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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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一人と一匹がハロウィンの寝子島をゆく。
桜庭 円
と、その相棒のにゃーくんだ。にゃーくんは小さな猫なので、円の肩に具合よく乗っかることができる。
円とにゃーくんもまた、しっかり仮装を楽しんでいた。
具体的に言えば、円はカボチャの魔女に扮しており、にゃーくんのほうはその使い魔(?)として、カボチャのマントにカボチャのかぶり物、そしてコウモリの首輪でドレスアップしているのだ。
道行く途中、ついついたまらなくなって、円はにゃーくんをひょいと持ち上げ抱きしめた。
「にゃーくん可愛い! カッコイイ! コウモリの首輪がカッコイイ!」
にゃーくんのほうはそんな円には慣れっこなので、「わかってるよ」とばかりに「にゃー」と鳴いてふんわり笑った。
ててて、と小走りするは和服の少女、足元も靴ではなく、女性用の下駄履きだ。
小走りしているのは急いでいるからではなく、なんだか興奮して仕方がないから。こういうイベントは色んな人の、普段見えない面を観察できるいい機会、できるだけ見たい、知りたい、そんな気持ちにせかされているのだ。
そんな彼女は
音無 文
、見聞が使命の非公式・寝子高新聞部所属、自称正義のジャーナリストである。
かくして文は洋菓子店『Raton』の前で、ぎょっとして足を止めた。
「っとおや? ミイラ男? けれどもなにやら、学校で見かけたことがありますねぇ」
包帯で顔まで覆われたミイラに、美形・不細工の別があるだろうか。
けれどもそのミイラ男は、なんだか美形であった。そんな雰囲気があった。のぞいた涼やかな目元の製もあろうし、包帯越しにすっと立った鼻筋のせいもあろう。けれどもそういったパーツが物語ったのではなく、オーラというかうかがわれるものが、明らかに美形のそれなのである。
なんだかとても興味を惹かれ、てて、と駆け寄ると文はもう、美形ミイラ(?)に声をかけていた。
「すみませーん、ちょっとお話伺ってもいいですかー?」
「え? なに?」
ミイラこと、
市橋 誉
は振り向いた。
彼は手に、おばけ型のバスケットを提げている。そこからマジックペンと、かぼちゃのランタンがのぞいていた。バスケットはかなり余裕のある大きさだった。きっとお菓子を入れる目的で用意したものなのだろう。
「ええと、君は……?」
「座敷童子でーす。ほら、和服ですから。和服以外の根拠を求められると困りますけれどー」
「ははは。同じ返し方をするならご覧のように、俺はミイラ男ってことになるかな」
「座敷童の私は、寝子高非公式新聞部の音無文だったりしますよ。部活の取材を兼ねているということで」
誉はするっと包帯を顔から解いて、
「寝子高1年の市橋誉だ。今日はデートでね」
「おやおや!」
「といっても相手は兄だけど」
ちょうどそこにもう一人、ミイラ男がやってきたのだった。
「誉、驚いたな」
誉とは包帯の太さが違うようだが、後はまったく同じで、ぐるぐるっと顔まで包帯で隠したうえに、やはりパンプキンバッグを提げている。そのバッグからランプがのぞいているところまで同じだ。といってもこのミイラ男のほうは、かぼちゃではなく猫型のランタンを持っていたのだが。
そしてやはり、このミイラ男も美形であると、なぜか文は直観的に察していた。
「驚いたよ、俺も」
打ち合わせたわけでもないのに、兄弟そろってミイラ男とはね、と誉は言う。
誉の兄……
市橋 奏楽
は包帯を外して顔を出す。
「けど、誉と同じ仮装になってて嬉しくも思ってる。誉がどうしてミイラ男を選んだか、当てようか? 包帯を顔に巻いておけば、パッと見、分からないもんね。俺も少し仮装が照れ臭くて、これを選んだから」
と言う奏楽の言葉に嘘はないようで、彼は多少気恥ずかしげにしている。
「これがさっき言ってた俺の兄、奏楽だ。大学生」
誉と奏楽、二人の雰囲気は似ているが、顔立ちはそこまでそっくりというわけではなかった。といってもいずれも、劣らず女性には人気が出そうな顔立ちではある。
「誉、もしかしてその子が寛美って子かい? 何度かデートしているところを目撃されたという……」
よほど予想外だったのだろう、アニメの動画みたいに『ビクッ!』と誉は身をすくませて、
「どこからその話を……! じゃなくて、まず詠とは何度か会ったことがあるだけでデートじゃない。それに、そもそも彼女は詠じゃない」
「なんだ残念。けど、その子のこともせっかくだから紹介してくれよ」
「寝子島高校非公式新聞部の音無文です! 今日の仮装は座敷童子、現在取材中なのです」
ちょうどそこに、第四の登場人物が訪れた。一言で言えば、『短刀だけを下げた武士』となるだろうか。だがその脇差しはあきらかな玩具で、武士といっても月代を剃っているわけではなく、灰色の地毛にあわせたポニーテールの付け毛をつけているだけ、服装だって、袴がないので短パンだ。けれどもそれなりに武士らしく見えるのは、しゃんと背筋を伸ばし、きりっとした顔立ちだからだろうか。
「ねこったーの……音無か?」
武士は言った。なお彼、足には包帯を巻いているので、戦場を駆けている途上の扮装という見方もできよう。
「おっ、六月一日檸檬さん?」
文に猫の耳があったとしたら、ぴょこんと立ち上がったことだろう。それくらいはっきりと、文は
六月一日宮 檸檬
の声に反応を見せたのである。
檸檬は誉の姿にも気がついて、
「お-、市橋も来てたのか。ひょっとして市橋、音無と知り合いだった?」
「いや、ちゃんと話すのは多分今日が初めてだ。あ、こっちは兄の奏楽だ」
奏楽は誉の言葉を受けて言う。
「よろしく。みんな『Raton』に入るんだろう? こうして出会ったのも何かの縁だ。一緒にパレードを歩かないか?」
誉も異論はないようだ。
「せっかくのお祭りだしな、賑やかなのは歓迎だ」
「いいですねー。『Raton』には以前、スイーツフェアの時にお邪魔させてもらいましたけどかなり美味しかったですし、今回も期待できそうです」
「それは面白そうだな。賛成だ」
文も、檸檬も賛同した。ミイラ二人に座敷童子、武士というばらばら具合、けれどそれが面白い。人間関係も、仮装も、バラエティがあるほうが深みが出るというものだ。
「あ、あの……っ」
このとき、思わぬ方向から声が上がり、誉は振り向いた。
そこにいたのは魔女である。もちろん、仮装の魔女ではあるが。
魔女ならそれこそ、そこかしこにいる今日のパレードだけども、彼女はちょっと目を引いた。それは、肩口のあらわれた大胆な衣装をマントの下に着ているためだろうか。それとも、おずおずと申し訳なさそうにしているその上目遣いが、透き通っていて美しいからだろうか。
それとも彼女が、緊張で真っ赤になりながらも、好奇心で瞳をキラキラ輝かせているからだろうか。
「初めまして、私、寝子高1年4組の佐々良縁って言います……!」
「ああ、同学年だな。何か用でも?」
一同を代表して誉が返答した。ちょっと、怪訝な顔をしている。
ここで、『なんでもありません!』と言って逃げ出そうとするウサギのような心を叱咤して、縁は声を張り上げた。
「み、みなさんがあまりに楽しそうでつい、声をかけてしまいましたっ!」
思い切らなくちゃだめだ――引っ込み思案というのは臆病の言い換えでしかない。臆病なのも自分だから、消し去るのは無理だろう。けれど、臆病な自分を一時的に騙すのはできるのではないか。
そして仮装とは、自分を騙す技術の一つである。
縁はこのとき、自分を騙すことができた。
「……よければ私も、仲間に加えてくださいっ!」
恥ずかしいことを叫んでしまったかもしれない、けれども、
「いいよ、楽しそうだし」
あっさり檸檬は認めてくれた。
「おっと、俺の自己紹介もしておこう。『ろくがつついたちみや』と書いて『六月一日宮』が名字、名前は檸檬だ。サッカー部で……」
檸檬が口火を切って、かくて全員は互いに名乗り合ったのである。
「にしても、市橋ってお兄さんいたんだな、そっくりでびっくりしたぜ」
檸檬が他意なく告げると、
「そっくり? ああ、そうかもな……」
誉は多少、含みのあるように言葉尻を濁した。何気なく、誉は奏楽を見る。
すると彼の兄は、黙って目だけで笑みを返したのである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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