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金よ、こい
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chapter.6 社会人編(1)
手元にお金がなく困ることがあるのは、何も学生ばかりではない。
社会人だって、いろいろな事情でお金がないことがあるのだ。
南戸河 蔵人
は、自分の家の冷蔵庫を空けて肩を落とした。
「こんな時に限って、冷蔵庫もカラ、かあ」
蔵人は今週のことを思い返す。バタバタしていたこともあり、今週は銀行が開いている時間に帰ってくることが出来なかった。
土日を冷蔵庫の残りもので過ごすことを考えた矢先に、これである。もちろん他に解決する手段はある。クレジットカードを使ってもいいし、手数料を払ってお金を引き出してもいい。
ただ、そのどちらも蔵人は選びたくなかった。なんとなく、なにかに負けた気がするからだ。
「やむを得ない……月曜日まで! 2円で過ごそう!」
まさかの選択肢である。そこらの学生よりよっぽど苦しい。第一、2円でどうやって過ごすというのか。何も食べないというのだろうか。
いや、そうではなかった。
「土日ならあそこに必ず何かあるはずだ……行ってみよう」
そう言って彼が向かった先は、スーパーだった。そう、試食コーナー目当てだ。
スーパーに着いた蔵人は、早速物色を始める。
「お、まずは定番のウインナー。ひとついただきます」
つまようじでひとつ口に運んで、ぱくり。出だしは上々だ。
さらに蔵人はそこから怒濤の試食回りを始めた。
「これはマグロの試食か。これもいただきます。お、サイコロステーキまであるじゃないか。いただこう」
この時点で相当贅沢なものを口に放っている。彼は、試食を満喫していた。
それを学生らしき少年がじっと見ていた気もするが、蔵人は気にしないことにした。試食をすると決めたなら、遠慮なく試食するのだ。
「お次は……お、食パンの試食! 貧乏生活といえば食パンの耳をかじる……なんて定番だよね」
笑いながら、つまもうとして気付く。
「おやま、この食パン変わってるな。最初から白い部分しかない」
食べやすいようにとの配慮からだろうか。食パンの耳は、すべて切り取られた状態だった。
まあいいかとパクつく。
しかし、ここで蔵人にある思いが生まれた。
「うーん、別にパンの耳を食べる気とかなかったんだが……ないとなると逆に欲しくなってきたぞ」
どうしたものか、と蔵人は考え出す。何か良い案はないものかと周りと見ている中で、蔵人はたくましい女性を見た。
「いやだからこれは、そういうんじゃなくって」
何やら店員と揉めている風な女性。興味を持った蔵人は、近づいて聞き耳を立ててみた。
「もう1回言うけど、別に私が食べたいとかそういうんじゃなくってね、これはハムスターのご飯にするもので……」
「いえですから、ペット用のご飯でしたらあちらのコーナーにございますので……」
「うーん、それどのみち捨てちゃうやつでしょ? くれてもいいと思うんだけどなあ」
店員が持っている野菜の葉を指さしながら言う。どうやら、葉っぱをもらおうとしているようだ。ちなみにこの様子も、先ほどの学生らしき少年にばっちり見られていた。
「そもそも、にんじんの葉っぱはおひたしとか炒め物に使えるのよ。それを捨てるなんてとんでもない!」
「社内の規則でして……」
困り顔の店員を前に、なおも食い下がる女性。
彼女の名前は、
竜宮 夏姫
。
自営業を営んでいる立派な社会人だ。
夏姫がこのような切羽詰まった行動に出たのには、わけがある。
「今月もなんとか黒字に……と思ってたのに、使えるキャッシュがないじゃない!?」
書類の整理をしつつ、夏姫は悲鳴をあげた。
彼女の仕事は、別に赤字を出しているわけではない。にも関わらず手元に現金がないのは、売掛金や手形ばかりが机にあるからだ。
「これ以上キャッシュを使ったら2日後の支払日に不渡り出しちゃうし、直近の受け取り手形の期限は3日後……」
夏姫はぽりぽりと頭をかいた。
「いっそ銀行に手形を売却……でも額面が減っちゃうしなー」
となれば残るは借金、なのだが。
「でもでも、利子とかついちゃうしなー」
ということで、にっちもさっちもいかない状況に追い込まれてしまっていたのである。社会人も社会人でなにかと大変なのだ。
「あー、仕方がない、2日間0円生活をしてやろうじゃないの!」
とうとう夏姫は、自棄気味にそう宣言した。
一応、調味料や米などは買い置き分が残っている。あとは食材さえあれば、凌ぐのは充分可能と判断した。
その結果が、先ほどのスーパーでの交渉である。
「にんじんのヘタだって、水につけておけばさらに葉っぱが生えてくるのだから捨てるなんてもったいない!」
「ですから、お客様へお渡しするものではなくてですね……」
どうやら、このまま交渉を続けても葉っぱの調達は困難なようだ。
「大変だなあ……」
それを見ていた蔵人は、あの女性が無事食材を手に入れられますように、と心の中で祈りつつ、自分は自分でパンの耳を食べるため、次の目的地へと向かった。
◇
小野田 万里
は、ファミレスでバイトをしている。いわゆるフリーターだ。裕福な暮らしをしているわけではないけど、かといって給料日前に金欠で困ることもなかった。
なぜなら。
割引率の高いまかない料理がバイト先にはあるからだ。
「いやー給料日まで生活費が足りるってわかったら、贅沢したくなるものよねー。具体的には缶ビールを箱買いできる!」
スキップをしながら、帰路を辿る万里。その手には、コンビニで買ったビールの群れ。万里はごきげんだった。
「ふふーん、金欠なんて、あたしには縁もゆかりもございませーん!」
家に帰った万里は、早速一杯やろうと企てる。
「つーわけで、酒盛り開始ィ!」
プシュ、とまずはひとつめを開けて喉へ流し込む。
「ぷはーっ! 幸せ! あたし今、超幸せ!」
続けて次の缶に手を出そうとして、その手がぴたりと止まった。
「と、その前に」
彼女は部屋を見渡す。床には空になったカップ麺やビール缶が絶賛放置中だ。さすがに飲む時くらいは、視界良好、快適な居場所で飲みたい。
「でも全部片付けるのもめんどいなー。そうだ、とりあえずこれ全部脇にやって、っと……」
ずずっとゴミたちをまとめて部屋の隅に移動させる。積み重ねられたそれらはぐらついていて今にも崩壊しそうだが、万里はそれを買ったばかりのビールが入っていたケースを隣に置くことで支えにし、崩落を防いだ。
「さすがに後でゴミ片付けなきゃ。でもとりあえず、いーまーはー?」
少し溜めて、勢いよく布団にダイブする。
「布団に寝っ転がってビール片手にスマホゲーム! 幸せー!」
典型的なダメ大人である。ちなみに彼女、現在32歳である。典型的なダメ大人である。
「……っと、トイレ行ってこよ」
存分にヘブンを味わうために、万里は一度布団から起き上がってトイレへ入った。これが、運命の分かれ道であった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月09日
参加申し込みの期限
2015年07月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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