this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
金よ、こい
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
chapter.8 社会人編(3)
ビール片手に寝転がりながらスマホゲームというダメ人間っぷりを思う存分満喫するため、トイレへ行った万里。
この時部屋の隅には、山のように積まれたゴミと、それを支えるビール箱があったのを憶えているだろうか。
「……え」
トイレから戻ってきた万里は、女性とは思えないような低い声を発した。
彼女が見たもの。それはゴミを支えていたはずのビール箱が倒れている様子だった。しかもただ倒れているだけじゃない。
倒れた先には、彼女のスマホがあったのだ。つまり、今彼女のスマホは、見事にビール箱の下敷きになっているということだ。
慌てて箱をどかすと、これまた見事にスマホの液晶が割れていた。
「ていうかこれピンチだよね? スマホ使えなかったら、バイトの連絡できないよね?」
人はどうしようもなくなると笑えてくるのだろう。
万里はあははと笑みをこぼしながら、ふらっと家を出て携帯ショップへと向かった。もちろん、機種変をするために。
その際に必要なお金を今の彼女から差し引くと、生活費が綺麗さっぱりなくなった。
「まあ、でも家にカップ麺のストックあるし……」
そんなのんきなことを言いながら帰宅した万里。しかし棚を開けてもお望みのものは出てこなかった。
「ストックあるとか言って、切らしてたぜいえーい!」
もう完全に自棄になっているとしか思えないテンションだった。
「まかない料理の金も消えたんでどうしよっかなー、そうだ!」
瞬時に、彼女は閃いた。
「これって絶好のダイエットチャンスじゃん! よーし、目標3キロやせるぜい」
言った途端、お腹が鳴った。ダイエットはいいが、さすがに何も飲まず食わずは生死に関わりそうだ。
「困ったなー、こうなったら店に来る高校生とか大学生くらいの美少年をこっそり見つめてお腹いっぱいに……なるわけねー」
はあ、と溜息が零れた。小野田万里、32歳。独身。
食べ物も夢も希望も、彼女にはないのか。
「思うに、こういう時こそ空からお金持ちの美少年が降ってくるべきなのよね。そんで『こんなに貧乏なのに僕を介抱してくれるなんて、なんと心の優しいお方なんだ』とか言って結婚することになって、支度金としてポンと十万円くらい出してくれる。完璧じゃん?」
一応、彼女の中では完璧な計画らしい。
「うん。そのためにはもっとひもじい思いをした方があたしの優しさが引き立って効果的よね。うわーなんかお腹空かせるのが幸せになってきたぜーひゃっほーう!」
ちょっともうなんか、いろいろと手遅れ感が漂ってきた。
とりあえず、本人が幸せそうならそれでいいのだ。たぶん。
「あー、空から美少年が落ちてこないかなー」
まずは計画の第一歩のための願望を呟く。小野田万里、32歳。独身。
呟いた言葉は、部屋に散乱したゴミの中に埋もれていった。
ただこの時、彼女のろっこんが発動していたことを彼女は知らない。
◇
一方、さんざんな目に遭って金欠になったアリサはやむを得ず自転車で木天蓼市にある職場へ出勤していた。
ちなみに彼女の現在の仕事は、水着ガールズバーのキャストである。
「いつも通りだけど、季節感ゼロよねー」
水着に着替えたアリサが呟いた。いつもより、心なしかお腹がへこんでいる気がする。
「たぶん、気のせいじゃないような」
それもそのはず、残金38円の彼女は、ここまで何も食べていないのだから。
「こうなったら、今日だけは……」
アリサはこの時、ある決意をした。
それは、客に対して普段よりもサービス精神旺盛に接すること。
いつもなら、客あしらいが上手なので効率を重視して客をさばく。ただ今日に限っていえば、効率よりも重視されることがある。空腹を満たすことだ。
「そのためには、っと」
早速、客の元へ向かうアリサ。
「いらっしゃいませー!」
満面の笑みで客を出迎える。同時にお辞儀。この時、アリサはすかさず胸の谷間を強調し、男性客へアピールした。
ちらりと視線を向けると、効果はてきめんのようだ。客の目が、明らかにハートマークになっている。
「こちらへどうぞ〜」
腕を絡ませ、密着しながら席へと座る。これも彼女の計算のうちだ。男は接触に弱い。それを知っているアリサは思う存分活用していた。
「アリサちゃん、いつもより積極的だねえ」
「えー、そうかなあ? あ、何頼む?」
3割増しで甘い声を出すのも忘れない。もはや男をコロすことにかけて、一切の隙がなかった。
そうしてすっかり骨抜きにされた男性客は、いつもよりハイペースで注文をしていく。
「ねー、これ最近できた新メニューなんだけど、おいしいよ?」
「じゃあそれも頼んじゃおう!」
心の中で、アリサがほくそ笑む。これで食べさせっこしようとか言えば、ミッションコンプリートだ。
お皿が運ばれてくる。それがアリサと客の前に置かれようとしたその時だった。
ぽとり、と。何かが、どこからともなく落ちてきた。
「……?」
なんだろう、と思って見ると、そこにはなんとも奇妙な人形が。
「うわああああああ!?」
思わず飛び退いた客は、一目散に店外へと逃げ出した。
「えっ、えっ……?」
突然すぎることに、アリサも戸惑う。誰だってそうなるだろう。
これは、万里のろっこんの効果であった。空から美少年が落ちてこないかと妄想することで発動するその力は、視界外のランダムな場所に奇妙な人形を落下させるのだ。
本人も知らないところで発動する上、どこに落ちるかも分からないのである意味たちが悪い。
せっかくの客が逃げてしまったことに、アリサは小言を漏らした。
「ほんと、ついてない時っていうのはとことんついてないのね」
ただし、料理が運ばれてきたのは事実なので、客がいなくなった後の残った料理はまるまるアリサのものとなった。ある意味ラッキーである。
そしてこの日のアリサの客への接し方は、攻めの接客として好評だったようで客が次から次へと料理を注文し、普段よりもお腹いっぱい食べることになったという。
怖いのは金欠であることか、それとも逆境すら利用してしまう女性の精神か。
きっとこの夜は、彼女の働くガールズバーに寄った男性客たちが金欠で嘆くことだろう。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
萩栄一
ファンレターはマスターページから!
萩栄一です。
今回のシナリオに参加していただき、ありがとうございました。
貧乏限定、しかも縛りアリ、という前回に引き続き限られた条件の中でのシナリオでしたけれど、
思い思いの縛られ方を楽しんでいる様子がアクションから伝わってきて(変な意味ではなく)、
受け取る側も嬉しくなりました。
なお、アクションに対する意見などを、
個別コメントで何人かの方に送らせていただきました。
それでは、また次回のシナリオでお会いできることを楽しみにしています。
長文に付き合っていただき、ありがとうございました。
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
金よ、こい
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月09日
参加申し込みの期限
2015年07月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!