秋の日に、ブライトグリーンで｜リアクション

秋の日に、ブライトグリーンで

●明日また輝くために
　レジを開き、集計する音が聞こえる。
　御巫時子はくたびれてカウンターにもたれかかりそうなのを堪え、最後の備品チェックを手伝っていた。
　本日の売り上げは祝祭日ほどではなかったが、普段に比べれば繁盛した方とのことだった。
　これまで接客の行き届かなかったところを御巫がカバーしてまわったのだから、大成功でなければ報われないだろう。

　ほとんどやる事も終わったところで、みどりが御巫を呼ぶ。
「はい、おつかれさま！　ところで今さっき何をしてたのかしら？」
　店内をまわっていた御巫に尋ねると、丁寧にとっていた枯れた葉っぱを差し出した。
「植物のお世話も、しておこうと思いまして……枯葉をつけたままだと、栄養も行き渡りません、し。日中は水やりぐらいしか、できませんでしたから」
　植物もよく働いてくれたからと、人間と同列に扱う御巫を、みどりは何から何まで気に入った様子だった。
　勤務時間の記録をつけ、火の元と電気メーターを確かめ、数々の手続きを経てようやっとブライトグリーンの一日が終わる。
　帰り際に、みどりはこんなことを伝えた。
「短期ってことだけど、あなたみたいないい子ならいつでも歓迎するわ！　もしお金に困ったらいつでも声をかけて頂戴ね。新しい人が入ってても、臨時で働かせてあげる！」
「……！　そう言っていただけて、嬉しい、です……」
　仕事の上手下手よりも、御巫が接客を楽しんでいる様子をみどりはずっと見ていてくれたのだろう。
　星ヶ丘寮までは歩いて近い。危険な夜道も通らなくてすむ。バイト先としては好条件だった。
「ありがとうー！　気をつけて帰るのよー！」
　大声で手をふるみどりの声に背中を押され、御巫は何度も頭を下げながら帰路をたどっていく。
　立ち尽くしで疲れているはずの足が、時折小躍りするようにステップを踏んでいた。

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あとがき

担当マスター：詩帆ミチル
ファンレターはマスターページから！

大変お待たせいたしました。リアクションをお届けします！

爽やか甘酸っぱい青春だったり甘々濃厚ないちゃらぶだったり、
お仕事に燃える社会人さんまで、個性あふれるアクションをいただき嬉しく思います。
主に語らいの時間ということで、グループアクションをいただいた方へは間柄を描く方向で、
またソロでご参加いただいた方へは内面を掘り下げる方向で描写を盛り足しております。
このシナリオが、皆様のキャラロールをいっそう深めるお手伝いとなれば願ったり叶ったりです。

このたびはブライトグリーンへご来店いただき、ありがとうございました！

詩帆ミチル拝

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