this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
<< もどる
1
…
83
84
85
86
87
…
106
つぎへ >>
新井すばるの手を取ったのはブリジット・アーチャーである。
「さて、ねずみ男のエスコートを見させてもらおうかしら。私猫又だから……気をつけてね」
「そのねずみ男ってのやめてよ、まあせいぜい、美味しそうなチーズには気をつけることにするさ」
そのときかかった音楽は、すばるの好みのものだった。
ところがダンスのほうは好み通りにいかない。
「はい、ステップはもっと優雅に」
彼はブリジットに叱咤され、
「頭で考えて動かしてます感がハンパないわよ!」
さらに叱咤され、
「ステップは考えるんじゃないの。リズムとパートナーとの呼吸が合えば自然に運べるから!」
もっともっと、叱咤された。スパルタ式だ。とはいえおかげあってか、数分が過ぎるころにはそれなりのものになっている。
「そうそう、やればできるじゃない。そりゃ、私が指導したんだから、できて当たり前よね」
「ああ、うん……ありがとう……教え方がいいんだねきっと」
このわずかな時間で、もうすばるはへとへとである。
「うるさく言ってごめんなさいね、ねずみさん。あなたのステップが知り合いに似ていたものだから……それではごきげんよう」
つづいて間断なく、
「お願いね」
神野美野梨がすばるのパートナーとなった。
「言ったことないかもしれないけど、私、実はそれなりにダンスできるから」
「そのようだね……びっくりしたよ。もう少し上手くなってから踊ってもらえばよかった」
すばるは額に汗をかいていた。また、女性にリードされてしまっている。
しかし曲はその中途でぐっとペースダウンした。チークタイムだ。すばるとしては助かったところである。動きのあるダンスを、あと五分続けろと言われても無理だった。なので溺れる者と流木の関係のごとく、すがるようにして美野梨の背を抱く。
「あ、チークタイムか……あはは、ちょっとこそばゆいけど嬉しいな」
密着してはじめて美野梨は知った。すばるは背が高いだけではない。見た目とちがってずっとがっしりしていて胸も広い。いつも飄々としているが、いざとなれば頼りになる、そんな気がした。さすが男子……いや、彼だからこそだろうか……?
「すばるくんって……」
ちらと彼を見上げて、美野梨は言った。
「ボクがどうかした?」
ところがこのとき、
「ちょっとなに、チーク? 面白そうなこと二人だけでやらないでよ」
とブリジットが彼と彼女の間に割って入ったのである。
「私も混ぜなさい!」
「混ぜ……って、そういうものでは……」
美野梨はそう言いかけたものの、すばるはすぐに笑い飛ばした。
「いいじゃない? 三人でチークっておしくらまんじゅうチックだね」
おしくらまんじゅう、押されて……踊る?
そんな、ミステリ研のチークタイム。
添木牡丹が一時的に中座している間、戌井創は手すりにもたれて潮風に当たっていたが、
「ふふふ、お手隙ですか?」
真っ赤なドレスの少女に声をかけられ、驚いて振り返った。
「え、僕……?」
彼女をどこかで見たことがあるような気がする。しかし彼女のその顔は、白骨のような仮面で隠されているのでそれを確かめることはできない。
「私、墓場から来たところですの。いてもたってもいられなくって、出てきたんです」
だってそうでしょう? と稲井いおねは意味深に微笑んだ。
「こんな素敵な夜に、お墓の下で眠ってなんかいられませんもの」
亡霊少女という仮装コンセプトに合わせた台詞なのだと、遅まきながら創も気付いて、
「そうだね僕も、遠吠えしたくなって出てきたんだよ……こんな感じでいいかな?」
「最後の『こんな感じでいいかな?』がなければもっとよかったですけれど」
いおねは白い手を創の手の上に重ねた。創の背筋がわずかに粟立つ。彼女が、びっくりするほど冷たい手をしていたから。まるで白骨だ。
「踊りません? こう見えて私、社交ダンスもそれなりにできるので」
「こう見えて、なんてとんでもない」
言いながら創の目は、無意識のうちに牡丹の姿を探した。しかし見当たらない。
連れがいるので、と言って創は、彼女の誘いを断っても良かった。
けれども彼女の手はあまりに冷たくて、ぬくもりをわけてあげたくなって、
あるいは、自分と背の釣り合う彼女に安堵するものを感じて、
もしくは……もっと本能的な雄としての血が騒いだのかもしれないが、いずれにせよ、
創はいおねと手を取り合い、ワルツに及んだのだった。創の足取りは不慣れだが、いおねは彼を巧みに導く。
「……あ、あの僕、戌井創って言うんだ。君はなんていうの?」
「私は亡霊(ゴースト)、それでいいのではありません?」
――牡丹先輩と、違う匂いがする……薔薇のような……。
もちろん創の心を占めているのは牡丹である。けれども、いおねの宝石のような瞳を、つい見つめてしまうのも事実だった。
「あなた、恋人がいますね?」
突然、心を見透かされたような気がして創は目を見開いた。
「ど、どうして……?」
焦ってしまい肯定より先に出た言葉がこれだ。いおねはまた、うふふと笑って、
「だって、あそこに怖い顔をして、こっちをにらんでいる女性がいらっしゃいますもの」
――えっ!?
創はすくみ上がった。
いつの間にか戻った牡丹が、テーブルの一つに肘をつき、エッジを尖らせたギターピックのような眼をしてこちらを見ている。
「あ、ごめんなさい、僕、行かなきゃ……!」
逃れようとする彼の手を、一度だけしっかりといおねは握って、
「こんな夜もたまには良いものでしょう?」
意味深に微笑むと、ようやく彼を解放したのである。
いおねは立ち止まって、しばらく眺めていた。
飛んでいって彼女に、一生懸命弁解している様子の創を。
<< もどる
1
…
83
84
85
86
87
…
106
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!