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猫鳴く館、と誰ぞ云ふ
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●ふたつの魂、いま再び
「……恨めしい、って哭いてる……我らを殺した霊能者とかいう人間が恨めしい、って……だが、それ以上に、寂しい、と……」
「……寂しい……」
「キュウと離ればなれになって、寂しい……悲しい……そう言ってる」
そういうと虎治は大きくため息をついて目を開けた。
鬼久保 美桜
の膝に虎治は頭を預けていた。
「あぁ? 俺、どうしてた……?」
「急にふらふらした……だから……支えた。それだけ」
「すまねえ」
虎治は目頭を押さえた。死者と通信・交流するろっこん<From the dead>――『シン』の名が、よほど深く霊に衝撃を与えたのだろうか……こんなふうに、深く交信するとは思っていなかった。まるで霊と一体化したかのような……。
虎治の目に、メガホンを手にしたひびきが映った。虎治はひびきに言った。
「名を呼んでみろ。奴の名はシン――ふたつの頭を持つもの、
双頭猫(ソウビョウズ)
の片割れだ」
ひびきは強く肯くとメガホンを構えた。
「シンさーん! 双頭猫さーん! 私たち、あなたを殺した人間とは違うよー!」
虎治も呼びかける。
「あんたらがよく散歩してた墓場の上にゃ、今、猫鳴館って寮が建ってる。俺らは、そこの住人だ。あんたらに危害を加えるつもりなんか毛頭ねぇ。ただ、自分たちの住まいに関する謎を解きたいだけなんだよ!」
「シン!」
「シンさん!」
みんなも口々にシンの名を呼ぶ。
にゃあああおおお……
どこからか、かすかに猫の声がした。その鳴き声は静かに、長く、尾を引いて――。
ひびきの胸ポケットの中で、鳶色彦が「あっ!」と声を上げた。
「どうしたの、鳶色彦様」
「大変です。私の、短刀が……!」
鳶色彦が、腰に差していた短刀を取り出した。
それは、白い、獣の牙で出来ていて――ひびきにはわかった。猫の声は、その短刀から聞こえてくるのだ。
「同じ……気配がする……」
美桜がいった。
「その短刀……シンと同じ気配……それを、どこで……?」
「私のネズミの友人が授けてくれました。猫鳴館の、開かずの間にあった、と――行方をくらませた叔父のものだった、と」
にゃーお……と、短刀がもうひと鳴きしたのが、美桜には聞こえた。
「鳶色彦……
君が聞いていた声は『みゃーお』ではなく、『にゃーお』だった
――間違いない……?」
「そういえば、その通りです」
美桜はその答えを聞き、自分のひらめきが間違ってはいないと確信する。
「……貸してくれる?」
「はい、どうぞ」
鳶色彦は短刀を美桜の手のひらの上に載せた。
美桜はシンの霊に歩み寄り、短刀を翳す。
「片首の妖霊、シンよ……君の片割れは、ここだよ……!」
にゃあああおおお……、と短刀が鳴いた。
みゃあああおおお……、とシンが鳴いた。
「霊の……姿が……」
「黒いもやが、消えてゆく……」
古井戸の底に巣食っていた悪霊――シンが、本来の姿に戻ってゆく。
赤っぽい虎縞の毛並み。肩の辺りは痛々しい傷口。残っている片首はうな垂れ目を閉じている。
シンは瞼を開けると、美桜が翳す短刀を見た。
キュウよ……そんなところにいたのか……。
そう言った気がした。
すると短刀から、すうっと霊気が抜け出してきて。
シンよ……迎えに来たぞ……。
ふたつの霊は嬉しげに絡み合い――そして、誰の目にも見えなくなった。
●探検の終わり
「終わった……のかよぉ……?」
コブラの肩を借りながら、骸が立ち上がる。
「……終わったでござる」
零もふう、と肩の力を抜き印を解く。
「鳶色彦殿の腰のものが、キュウの牙でござったとは」
「じゃあ、鳶色彦が聞いてた猫の声ってのは、その牙から聞こえてたってわけかよ」と骸。
「おそらくそうでござろうな。きっとシンとキュウは、あの場所がまだ墓場だった大昔から、ミャーゴ、ニャーゴと互いに呼び合っていたでござるよ。昔の方が霊感が強い者が多かったそうじゃから、その鳴き声もよく聞こえたんじゃろう。そんな土地に建てられた館じゃから猫鳴く館、猫鳴館――そんなところでござろうか」
「俺らがいままでその声を聞いたことがなかったのはなんでだ?」
「これは推察でしかござらんが……その牙、なんらかの手段で封じられていたのではござらんか?」
「その封印が破られ、鳶色彦の手に渡ったから、またニャーゴと聞こえ出した――そういうわけか」
「拙者はそう考えておる。――真実はわからんが」
そういうと零は、骸や、虎治や、美桜や、一緒に探検してきたみんなを見た。
「拙者ひとりでは太刀打ちできなんだ……古井戸探検隊、みんなの勝利でござるな」
儂は何がなんだかわからんかったぞー! と霊感ゼロないいなが言うと、後で話して聞かせるよ、と
雨崎 荒太郎
が笑った。
「みんな、ちょっと来て!」
奥の方で
逆巻 天野
が皆を手招きしている。
天野は皆が戦っている間に辺りを調査していたのだ。
「これを見てくれない」
天野が見つけたもの。
それは、骨だった。
「シンのものだろうか」
天野はそっと頭蓋骨を持ち上げてみる。それは乾いていて、とても軽かった。
「……寂しかったろうね。こんなところでひとりで……」
天野はしばし目を閉じ、彼のために経を上げた。
皆も自然と手を合わせ祈った。
「……骨は持って帰って、ちゃんと供養しようか。キュウとも、一緒になりたいだろうしね」
経を上げ終えた天野が静かに言った。
「ここには、これをお供えするよ」
ひびきがそう言って、背嚢に背負ってきた菓子と干物とキャットフードとお神酒を置く。
「僕もそうしよう」
解理もにぼしと猫缶を供える。
「あっ」声を上げたのは荒太郎だった。「奥の方が、光ってる!」
荒太郎の言うとおり、細い道がさらに奥へと続いていて、その底を青白く綺麗な光が、皆を導くように筋となって続いている。
「綺麗だなー……」
ふらふらと光を追っていった荒太郎が見つけたもの。それは――。
「こんなところに、出口が……!?」
◆
ちょろちょろと湧水が流れ出ている。
眼下に、猫鳴館の屋根が見える。
探検隊一行が出てきたのは、猫鳴館裏の雑木林の斜面だった。
「出口、こんなに近かったのかー……」
月明かりが、猫鳴館を照らしている。
みゃーお……
にゃーご……
「あ、あれ?」
荒太郎は目を擦った。
「今、シンとキュウが、猫館の屋根を走っていった気がしたよ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
ホラー
冒険
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月31日
参加申し込みの期限
2013年04月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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