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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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嘉島和穂の前に足を止めたのは、クルト・エールヴァールだった。
薄花色、とても優しい色。
クルトの姿は、そう表現するにふさわしい。
――和穂ちゃん……か?
クルトはやや怪訝な表情となる。人違いだったとしたら、とためらい、声をかけるのをためらった。
なぜならその人が和穂だとしたら、普段とはぐっと雰囲気が変わっていたから。
クルトからすれば和穂は、可愛らしい印象の女性である。ところが目の前にいる彼女は、解いた髪や仮面、服装のせいか、それとも場の雰囲気ゆえか、もっとずっと大人っぽく見えるのだ。まるでタイムトンネルを、くぐってきたとでもいうかのように。
――いや、それは失礼だな。
クルトは自らの考えを恥じた。彼からすれば和穂は妹のよう、とまでいかずともそれに近い存在である。可愛い後輩であるが、同年代の女性という意識はあまりなかった。
まず間違いないとは思うが、あえてここは、彼女を和穂として扱わないほうがいいかもしれない。
なのでクルトは改まって話しかける。嘉島和穂ではなく、一人の淑女に話しかけるようにして。
「ええと……もし一人なら、少し話し相手になってくれないか」
落ち着く声――和穂は顔を上げてクルトを見た。
もしかして、クルトさんかなと思う。
いや、きっとそうだろう。
けれど彼のどことなく他人行儀な感じからすると、クルトには自分が和穂だと気付かれていないのかもしれない。
だから、
「ええ、喜んで」
とやや作り声で和穂は答えた。
軽食をつまみ、グラスを傾け、話せば話すほどに、和穂の確信は強まった。
――この人、やっぱりクルトさんだ。ちょっとテンパってるわたしを気づかってくれたその優しさ……おかげで落ち着くことができたもの。
けれどもやはり、クルトは「和穂ちゃん」と呼びかけてはこないのだ。大学の話もしないところを見ると、こちらの正体は露呈していないものと思われる。
だとしたら、勇気を出してもいいのではないか。
このとき、ステージのバンドの入れ替えが完了した。舞台に上がったのは、
樋口 弥生
率いる『月曜日の野良猫』だ。しかし弥生の手にしている楽器はスパニッシュギターだった。ウッドベースも運ばれてきたところを見ると、どうやらアコースティックセットらしい。
「丁度、ステージでの演奏もあるようだし……」
振り返ってそう言いかけたクルトにかぶせて、
「……あの、えっと。……一緒に、一曲、踊って、みませんか?」
先んじて、つっかえつっかえながら和穂はそう言ったのである。
霧生深雪と浅山小淋は一歳違い、『ただの友達』以上とは言える間柄、彼は彼女を妹のように可愛がり、彼女は彼を先輩として慕う……けれどもそこに恋の火花が瞬いていないと、一体誰が言うことができよう。
いやそれどころかその火花は、灯火となり炎になろうとしている。
食事が落ち着くと、
「そろそろ行かないか?」
王子深雪は、白雪姫小淋の手を引いてダンスフロアに降りていった。
ちょうどチークタイムがはじまったところである。ゆるやかで麗しき音楽が、王子と姫とを包み込む。
「どうした?」
このとき深雪は怪訝な顔をした。小淋の様子にためらいのようなものを見出したのだ。
けれどもそれは刹那のことだった。
何でもありませんとでも言うかのように、彼女にしては大胆に、小淋は彼の腕をつかんだのだった。彼は、彼女に身を寄せる。
いくばくもせぬうちに深雪は気がついたことがある。彼女を気まずくさせないため、そっと小声で告げた。
「俺はダンス経験あるけど小淋は初めてか? あんまりよろよろしてるからさ……」
なにせ白雪姫というより、かえるのお嬢さんを相手にしているような気分だったからである。それほどに小淋の動きはたどたどしく、しかも変なクセがついていて、体を舞わそうとするたびにピョンと小さく跳ぶのだ。その「ピョン」としたところがやけに滑稽で、しかも一度などは転びそうになってしまった。それを思い出し、知らず深雪は吹きだしてしまった。
「……わ、悪い」
すぐに、深雪の背中には冷たいものが走った。
「さっきのは忘れてくれ。バカにしてるわけじゃないんだ。その……俺も最初のうちはそんなもんだった」
怒るかと思いきや、小淋は下を向いてすまなさそうにしている。
すみません……こういう機会、いままで一度もありませんでした……まるで、そう言っているかのように。
――駄目だな、俺は……。
深雪は奥歯を噛みしめた。数秒前の自分に、ラリアットのひとつでもかましてやりたくなった。彼女に恥をかかせてどうする? 挽回するなら、今しかない。
「できないんなら覚えればいいだけどよな。俺が教えてやるから安心しろ」
かくしてチークタイムは、二人の練習タイムとなったのである。
まず、息を合わせるところからはじめる。小淋には音感があるためか、すぐに変な癖は消えてなめらかな動きを取れるようになってきた。
「もう少し動きを大きくしてみようか」
深雪の支えで小淋は羽ばたく。その身から重りが取れて、ステップは軽くなっていく。
小淋は安心していた。どんな動きをしても、深雪が必ず、支えていてくれると。
――なんだか本当に、お姫様の気分になったみたいですね。
そんなことを彼女は思う。
志波武道は楪櫻と食事を楽しんだ。
色々な仮装を眺めてああだこうだ言ってみたり、知り合いの姿を見かけて手を振ったり……こうして時間をすごしたものの、やはり舞踏会はダンスの会、と武道はいよいよ決意を固めた。
「それで櫻ちゃん、せっかくだから踊らない?」
櫻から拒否されるのが怖かった。恋に臆病と言いたくば言え、彼は内心冷や汗でこう提案したのだ。
櫻は、特に迷いもせず応じた。
「ああ、私はダンスというのは、よくわからないのだがな……」
やった、と武道は思いきや、ここで音楽が、ゆったりとしたものに変わったのを感じ取って愕然とする。
「しまった……チークタイム……」
最初に踊るにしては、ハードルが高すぎる展開ではないか。それでも、問う。
「櫻ちゃん……こういうのダイジョブ? チークタイムなんだけど……」
「チークタイム……? よく分からんが……ふむ、これも踊るための時間なのだろう……? いや、私は構わんぞ。ただ詳しくはないから、色々と教えてくれると助かる」
この言葉が、どれほど武道を喜ばせたことか!
「俺が誘ったわけだし、その分楽しんでもらうためなら割とガンバルヨHAHAHA!」
一夜漬けではあるけれど、予習はちゃんとしてきたつもりだ。
櫻の脇の下をくぐって手をまわし、彼女の肩を武道は抱いた。
――チークタイムとは……こういうものだったのか!
さすがに櫻は戸惑ったが、応じた以上は、と覚悟を決めた。この時間、この密着、気恥ずかしくはあるが……彼と過ごそう。
ダンスは櫻にとって決して悪いものではなかった。むしろ、居心地の良さを感じるひとときとなった。
踊りながら櫻は思う。
――この間のナイトマーケットといい、一緒にいて楽しいと感じることが増えた……な。
そういえば以前、彼の兄に会ったとき、こんなことも言われた。
「恋をしている……が、理解はしていない、といったところか」
急に視界が開けたように感じる。ようやくこの言葉が理解できた気がした。
――あのときは、よくわからなかったが……。
彼と一緒にいて楽しいと思う。心地良いと思う。
――そうか。これが恋愛感情というものなのか。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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