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【夢の道程】
「だーーーっ、くっそぉ!!」
楢木 春彦
が声を上げますと、くしゃくしゃに丸まった紙が空気の流れにあおられて、雪と一緒にドームの中をびゅうと飛び交い、やがて、ぽこん! 春彦の頭へとぶつかりました。
「あーもぉ、何だよコレー……こんなとこでも勉強しろってことかよ?」
ふわふわ、ふわりと目の前に、嫌がらせのように浮かんでおりますのは……春彦にとっては、今はちょっぴり、あんまり見たくない代物ばかりでありまして。
愛用の筆記用具。二輪免許の教本。くしゃくしゃの紙は練習問題の答案でどれも赤点ばかり、つまりは春彦自身がくしゃっと丸めたものです……ゴミ箱にポイしたはずだったのですけれど。
不思議なドームの周りを見てみますと、何故だかこれも春彦の愛用品、ライダースーツにヘルメット、グローブにブーツ……モトクロス関連の品々が無造作に置いてあったりするのです。
小さい頃からモトクロスに親しんできた春彦が、そこへ挑むこととなったのは、ある種の必然ではあったのでしょう。バイクというものをもっと身近な存在とするべく、友人の助けも借りながら、必死に頑張って臨んだ二輪免許の試験……けれどこれが、あえなく敗北!
がっくりと肩を落として、またあの勉強地獄へと逆戻りか……なんて思っていた矢先に、何やら巻き込まれてしまったらしい現象。心和むスノードームの中で、少しは傷心も癒されるかと思いましたら、ふと見ればうんざりするほどにらみ合ったあの教本がぷかぷかと、目の前を横切っていくわけなのです。
「はぁ……実技なら自信あったんだけどなぁ。やっぱ、筆記がなー……」
あんまり見たくないと言いつつも、好きなことに繋がる道ではありまして。やっぱり教本を手に取ると、ぱらぱらとページをめくり、はぁ。もう一度ため息。
仰るとおり、実技はこれが全然まったく、問題無いのです。子供の頃からずっと打ち込んできたモトクロスの経験が生きて、教習所の教官先生だって、手放しで太鼓判を押してくれたほどです。
モトクロス特有のライセンスなどは、実技試験が主であり、勉強ギライな春彦にも取得することができたものの、免許ともなるとそうもいかないものでして。乗り越えるべき障害はやはり、筆記試験!
ふわふわ、ぷかり。くしゃくしゃの紙が漂ってきて、春彦の鼻先へぽこんとぶつかり、思わず眉を寄せます。
「……けど、やっぱ……そうだよな。公道だって、走ってみてぇもんな……」
そうなのです。モトクロスだけなら、苦労して二輪免許を取るまでもなく、続けていくこともできましたけれど……やっぱり、春彦には、憧れがありました。
公道を何はばかることなく、颯爽と風を切り、バイクで疾走してみたい……!
そんな夢は春彦にとって、たとえどれほど勉強が苦手であったとしても、すっぱりと諦めてしまうには、ぎらぎらと眩しすぎるのです。捨て切れないのです!
「はぁー……しゃーねぇ、やるかぁ!」
春彦はあえて大きくそう言って、気合を自身へ叩き込みます。
思えばこの状況は、好機であるとも言えるかもしれません。誰にも邪魔されることなく、ひとりきりでみっちりと……まぁ代わりに今回は、友人へ助けを求めることは出来そうにありませんけれど。だからこそ集中して、きっちりばっちりと勉強に打ち込むことで、必死に頑張れば今度こそ、あの底意地の悪いひっかけが満載の筆記試験を、どうにか突破できるかもしれないのです。
そう、これはきっと、チャンス!
春彦は漂っていたペンと消しゴムを拾うと、むんっと凛々しく眉を結びまして、睨みつけるほどに力の入った眼差しで、練習問題へと取り組み始めました。
(あれ……俺、執筆作業をしてたはずなんだけどな……)
首を傾げながら、けれど
薄野 一月
は慌てず、すぐにもほっこり。丸い球状ガラスの中でのびのびと足を伸ばし、くつろぎモード。
一月は、小説家です。といってもまだまだ駆け出しで、知名度は高くありませんでしたけれど……ともかく今日もパソコンへ向かい、一心に作品の執筆に打ち込んでいたところだったのです。
それが気付けば、スノードームの中。
なのに、そんな状況にも関わらず、一月はひとつくすりと笑みを浮かべます。
「良く分からないけど……まっ、いいか♪ お兄さんくつろいじゃおうかしらっ」
なんて、染み付いたオネエ言葉も飛び出しつつ。良くみれば周囲には、静かに降る雪の中、原稿用紙やら本やらがふよふよ、一月を取り巻くように漂っております。
まずは、目の前を横切る本を手に取りまして、ぱらり。ぱらぱら。
(……うん? これ、どこかで読んだことあるような……)
少々拙い文章を追うごとに湧き上がるのは、何やら懐かしいような、やけに馴染み深いような、そんな既視感。そういえば、表紙に記されているタイトルにも、どこか見覚えがあるような気がします。
疑問に思いながらも、ひとまず本を手離して。一月は次に、ひらひらと浮かんでいる原稿用紙を手にして、じっと見つめます。
(これは……書きかけだね。これも、これも……みんな、未完成みたいだ)
原稿はどれも、中途半端なところで文節が途切れていて、書きかけのものであるようです。
(そういえば俺も、未完成の原稿がたくさんあるんだよねー。浮かんだネタを世界観やプロットへ落とし込み切れなくて、それっきり止まってて。そうそう、ちょうどこの原稿用紙、みたい、な……)
一月は、気付きました。
未完のまま放り出されたらしいこれらの用紙が、やけに親しみのあるものに思えてくるのも、当然のこと。
(……ああ……そうか。これは……)
それらは全て、一月自身の手になるもの。自身が執筆し、あるいは途中で投げ出してしまった、彼の作品たちなのですから。
本はもう随分と昔に、慣れずとも一応完成させることのできた、思い出深い物語。原稿用紙は書きかけ、様々な理由から完成をみることなく止まったままの、忘れかけた物語。
再びこうして目にするまで、すっかり記憶の片隅へとしまい込んでいた物語たちです。
そのひとつひとつを取り、じっくりと眺めていましたら、
「懐かしいなぁ……」
思わず、楽しくなってきてしまいました。一時はアイディアが煮詰まり、筆が進まなくなってしまったようなお話でも、間を置いたなら案外するすると、良い感じの続きが浮かんできたりもするものです。
一月が物語の続きを心の中に綴れば、色褪せていたそれらは、瞬く間に鮮やかさ、それに力強さを取り戻していくのです。彼はしばし、思うさま思索に耽ることができる素敵な時間を、ゆっくりと堪能します。
一月は、生粋のストーリー・テラー。
文章を書いて生活していくのは、決して容易いことではありません。彼自身も、そのことが原因で父親と反目しあい、今は家を飛び出して親戚のもとへ居候しつつ、アルバイトをしながらどうにか執筆活動を続けている身……幸いにして小説家という肩書き自体を手に入れることはできたものの、それを維持していくことには、きっと並ならぬ苦労が伴うでしょう。もちろん、彼も理解してはいるのです。
それでも、一月は、やると決めました。
だからこそ、ではあるのでしょう。今、こんな時間を過ごすことができる、その幸せを噛み締めずにはいられないのは。
(たまには、良いよね? ただ自分のためだけに、自分の物語を考えていられる、こんな時間も……)
あんまり夢中だったもので、お互い、気付いていなかったようなのです。
春彦のモトクロ・ドームに、一月の書棚めいた創作ドーム。ふたつは実のところ、互いに中が見て取れるくらいの、ごく近い距離に隣り合っておりまして。
勉強に疲れて、ふわぁっと大きなあくびをした春彦の涙まじりの目と、物語の更なる広がりを求めて、空を仰ごうと顔を上げた一月の目がぱっちり、ふと交わり……しばし、きょとん。向かい合った後に。
やがて、にっこり!
見ればどちらも、ひたむきに打ち込むものがある様子。ふたりはガラス越しに笑って手を振り合い、時折そうして目線でやり取り、互いの健闘を祈ったりしながら、それぞれにこの希少な時を堪能しました。
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墨谷幽
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シルバーシナリオ(150)
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3人まで
シナリオジャンル
学校生活
恋愛
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月15日
参加申し込みの期限
2015年07月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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