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●よくばり女子の頼もしい味方
オープン後まもなく訪れて以来、
十文字 若菜
はすっかりこの店の常連になっていた。
結構な頻度で訪れるので、最近は店に入るなり、オーナーのみどりの声が耳元に届くようになった。
あら、若菜ちゃんいらっしゃい! ーーと。
しかしこの日は店に入るより前に、聞き慣れた別の声が聞こえた。
「あれ、十文字さん!?」
声の主は
神野 マキナ
だった。
「マキナさんじゃないですか! こんなところで会うなんてすごい偶然ですね」
「ほんとだね。もしかしなくても、十文字さんもこのカフェ目当てで来たの?」
うなずき、一拍おいて答える十文字。
「うん。ここ、お気に入りなんだ」
十文字がおすすめするなら期待できそうだと、神野は安心した表情を浮かべた。
二人で店内に入るとみどりの声が聞こえた。
「いらっしゃい。あら、今日はお友達もご一緒なのね?」
「はい! ちょうどお店の前で出会ったんです」
店内の奥の方にあるレトロな長椅子に座り、二人でメニューをのぞく。
「わ、これおいしそう!」
ケーキやスイーツ選びには毎度時間がかかってしまう。秋の味覚のモンブランに紅いものタルト、定番のショートケーキ。全部少しずつ食べたい、というのが女子の本音だ。
一度に選べるケーキは1つだけだから、どうせなら悩んだ末に納得のいくケーキを選びたい。
十文字はミックスベリーのタルトとハーブティを頼むことにした。
「マキナさんはどーします?」
「ここならどれを選んでも全部おいしそうだね。少し変わったのを選んでも平気かな」
普段は冒険と称して変わった味のお菓子を買いあさる神野だが、変化を求めているだけであって彼女の味覚はいたって普通だ。今日はどれを選んでも冒険にならなさそうだと考え、シフォンケーキと店員の御巫におすすめされたモンブラン、そして十文字と同じフルーツタルトを頼んでおいた。
「マキナさんはこのお店に来るの、はじめてなんですか?」
そうだと答えると、だったらと十文字は本棚を指さしこう言った。
「ここ、揃えてる本のセンスもよくって、のんびり長居するのに向いてるんですよ。こんな変わった本も置いてたりして」
そういいながら、外国語で書かれた絵本を手にとり、パラパラとめくって神野に見せる。
絵本は、最近では外国語を読む練習によく使われているらしい。
子犬がたくましく成長していくストーリーは絵だけでもよくわかるし、話がわからなくなっても苦にならないから自然と頭に入ってきやすい。
「何よりこの絵柄がかわいくって……!」
「うん……これはいいね。一気に読み切れそうだ」
スイーツの方が気になっていた神野も、つられて思わず覗き込む。愛くるし~い子犬が泥の中で転げまわり、その汚れた足で家に入ろうとするシーンで二人の目が釘付けになった。叱るタイミングをすっかり逃がした飼い主の少年が困っていて、その気持ちがなんだかわかるような気がした。
二人が夢中になって話を追いかけ、ちょうど読み終えたタイミングで、みどりがケーキを運んできてくれた。
「お待たせしました。ゆっくり召し上がっていってね」
「はーい! いつもありがとうございます」
いただきますと手を合わせたところで、神野のケーキの数の多さに目を見張る。
3つ。頼んだ時も思ったことだが、自分なら頼みたいと思っても到底食べきれない量を、神野はこれから食すのである。
――すごいっ。
「ケーキ、本当にお好きなんですね」
「ここのお店のなら、いくらでも食べられそうだと思ってね。ほら、フルーツののっている写真が多かっただろう?」
神野いわく、フルーツの量を惜しまないケーキショップはあたりが多いとのことだった。単純に単価が高くなるというのもあるが、クリームの甘さに頼っていない分レベルが総じて高い。
「それにクリームだけでお腹がふくれるより、季節の繊細な味を楽しめる方がお得だからね」
手はじめにふんわりシフォン、次にモンブランをいただき、最後に甘酸っぱく後口爽やかなタルトでしめる。計算された神野のオーダーの仕方に、十文字は感心しきりだった。
神野がおいしそうにケーキを味わう間に、十文字はファッション雑誌を手にとり、この冬と次の春のトレンドを探る。
(へえ、これからはこういうのが流行るんだ。小さめの柄もかわいいなあ)
めくった次のページに、十文字は恋愛特集が組んであるのを発見した。読者から寄せられた体験談や失敗談とともに、こんなランキングが載せられている。
『男子がときめく女のコの仕草 ベスト5』
ご丁寧にも相手のタイプ別に分けられていて、十文字は気になって知らないうちに身を乗り出していた。
(な、なるほど! こ、こういう仕草がときめくんだ! 後ろからキュッと服の裾をつねる……って、ホントにときめくのかなあ)
ランキングの下には編集部の女性がコメントを寄せている。
『明るく社交的なスポーツ系男子には表情豊かな女の子がダントツで人気。頼もしさと守ってあげたくなる可愛らしさ、意外な一面を見るたび意中のあの人は恋に落ちていくはず。ありのままの気持ちを素直に見せてみて!』
ぜひとも参考にしたいけれど、自分がそんな仕草をまねて本当にかわいいと思ってもらえるだろうか。第一素直にといわれても、素直になれず困っている人にはアドバイスになっていない。そんなことを考えていると、テーブルの向かい席から神野の声が聞こえた。
「へー、こういう記事もあるんだね」
神野は何の気もなく言ったつもりだったが、瞬時に顔を赤らめて飛び退いた十文字に神野は確信した。
「……十文字さん。こっち見て」
「は……はい。なんでしょう」
神野の意味深な笑顔がいっそ怖い。トドメ一歩手前でうめき声をあげそうな十文字に、神野はわかりきった事をあえて尋ねる。
「もしかして、気になる人いるの?」
赤くなっていた少女の顔が、とうとう耳まで真っ赤になる。蒸気を噴き上げそうな勢いだ。
「え、ええっと、その……」
ファッション雑誌のサイズが大きくてよかった、と十文字は思った。真っ赤に火照っているであろう自分の顔を、こうやって覆い隠せるのだから。いまさら隠しても無駄なのはわかっていても、今の顔をそのまま人に見られるのは恥ずかしくて耐えられない。神野に対してですらこうだから、ましてやあの人には。
リアクションを見て、面白い子だと神野は心の中で思った。最初はもう少し控えめに尋ねようと思ったのだが、少女の顔が赤らみすぎて自爆しそうだったので、いっそ一思いに直球を投げてしまった。
「……恋愛、苦手なんです。自分の気持ちを素直に出せなくて、たまにすれ違ったり、甘える機会を逃したりしちゃって」
息を整えながら、声を絞り出すように内心を打ち明ける十文字。具体的なシチュエーションはわからないなりに、神野はアドバイスをする。
「まずは自然体でいられるよう、練習してみたらどうかな。どうしても意識はしてしまうだろうけど、全部偽っていい子になりすぎるのも考え物だよ」
「うん……うん。ありがとう。あーあ、マキナさんなら甘えられるんだけどなー」
諭すように聞かせる神野の肩に、こつんと頭を預ける。こうしておおらかに気持ちを受け止めてくれる神野のように、世の男子の心も広ければいいのだが。現実には鈍かったり気づかいのポイントがズレてたりして、思うようにいかない。
「頑張ってるんだね。ぼくで良ければ、どうぞ甘えてくれていいよ」
「じゃあ、もう少しだけこのままでいていいですか」
二人がけのソファと神野の肩に身を預け、十文字は遠い目でこれまでのことや、軽い愚痴などを語り聞かせる。神野は余計な口を挟まず、恋する少女の悩み、惑い、思いのすべてに頷き、しばし耳を傾けていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月26日
参加申し込みの期限
2015年07月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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