだけの人数が寝っ転がれそうな広さはある）、ちょっとしたオブジェほどもありそうな何かが白い布をかけられて鎮座している。
そして――仮設ステージの上、ちっちゃな背丈に不釣り合いなバストを搭載した少女が、何やらアナウンスに励んでいる。
「本日は『カップル撲滅大作戦』にようこそお集まりくださいました！ リア充さんたちを取っ捕まえる準備は、OKですかー!?」
少女、上穗木 千鶴がマイクを向けると、着ぐるみ軍団からいっせいに喝采があがる。掴みは上々のようだ。
――うん。ぼく、こーいうの結構イケるかも！
飛んだり跳ねたりはあまり得意でない千鶴だが、与えられた正規バイトのお仕事にご満悦の様子である。
数週間前、秘密結社ネコノメの採用選考会に赴いた彼女。大真面目に結社員の座を狙っていたのだが、なんやかやで大乱闘が始まってしまい、すべてはうやむやとなってしまった。
面白そうなとこだったのになーと独りごちるも、会社ごと雲隠れではどうしようもない。また新たなバイトを探し始めた千鶴だが、そんな彼女の手元に届いた一枚のチラシ。ネコノメ企画ぷれぜんつ……もう、ぴぴぴっと来ないわけがなく。かくてチラシ記載のURLからコンタクトし、見事正規バイトの立場をゲットしたのだった。
「100点満点ハイテンション！ 気合の入った返事、ありがとー！ それでは皆さん、こちらにご注目ー！」
千鶴が指し示したのは、ステージ上に用意された屋外用スクリーン。
その画面がパッと切り替わり、デジタル表記のタイマーとカップルたちの顔写真が映し出される。
「スクリーンに映る30組のカップルが皆さんの獲物ですっ！ 道路や公共施設の使用許可はもちろん、警察や商店街等の協力も取りつけてあります。所構わずイチャラブしてる彼らを一網打尽にして、この一覧を全部バッテンで埋めちゃいましょーっ!!」
「さて、イベント開始を告げるタイマーが動き始めるまで、あと三分ほど！ せっかくなので、皆さんお待ちかねの『罰ゲーム』の内容をチラ見せしちゃいましょう！ 罰ゲーム係の八神さーん!!」
千鶴の呼びかけでステージの袖から登場したのは八神 修。参加者の持ち込んだ捕縛用具の殺傷性チェックから、コンピュータ関係の雑事まで取り仕切るハイスペック裏方にーちゃんである。千鶴のアナウンスに合わせてスクリーン表示を切り替えたのも彼の仕事（持ち込んだノートPCに繋いでいた）だ。
彼もまた、千鶴と同じく今回のイベントにバイトとして携わる身だが、その内実は若干異なる。というのも、彼の真の狙いはネコノメ企画への潜入取材――そう、寝子高新聞部の部長たる修にとって、ネコノメは紙面を飾る格好のネタなのだ！
四月某日に発生した、シーサイドタウン駅裏手の川への集団ダイブ事件にも、秘密結社ネコノメなる謎組織が絡んでいたと聞く。となればもう、ここは取材攻勢をかける一手！ ……なのだが、組織の採用選考会に顔を出していた同僚は「私行かないからねー」などとつれないことを仰る。
「なんかまた酷い目に遭いそうだしー。ま、行くならオチだけでも教えてよー」
ええい、寝子島のナニカ探究者たる我々がそんな姿勢でどうするか！ こうなったら俺自ら取材魂を示してくれる……！ というわけで、ネコノメの秘密に迫っちゃう気満々の修である。マジ勘弁してくださぁい！
それはともかくも、千鶴からマイクを受け取って喋り始める。
「紹介に預かった八神 修だ。それでは、罰ゲームについての説明をさせてもらう」
次いで、ステージ脇のガラス小屋を指差し、
「諸君らの捕まえてきたカップルは、あちらの『カップル小屋』にまとめて放り込む。言わばカップルたちの留置場だな。見てのとおり、天井の空いた構造である点がミソだ」
そこでいったん言葉を切り、ニヤリとした笑みを浮かべて言った。
「こちらで大量のかき氷用シロップを封入した水風船を用意した。ブルーハワイやメロンソーダなど、目にも鮮やかな五色セットだ。『処刑』が始まるまで力いっぱい玉入れして、カップルたちが逃げ惑う姿を大いに楽しんで欲しい!!」
聴衆たちから鬨の声があがるなか、ついにスクリーンのタイマーが時を刻み始める。
餓えたロンリーウルフたちが寝子島に解き放たれた……!!
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年04月07日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年04月14日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年04月14日 11時00分
