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<宝石人形>紅玉ルヴィア
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【認められない事】
「気付いちゃった」
ルヴィアは哂った。この上なく淀んだ瞳で。
「この邪魔なものをどかす眩しい炎。よく分からなかったけど、
ひともきちんと当たれば『どかせる』のね?」
ルヴィアは黒い笑みと共にそれを実感した瞬間、躊躇い無く再度濡れた両手に炎を灯して、
ネミッサ・ネモローサ
と
風雲児 轟
を睨み付けた。
息を呑む二人に──刹那、ルヴィアの両手に背後から、空間を駆けるように、鋼鉄製のワイヤーが巻き付けられる。
「捕らえました」
ルヴィアの背面、そこにはろっこんを解いた
常闇 月
の本体の姿が見えた。鋼糸を駆使する為の手首の装置が小さく音を立てる。
ルヴィアの素体は陶器で出来ている。いっそ折ってしまった方が早いその脆さに、月が限界までの繊細さでその出力を調整しているのだ。
しかし、ルヴィアの目の向きを見たヒーロー“ザ・ストレイト/バーストトランス”──轟は、叫んだ。
「常闇! そっちだ!!
逃げろ!」
「──!!」
言葉と同時に、爆炎は、真後ろにいるはずの月へと弾け飛んだ。
望まずともワイヤーで繋がっていた月は、手首の鋼の調整装備ごと瞬時に外す事で横へと跳ねる。
髪を僅かに炎が焼いた。月でなければ避けられなかったであろう瞬間の差、爆炎は公園の壁に僅かなヒビを入れて燃え尽きた。
ルヴィアは、手首のワイヤーを下へと落とす。
視界に入らない中にも次々に人が増えていく公園の中央で、ルヴィアは深呼吸をした。
諦めではない。
大好きな友達と邪魔をされずに会う為に、人々をあの時の木戸のように、玄関のように、玄関口の金属柵のように。
全てを、どかす為に。
「もうすぐ美奈が来る! 皆、邪魔なんだからぁっ!!」
「この辺りの……はず、なのだけれども……」
朝から今の時間まで、ずっとネットと向き合ってきた
三宅 葉月
。
メモを取りながらここまで頼りなさげな足で公園までやって来た。
最後の方に至ってはほぼ直感だったが、それが当たったのだ。
状況が悪化の一途を辿る中、何も知らないという不遇を背負って。
「あなたも、奴らの仲間なの!?」
身長は子供よりも小さい。その高い声に、葉月は初めて視界の先に人形がいて、それが叫んでいる事を知った。
「え……?」
噂の域を出なかったものがいきなり事実になり、更にそれについていくには、余程の適応力があっても無理があっただろう。
葉月が、人形に釘付けになっている間に、ルヴィアは躊躇い無く爆炎を放つ。
直撃すれば死をまぬがれない。しかし、対応出来ない彼女の腕を地面へと引き倒したのは、轟──“ザ・ストレイト/バーストトランス”だった。
「お嬢さん! ここは危険だ! 今すぐここであった事を忘れて家に戻るんだ!」
心なしアクター調になっている喋りで、しかしそれでも端的に事実と本音を告げる。
状況についていけない葉月であったが、先程で流石に命の補償がされていない事は分かる。そのまま居座り、その緊迫感を絵に収めたくもあったが、命と身体が無ければ絵は描けない。
葉月は軽くお礼を言うと、彼女なりに急いで公園の外へ出た。
「ルヴィア!」
そして今度はもう一人。
御剣 刀
が事情を知りながらも、何の対策を練らず真っ向からルヴィアの前に飛び出した。
「刀! ──刀は、裏切ったのね!
あれだけ、あれだけ! 私が美奈に会いたいって言ったのに!
こんな邪魔する人の仲間だったなんて!!
嘘つき! 嘘つき! 嘘つきぃっ!!」
ルヴィアの両手に炎が巻き上がる。
「話を聞け、ルヴィア!」
刀が、何の手段も持たず撃ち出された爆炎を、よりにもよって腕で炎を叩き落とそうとした手前、1匹の氷で出来た猫がその前に飛び出し炎の威力を大幅に削り取った。
「何やってんだ! 死にたいのかお前!!」
フィーナ・シレンツィオ
が手持ちの氷からろっこんで作り出して操った猫は、役目を果たし高熱による完全蒸発。それを腕で打ち払った刀の腕は何とか火傷で済んでいた。氷の猫がいなければ、今頃、大幅な誇張無しに刀の腕は1本そのまま消し炭になっていたに違いない。
「いくらなんでも、皆無茶がすぎるんじゃないかな?」
走るように飛び込んできた
三夜 架月
は呆れたように、大きめのサイドポーチの中から、鞘から抜いた包丁を右手に取り出し、左手首を一気に斬り抜いた。
──線を引くように中空を、流血が真っ赤に飛び散る。
そして、その場に包丁を落とし、一歩踏み出した架月の姿は既にその場には無かった。
ろっこん“The Killing D”
怪我を負うことで高速化する動きは、自分と対象物を含めて駆け抜ける。
駆け抜ける姿は、一番露骨に怪我を負っている刀を掴んで、公園へ駆け込んできた
黒依 アリーセ
の元へ辿り着いた。
「黒依さん、中で人形が暴れだしたよ! この人の治療お願いします!」
アリーセはその傷の位置だけで、刀が何をしようとしたのかを悟って、しゃがみ込んで静かに頷いた。
架月の力で、公園内の石壁の向こうまで何とか安全に移動出来たアリーセが、任せてほしいと小さく頷く。
そして、躊躇い無く、己のろっこんを発動させた。
──透き通った細い掌に、躊躇い無く手持ちの小さいが鋭さの高い刃物を躊躇い無く当て一気に引き抜く──
痛みに顔を僅かに歪めながらも、その場に擦れない慈悲に満ちた歌声が辺りに響いた。
そのまま溢れ出る血を刀の手にかざし、その血を落とせば、まるで現代では考えられない治癒力で、血が落ちた所から腕の怪我が再生されていく。
そして架月は引き続き、葉月を助けた時に、服に火が付いて消せなくなった轟の腕に急いで濡れたタオルで火を消して、アリーセの元へと連れて行った。
しかし、その活動の傍らで──幼子のように駄々をこねれば、物がもらえると言っているような──自分の立場では決して許されないものを持っているルヴィアに、本当は今すぐにでも破壊したい程の憎悪を隠し持ちながら。
「美奈! 美奈はまだなのっ!?」
悲痛な声が炎と共に容赦の無い炎弾が飛ぶ。
しかし威力は目に見えて落ちていた。
──ルヴィアは、予想以上に近づいた製作者の方には目も向けなかった。
視界には入っていたのかも知れないが、それを意識する事もなかった。
何かを叫び、その言葉の代わりに炎を放つ。
炎の弾丸がこちらに向かうが、軌道と大きさが安定しなくなった炎に
綾辻 綾花
は勇気を出してペットボトルをぶつけ炎を相殺した。
同時に、この時の為に一枚多く厚着をしていた
夜海霧 楓
は、コートを脱いで、ただのゆっくりと飛来する炎を一気に叩き落とす。
「これが……ルヴィア……」
記憶と、現在の差に衝撃を受けすぎて製作者は言葉を無くした。
先程から、製作者は大声で声を掛けていた。しかし、届くはずの声に、ルヴィアは一瞥しただけで炎すら向けずに、製作者にもっとも残酷な形で正面を見直した。
「前の、フローティアは……石だけでなく、どんどん体が劣化していきました……
今のルヴィアにはその兆候は見られなさそうですけれども……」
「………………」
「あれだけの熱を受けていて、身体が無事だとは到底思えません。
落ち着いたら……痛んだところを直してあげてもらえませんか?」
八神 修
が、半呆然としている製作者に話し掛ける。
だが、製作者はそれに答える事も出来ず、言葉無くただ呆然と立ち尽くす事しか出来なかった。
当時は、あんなに綺麗な自慢の作品だったのに──金きり声を上げて叫ぶルヴィアの姿を見る都度、製作者は言葉を無くし、そして耳までも閉ざして、ただ呆然と見ている事しか出来ないでいた。
その中で、今ルヴィアの正面に一人の少年が立っていた。
少年──
曖浜 瑠樹
が持っていた3本の傘は、ルヴィアの炎と向かい合う為に、全て使い切ってしまった。正面への通り道には、融けてへしゃげた傘が転々と落ちている。
「ルヴィアさん……驚かせちゃったね、ごめんなぁ。
君の事、心配してる人は沢山いるよ……本当だよぉ」
「うるさいっ!」
人形にも疲労があるのか、それとも明らかなる神魂の影響か、息を乱しながらルヴィアは炎弾を放つ。
途中から炎は無数に拡散して。しかしそれは、他にターゲットとなる人物を見出せず、全弾が瑠樹の元へと集中した。
「──!!」
それを確認した瑠樹は、自分が連れてきていた人形を庇うように全弾を背中に被弾する。バッグを背負っていたが、その衝撃は恐ろしく、声にならない悲鳴が響いた。
わき目も振らず、引火した火を消す為に2リットルの水ボトルを持っていた
フィーナ・シレンツィオ
とその傷を治す為に飛び出してきたアリーセの傍ら、衝撃による痛みのあまりに涙混じりになりながらも瑠樹は言った。
「ラ、ラピちゃんも、君の事好きだって……ほら!」
庇ったぬいぐるみのラピちゃんの手を持って、ルヴィアに向けて一生懸命振る。
火傷は負っていないようだが背中がとても痛い。だが、瑠樹は一所懸命に手を振るラピちゃんを見て、自分も僅かながらに癒されたような気がした。
それを条件に、瑠樹の無意識ろっこんが発動し、ルヴィアと周囲も一気に張り詰めた空気を脱力へと変化させた。
その影響を受けて、邪魔する人間は全て“どかさなくては”とそれだけに集中していたルヴィアは、緊張が解けて一気に泣き出すようにわめき始める。
「どうしてよ……!
どうして皆わたしの邪魔をするのっ!?
美奈はわたしが動かないからいなくなっちゃったのよ!
動ける! お話も出来る! 今なら美奈もまた昔みたいに遊んでくれるわ!!」
「それは、違うよ」
妙寺美奈が着く時間にはまだ早い。
公園の入り口には、
桜庭 円
と
桜庭 弓弦
が静かに立っていた。
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推理・サスペンス
SF・ファンタジー
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定員
15人
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15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月30日
参加申し込みの期限
2015年07月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月07日 11時00分
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