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骸が行く。
不二夫が、コブラが、虎治が続く。
その後ろから月詠がスケッチブックを広げ。さらにその後ろから皆に守られるようにして零が。
「ぬう……もう少し近づかねば、呪符が打てぬ」
「了解だ。死んでも守るからよぉ、しっかりキメてくれよ」
苦痛に顔をゆがめながらも骸が笑う。
「みんな! 左に3歩! そのまままっすぐ!」
月詠が男たちの間を縫って飛んでくる石つぶてをスケッチブックに封印しながら、方向を指示する。
石礫は一層苛烈に、男たちに降り注ぐ。
「ぐっ……」
「骸先輩よ、死なねえからって無駄弾受けるな!」
虎治は霊圧に耐えながらも石礫を避けようとしていた。死ななくても喰らったら動けなくなるダメージがあるということを、ボクシングの経験から身体が知っているのだ。
だが、日ごろ身体を鍛えていない骸は、そのあたりの経験が虎治や不二夫、コブラに比べて不足してた。
「ぐう、っつぅぅ……」
「ばかやろう、喰らいすぎだ!」
不二夫が、骸を庇いに飛び出す。石礫が不二夫の身体を襲う。
「ちきしょー……中々いてぇぜこいつは」
不二夫は礫から身を守ろうと両腕を交差させた。
その時だった!
不二夫の両腕が、みしりみしりと軋みを上げ!
変化する!
制服の袖が吹き飛ぶ!
「……お? なんかさっきより痛くねえ……さては幽霊野郎め、そろそろ息切れ……うぉぉぉぉぉ!?」
現れたのは巨大な機械の腕!
カキン! カキン!
礫は金属の腕にはじかれ地に落ちる。
不思議と重さは感じない。
「また腕がすごいことになってやがる!? ち、畜生め、悔しいがこの場では助かるぜ」
不二夫は飛んできた巨大な岩をがっちり受け止める。
余裕だった。
「よしっ、行けるぜ! 零、月詠、俺の影に隠れてついて来い! 近づくぞ」
「うぬっ。了解じゃ」
変化した不二夫の腕の前では、小石などハエのごときもの。
撃ち落とす!
撃ち落とす!
撃ち落とす!
「そこだ!」
月詠がろっこん<絵空事>でスケッチブックに霊を封じようとした。だが――。
「だめ、なのか? 霊が動物だからか? それとも霊は絵に『触れない』からか?」
「あぶねぇ!」
飛んできた礫から守るため、不二夫が月詠を抱え、跳んだ。
その背後から、零が飛び出す!
「悪く思うな、でござる。ゆくぞ――朱雀符!!」
零が呪符を五枚ほど立て続けに放った。
素早く印を切る。
「――紅朱雀陣!」
まるで零の印に動きを抑えられたかのように、時同じくして石礫の攻撃が止んだ。
「――結界の印じゃ。少しの間、霊の動きを止められるはずじゃと拙者は教わった。……じゃが……」
零は呻く。霊は黒く煙って身じろぎをしているように見える。
落ち着きを取り戻しているようには到底見えない。
「――思ったより手ごわい……正直、拙者にはこれ以上打つ手がない。どうする――?」
月詠は霊に呼びかけてみた。
「止めないか。我々は敵じゃない」
だが、反応はない。近づいて撫でてやれれば、と思ったが、零に止められた。
「危険じゃ」
「でも……じゃあ、私たちの声は届かないのか? 猫の霊だから言葉が通じないとでも?」
「ただの猫の霊じゃないかもしれないぜ!」
民谷 鋭二
がそう叫んだ。
「少なくとも二本足で立つやつだ! 言葉が……通じないとは限らない!」
「なぜそんなことがわかる? 怨念が強すぎて、こやつの姿は、拙者にもはっきりとは見えぬというに」
「それはえーと……か、勘だ! ともかく、だ。何かあるはずだぜ、この霊の心に響く何かが」
「フム、少シ宜しいデスカ」のんびりと、カタコトの日本語が響く。
アレハンドロ・佐助
がゆっくりと進み出てくる。
「古来ヨリ、名ハ霊的な人格に強ク結びついていると言いマス。名には力がアル。それはどの国でも同ジデス。ですから――僕は問いマス。神よ、この霊の名を教えタマエ……!」
佐助は目を閉じ、問いかけを念じた。彼の神が……いや、彼のろっこん<テンケー>が答える!
「神は言っている、この霊の名ハ『シン』である、と」
「シン……!」
虎治は、無意識に、右腕の数珠を擦っていた。
(婆ちゃん……俺は面倒くせえことも、ついでに猫も幽霊も嫌いだが……)
虎治は集中する。霊に。その、心の中に、深く潜り込むように。
(あいつと、話がしたいんだ。頼む婆ちゃん、力を貸してくれ――!)
●偉大なる祖母の加護にて
――夢、というのが近いかもしれない。
虎治は、薄い膜を通したような曖昧な風景を見ている。
鬱蒼とした森が広がっている。
少し開けたところに墓地がある。
夜なのだろうか。辺りは暗い。
<我>は気分が良かった。
ミャーゴと喉を鳴らすと、隣で相方がニャーゴと鳴いた。
「まこと、真夜中の散歩とは楽しいものよ」
「まったくよ、我が同胞(はらから)」
我らはひとつの尾を振る。
我らはふたつの脚で歩く。
手には行燈。
ミャーゴ、ニャーゴ。
我らは違う声で鳴く。
「ひとのように歩くようになってどれほど経ったかの、我が同胞よ」
「さあ忘れたのう。シンは我らがひとのように話すようになってどれほど経ったか覚えておるのか」
「ははは、たしかに忘れた、キュウよ」
<我>の名はシン。
<彼>の名はキュウ。
年経て変化し、この地のヌシと呼ばれて久しい。
我らはふたりでひとり。――そう、ふたりでひとりだった。
あの、人間が現れるまでは。
「見つけたぞ!
二つ頭の化け猫、妖怪ソウビョウズめ!
」
あやつは我らを見てそう叫んだ。
「人を脅し、死肉を喰らう魔物め! 成敗してくれる!」
――人を脅し?
――死肉を喰らう?
人間どもの妄想じゃ。
我らはただここに在り、夜中の散歩を楽しんでおるだけ。たしかに、墓場に肝試しに来るような馬鹿な若者を脅かすようなこともあったかもしれぬ。じゃがその程度の悪戯、ひとに何の害があろう。永きを生きる我らのたまの楽しみに過ぎぬ。
そんなことを語りあえればあるいは、何かが違ったのかもしれぬ。
しかし霊能者だというあやつは、我らを見るなり、その刀を一閃した。
<彼>の首が、宙を跳んでいた。
「ぎゃにゃぁあああ!!」
「みぎゃあああああ!!」
我らは叫んだ。
おそらくのたうち回ったであろう。
あやつが刀を持って追いかけてきて、<我>は走った。
かつてのように。猫のように。四つ足で走った。
走って走って……昏き穴に落ちた。<我>には……その穴を登る力はすでになかった。
仕方なく、奥へ、奥へ。
だが、<我>は闇の中で力尽き――。
「……キュウよ……、キュウよ……! みぎゃあああああぉおおおおぉぉぉぉぉおお!!」
――<我>は哭いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
ホラー
冒険
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月31日
参加申し込みの期限
2013年04月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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