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chapter.7 社会人編(2)
スーパーで野菜の葉を貰いそびれた夏姫は、その後家に帰り「どうしたもんか」と顎に手を当てて考える。
「葉っぱくらいくれたっていいと思うんだけどなあ」
不幸中の幸いは、ガスや水道が止まっているわけではないということだ。要するに、材料さえあれば調理する環境はあるのだ。
だからこそ、葉っぱが欲しかったのだが。
「こうなったら、備蓄食料を食べるしか……」
防災グッズの一部に、それらしきものがあったことを思いだし夏姫は部屋の奥からそれらを取り出した。
「非常事態という意味では、今が正に使いどきよ」
そこで、もうひとつ彼女は思い浮かべる。
「あ、そういえば」
保存食から連想したのだろう。夏姫は、餅もどこかにしまっていたことを思い出したのだ。
「どこだったかなあ、このへんかな……?」
ごそごそと、棚を漁る。
やがて、目的のものは見つかった。
「あったー!」
葉っぱこそ手に入らなかったけれど、代わりに餅が手に入った。
「そうよ、もしあの時葉っぱをもらっていたら、それ以上は何も求めようとせずこれを見つけることもなかったはずよ。そう考えれば、万事オーケー!」
楽観主義な彼女は、最終的にこの出来事をプラスと捉えた。
早速、道具一式を取り出して準備に入る。
幾多の困難を乗り越え、とうとうその口に食べ物が入る時が来た。
「んー、おいしいっ!」
餅を口いっぱいに頬張りながら、夏姫は幸せな顔を浮かべた。
なんやかんやで、たくましい女性なのであった。
一方、パンの耳を食べたくなって仕方なくなってしまった蔵人はといえば。
「パンの耳といったらあそこだよね」
言って、彼が向かったのはデパ地下だった。わざわざパンの耳のためだけに足を運ぶとは、なんたる執念だろうか。
「あそこのパン屋は、いつも食パンの試食があるんだ」
そのことを知っていた蔵人は、今度こそパンの耳にありつけると喜び勇んで試食コーナーへ赴いた。
が、しかし。
「なん……だと……?」
そこで見た光景に、蔵人は膝から崩れ落ちそうになった。
たしかに、食パンの試食はあった。
だが、どういうわけか耳の部分だけがすべて食べられていたのだ。
それはまるで、なにか不思議な力、あるいは大いなる意志が彼にパンの耳を食べさせまいとしているようだった。
「……意地でも食べたくなってきた」
蔵人は、この逆境により闘志を燃やした。
もう今の彼は、パンの2文字が目につけばそこに飛び込んでいくパンハンターだ。
パンハンターってなんだ。
「お、アレは」
見つけたか? 見つけたか?
「シャンパンの試飲か。惜しいなぁ」
別に惜しくはない。そもそも耳もない。
「アレはどうだ……!?」
次に見つけたのは、フライパンの実演販売。
「パンはパンでも食べられないタイプのパンか」
だんだん目標から遠ざかっているような気がするのは、気のせいだろうか。蔵人はしまいに、パンツの安売りワゴンにまで目を走らせるようになっていた。
「いや、さすがにこれはないわ」
自分でも、これはなんか違うなと気付いたらしい。もっと早く気付けるはずだが。
そうやってあちこちを徘徊しているうちに、ついでということで目についた試食品はとりあえずゲットしていく蔵人。
いつしか、お腹は自然とそこそこ膨れていた。
だが、肝心のパンの耳にはまだありつけていない。当然だ、ガイドで禁止しているのだから。
このまま彼は、パンの耳を食べられないまま週明けを迎えてしまうのだろうか。
いや。奇跡は、広場にあった。
「アレは……あそこに見えるは間違いなく耳!」
思わず早足になる。探していたものがついに、この口に!
「ってこれパンダの耳じゃねーか!」
はい残念でした。一文字余計なものが入ってました。広場で偶然行われていた、パンダの耳を甘噛みする会に出くわしただけでした。
「なんだよその会! 目的なんだよ!」
あまりの不条理さについつっこんでしまった。が、その声も空しく空へと消えていった。
◇
ここにひとりの女性がいる。
名前は、
真境名 アリサ
。
彼女は自分の部屋で、机に置かれたお金を見つめる。もう何度目になるか分からない。そして、何度見てもそこには確かに、38円しかなかった。
「……週明けの給料日まであと2日あるのに。どうしてこうなった!?」
アリサは、少し前を思い返した。
そう、あれは本土の競馬場へ行った時のことだった。
普段はネットで馬券を買うアリサ。
しかし今日はせっかく良い天気ということもあり、たまにはと本土まで出向いたのだ。しかし今思えば、これが運の尽きだった。
手堅く決めた予想を思い切り外すという不運に見舞われたことからはじまり、帰りの電車では財布をすられてしまった。
クレジットや銀行口座にはすぐ事情を話し使用不可にしてもらったため被害は最小限で食い止めたが、財布に入っていた現金1万円といくらかの小銭は諦めなければならないだろうと思った。
そんなボロボロの状態でアパートに戻ったアリサは、血眼になって家捜しをした。
その結果かき集めたのが、机の上の38円というわけだ。それとプラス、冷蔵庫の中に入っているエクレア。これが今のアリサのすべてだった。
「なんであたしがこんな目に……!」
涙目になりながらエクレアを頬張るアリサ。半ば自棄気味だった彼女の意識を戻させたのは、仕事だ。
明日日曜は、出勤日だったのだ。
給料もカードの再発行も週明け以降になるのだけど、だからといって仕事を休むわけにもいかない。ICカードも財布と一緒になくしてしまった彼女には、電車で移動する手段がない。
となれば、自転車通勤をするしかないだろう。
「寝子島から木天蓼市の職場まで片道……」
頭の中で漠然と距離を思い浮かべ、溜息を吐く。
「……結構時間かかるね」
移動の最中にお腹が減ることは容易に想像できた。
しかし、休むわけにはいかないのだ。それが社会人なのだ。
アリサは、もしかしたらと思いもう一度冷蔵庫を覗いた。
そこにはただライトに照らされた空間があるだけだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月09日
参加申し込みの期限
2015年07月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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