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猫鳴く館、と誰ぞ云ふ
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●プロローグ
ざわり、ざわり――道なき道を。
二つの足音がゆく。
春の終わりのこの時期にしては暑い日だった。
放課後午後4時の太陽は、意外に高い位置にある。集合時間にはまだ早い。
気持ちよく伸びた緑の雑草を踏み分けてゆくのは、
逆巻 天野
と
天馬 ひびき
だ。
天野は漆黒の法衣を、ひびきは胸元に大きなポケットのあるオーバーオールを身に纏っている。
ひびきが背負った背嚢からは、ペガサスのぬいぐるみ「はやぶさ」が愛嬌のある顔を覗かせていた。
ふたりは、偶然猫鳴館食堂下のねずの社で出会った。ふたりとも、鳶色彦を迎えに行ったのである。それで結果的に天野、ひびき、鳶色彦の三人で、裏山の古井戸へ向かうことになった。
鳶色彦はいま、ひびきの胸のポケットの中にいる。
猫鳴館の裏山は、手入れをする者もなく、荒れ放題だった。
わずかに、獣道のような木々の隙間があるばかり。
この先に、くだんの古井戸があるらしい。
「着物なのに、歩くの速いんだね……っ」
ひびきの声がやや遠くから聞こえて、天野ははた、と立ち止まる。
無意識に自分のペースで歩いてしまっていたらしい。
「着慣れてるからね」
振り向いた天野の目に、ひびきの頭から触角のようにぴょんと飛び出た二束の髪の毛が、ゆんゆんと頼りなく揺れているのが映った。ひびきと鳶色彦の顔色も、先ほどより幾分青白くなっている気がする。古井戸に近づいているからだろうか。
「具合悪いの?」
「んっ……ちょっとだけ。鳶色彦様は? 大丈夫ですか?」
「あまり……爽快とは申せなくなってきました。しかし、ようやくあの
ニャーゴ
という猫の声の謎に迫れるかと思うと、胸の方は高鳴るばかりですが」
「鳶色彦様のこと、お守りさせてください。一緒に頑張りましょう。……あっそうだ。薄ミント味の飴、持ってきたんです。少し気分が良くなるかと思って。舐めますか?」
「お心遣い感謝します」
二人のやりとりを見ていた天野は、袂から御札を取り出し、ひびきに渡した。
「この御札、良かったら君にあげるよ」
「御札? わざわざ持ってきてくれたの?」
「寺育ちだからね。……多少楽になるはずだよ。寺だからって葬式ばかりが仕事じゃない。除霊や厄払いも多少はね」
鳶色彦に、と持ってきたものだったけれど。
「ふたりで使うといい。君が持ってれば、君も、鳶色彦も、効果があるかもしれない」
「ありがとう」
ひびきは御札を胸ポケットの鳶色彦の隣に入れる。
「ねえ。どうして、古井戸に行ってみようかなって思ったの?」
「こういうの興味あるしね」
「いろんなことに興味があるんだね」
「――あるよ」
どことなく含みのある返事をすると、天野は黙って先を行った。
人嫌いなのかと思えば、意外とやさしい。天邪鬼なのかな。そんなふうにひびきは思う。
御札の効果だろうか。……少しだけ、気分が楽になった気がした。
●古井戸探検隊集合
――午後4時半。
天野、ひびき、鳶色彦の三人が、古井戸の蓋に書かれた小さな文字「丑寅の門を探せ」を確認し終えた頃。
古井戸前には、今回の噂を聞き付け、協力しようと考えた多くの学生が集いつつあった。
古井戸探索プラス霊退治になると聞いてか、その服装も様々。
大田原 いいな
は工事用ヘルメットにLEDヘッドランプ、折り畳みスコップという出で立ち。「ゆけ~ゆけ~山口サトシ、ゆけ~ゆけ~山口サトシ♪」と往年の探検テレビ番組のテーマソングを力強く口ずさみながら、猫鳴館の謎を解くのじゃ! と意気込んでいる。
野沢 コブラ
の服装は、ヘッドライト付きヘルメット、ツナギ服にフリース、トレッキングシューズに手袋というさらに本格的なものだ。彼のハートは、その立派な金のモミアゲと同じように熱く滾っている。
「謎解きに冒険……これで燃えなきゃ男じゃないってね。少年の心を持った男、この野沢コブラも一緒に行かせてもらうぜ」
このふたりに近い探索寄りの装備だが、どうも奇妙なのが
初島 優
。彼の持ち物は、
地下帝国
で穴掘りの際に愛用しているスコップ、洞窟内だと時間の感覚がズレてくるからと腕時計、高い所を登ることがあったら困るからと折り畳み梯子、そして……蓑。
「説明しよう! 子泣きジジイの蓑は色々入れられるように裏側がリュックになっているのだ!」
いつもの緑のコートに加えて、LEDライトと折り畳み梯子、それから布に包まれた謎の大荷物を装備した
草薙 龍八
に、優はそう説明している。
事ある毎に
子泣きジジイルック
へと変身している優だったが、蓑がそんな便利グッズだったとは驚きである。ちなみに蓑の中には、ライト、ロープ、固定用の杭、方位磁石が入っているらしい。
一方、場違いな格好の者もいた。
白いワンピースの裾をぎゅっと握りしめ、
穂積 通
は口元に手を当てる。
まだ井戸に入ってもいないのに、寒気がしてきていた。
コブラがフリースを脱いで震える通に渡す。
「寒いのか? これを着な」
「でも……それじゃあお兄さんが寒いですよー?」
「気にするな。多少の寒さはハートでカバーできる」
通はありがたくフリースを借りた。普段から赤を好んで着るコブラのフリースは、やはり赤だった。
白いワンピースに赤いフリース。コブラより似合うかもしれない。
「俺には霊感なんて大層な力はない。だが体力と直感には自信がある。霊のことは任せるから、具合が悪かったらいつでも言えよ。いくらでも担いでやるぜ。とくにあんたみたいなかわいこちゃんはな」
「ありがとうございます、コブラお兄さん」
……どこか遠くでチャリンと音がした。彼のろっこん<一日一善>は一日に一度だけ、良い事をしたら所有のブタちゃん貯金箱に5セントが振り込まれるというものなのだった。
「……呼んでる。でも……理由とかは、まだわかんない。いかなきゃ……。何か、あるはずだから」
鬼久保 美桜
が唐突に背後に立っていた。彼女もまた、顔色が悪い。いつも一緒のペットのすねこすりは今日はいない。危ないから、と置いてきていた。
難波 辰
が、そんな美桜にひょいっと赤いお守りを差し出した。
「念の為にさ。お守り。全員分あるから、ひとり1個ずつな」
辰は通とコブラにもお守りを渡す。
「つーにもくれるですか? ありがとうです」
「『
安産祈願
』と書いてあるが?」
「こまけーことは気にすんな! ないよりマシだろ」
「そうデス。神は言っている、
信じる者は救ワレル
、と」
褐色の肌に灰色の髪をした妙な男が、天を仰ぐようなポーズでそう言った。
こいつなんだ……? のような視線に、彼は「ハーイ!」とにこやかに応える。
「僕は、
アレハンドロ・佐助
デス。神は言っている、
次の質問ハ『君はナニジンなんだ?』
だト」
「……」
誰もそんな質問をしようなどと思ってはいなかったが佐助は気にしない。
若干日本語が不自由な彼の言う『神』が一体なんなのかはわからない。ただ、質問を念じながら祈りを捧げると、どこからともなく質問に対して返答を受ける。それが彼のろっこん<テンケー>なのだ。
「つーは日本人ですよぉ?」
通の反応に辰は眉間を抑えたが、佐助は感激したようだ。
「オォォ! プリティージャパニーズガールですね。僕はスペインが故郷デスが、父はイスラエルとスペインの混合、母は日本人デス。今日はジャパニーズホラーとやらを体験しに来マシタ。ドウゾヨロシク」
佐助の強烈なキャラクターが齎す衝撃から立ち直った辰が、例の安産祈願のお守りを差し出す。
「お、おう、よろしくな。これはジャパニーズお守りだから、肌身離さず身に着けているといいぜ」
「カタジケナイ? ありがたきシアワーセ」
妙なイントネーションで佐助はそれを受けとると、ニッコリと八重歯を覗かせ微笑んだ。
「猫館の名前の由来について、
ホラー愛好会
で
こんな話
を聞いたことがあるよ」
猫鳴館の座敷童子を自称する
雨崎 荒太郎
は、精いっぱいオドロオドロシイ声を出して、みんなに聞きかじった都市伝説を聞かせている。
「いま猫館の建ってる土地は昔お墓だったらしいよ……猫館の建物は、それを祭る『冥府へ行かん者の廟』だったって。そこから廟と冥を取って『廟冥館』だったのが、縁起が悪いっていうんで『猫鳴館』に……」
マウル・赤城・スティック
が巨体に似合わぬぞっとしたような表情をする。
「知らなかった。俺たちの住まいにそんな歴史があろうとは」
屍 骸
がマウルの肩を叩く。
「マウル後輩。俺ぁあんたのそういうとこ、嫌いじゃない」
「どういうことだ?」
マウルが傍にいた
奈良橋 博美
に助けを求める。博美は頭を掻きながら答える。
「眉唾気味に聞いておけ、ってことじゃあないか?」
荒太郎の話はまだ続いている。
「あとね、あとね。こんな話知ってる?
九夜山の地下水には、伝説の蛍光魚『ホタルしらす』がいるんだって
……ピカピカに光るらしいよー」
そのときだった。
「猫鳴館がその昔、墓地であったというのは、間違いではないでござろう。気配がものすごいでござるからな」
凛とした気配が、その場に満ちた。
誰もが口をつぐむ。
現れたのは、巫女、だろうか。
息を飲むほど鮮やかな赤い袴。
朱雀の姿や羽の柄を散りばめた細かな刺繍が施されている。
声は、華やかな巫女服に身を纏った白髪赤眼の人物――
夏神 零
のものだった。
「霊による怪異と聞いてな。代々夏神家は四神朱雀の神を祀る神職の家柄……拙者の霊能力は見世物ではないが、役に立てることもあろうと馳せ参じた次第でござる」
目を輝かせたのは佐助だった。
「オォ! 憧れのジャパニーズ巫女ガール!」
零は苦笑いする。
「憧れを打ち砕くようで申し訳ないがの……拙者、巫女ボーイでござる」
「巫女でボーイでござるでゴザルカ?」
佐助の日本語が混乱した。
「拙者のことはよい。それより、古井戸に挑む者は拙者が最後でござるか?」
この時点で、普段と変わらず元気いっぱいなのは、
大田原 いいな
、
野沢 コブラ
、
マウル・赤城・スティック
、
御風 不二夫
、
アレハンドロ・佐助
の5名。元気というほどではないが影響も感じていないのは、
奈良橋 博美
、
難波 辰
、
屍 骸
、
民谷 鋭二
の4名。大丈夫だがなんとなく嫌な感じがしているのは、
初島 優
、
本宮 虎治
、
逆巻 天野
の3名。少なからず気分が悪くなっているのは、
雨崎 荒太郎
、
伊賀 解理
、
天馬 ひびき
、
穂積 通
、
草薙 龍八
、
旅鴉 月詠
、
鬼久保 美桜
、そして
夏神 零
の8名。
総勢20名の古井戸探検隊が、今ここに集結した。
あまりに零が本職らしいので、皆が、彼を見つめる。
零は仕方なく咳払いをすると、袖を翻しこういった。
「いざ――出立でござるよ、地の底へ」
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担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
ホラー
冒険
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月31日
参加申し込みの期限
2013年04月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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