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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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「あ、二人とも来てたんだ?」
新井 すばる
は目を丸くした。パイプのかわりにちくわをくわえたホームズも、よもやこの舞踏会の片隅で、寝子島高校ミステリ研究会の盟友、神野美野梨とブリジット・アーチャーの二人に遭遇しようとは、まったく予想だにしていなかった。
「そう、来てたの」
ブリジットは愉快そうに笑む。さっきまでのすばるのダンスを思いだして、少々愉快な気分なのだ。
「よくボクだってわかったね。こんなマスクしてるのに」
「それはもちろん、推理で」
ふふっとブリジットは返答した。
「すばるは独り?」
元々美人として名高いブリジットであるが、今夜はその装いもあって格別の美貌を放っていた。着物をモチーフにした青いドレスに、ちょんと猫耳をつけて猫又のイメージであるという。それにベネチアンマスクという格好なので、猫目の貴婦人のようでもあり、猫の怪盗のようでもあった。
「ああ、一人で来たんだ。目的は……ダンスの練習かな。腕前は見てたでしょ、緊張すると足を踏んじゃうレベル」
苦笑しつつも、すばるはいくらか戸惑い気味だった。真正面からブリジットを見たからである。これほど美しすぎると、気圧されてしまって言葉に困る。
「ブリジットさん……そのー、今日はすごくセクシーだね」
「今日は?」
からかうような語尾でブリジットは流し目した。
「あ、はい、いつもセクシーです。その衣装も似合ってるって意味だよ……ほんとほんと」
参ったな――内心すばるは舌を巻く。どうもブリジットのペースだ。本家ホームズは女性には恬淡で、むしろ敵視しているようなところがあったというが、まだ若いすばるには、そこまで達観するのは難しい。
すばるは美野梨に目を移した。ブリジットがまぶしい太陽だとすれば、美野梨は蒼い月であろうか。
「そして神野さんは、今日は一段とエレガントだね」
「あ、これ? 普段は着ない色なの。でも、ハロウィンだし……」
やや弁解気味に美野梨は言う。ちょっと前まで自分にしていた言い訳と同じだ。
彼女は某ミステリの令嬢風な赤いドレス姿である。これは家が没落する前から所有していたもので、その後処分せず置いておいたものだった。美野梨は髪をゆる巻きにして、やはりベネチアンマスクをつけている。
「そうだ、これ」
と、すばるは思いだしたように、二人にちくわを示した。どこから取り出したのか。まるで空中から出てきたような早業である。
「食べてみてよ。ハロウィンちくわ、踊ってくれた人にあげてたんだよ」
「ハロウィン……?」
怪訝な顔をした美野梨であるが、ちくわの色をよく見て納得した。
「かぼちゃを練り込んだちくわ……発想は面白いけど、今ひとつ固定観念から抜け出せていないような。いえ、いただくわ」
と一口して、
「あ、美味しい……」
意外な顔をする。甘みはあるがふんわりした薄さで、丁寧に焼かれており香ばしい。
「じゃあ私も」
ブリジットも食べたので、よしよし、とすばるは言うのである。ここは、『よしよし』より『しめしめ』のほうがいいかもしれない。
「受け取ったね。じゃ二人とも後でボクと踊ってもらうからね」
おうちで着替えてヒア・アイ・アム、やってきたのは舞踏会。
ちょっと開場時間より、すぎて宴たけなわを狙ってきたのだ。今夜の
骨削 瓢
は。
「昼間に馬鹿騒ぎするのも悪かないが、謹厚に手足が生えた様なあっしは、紳士として優雅に夜の舞踏会を堪能しようかと思ってねぇ」
という呟きも風雅に、彼は仮面をチョイと被ると、前売り切符を出して舞踏会の混沌に踏み出した。
いい感じだ。
どうやらアダルトな人々の血中アルコールも濃度もほどよく高まってきているようで、会場にはなんとも、ケイオティックな空気が醸成されている。ろれつの回らない声、千鳥足のダンス、逆に、酔うほどに真剣みを増す顔もある。いずれも聞いて楽しく見ても楽しい。
瓢はまっすぐ歩かない。ぬらりくらり、人の合間を縫うようにして、繰り広げられている人生模様を見るのである。
男女のさざめきに満ちた場だ。愛を囁く声、はしゃぐ声、はたまた別れの愁嘆場、そんなものがかいま見える、聞こえる。お似合いすぎるカップルを見るのはさして面白くない、一方で、ナンパ男が女性に振られるのはわりと痛快、それとはまた別に初対面同士のぎこちないダンスを見るも、これまた楽しなのであった。おや、知った顔がいる。おや、あの組み合わせはよもや生徒と教師では……?
「うーん、欠点があるとすれば」
瓢はまた、呟くのである。
「マスクを被ってるせいで誰が誰だかわかりにくいことだねぇ……いやだからこそ、生まれる光景もあるとは言えるが」
「ちょっとちょっと」
その後を、ぱたたと追ってくる少女がいた。
「瓢さん、一人で来てるんじゃないでしょ! 私を忘れないで!」
天馬ひびきだ。そもそも、彼女は瓢に誘われて、入り口で待ち合わせて一緒に会場入りしたのである。ところが場の雰囲気に夢中になったか、ひょいひょいと彼が一人でどんどん歩むものだから、追いつくのが大変なのだった。
「おっとこれは失敬失敬、ひびき嬢、混沌を楽しんでござんすか?」
「楽しんでるかって? そりゃ、にぎやかで楽しいけどさ。瓢さんが誘ってくれたのも嬉しいけどさ……」
ひびきは彼にだけ見せる、甘えたような声で言う。
「この衣装、ちょっとくらい誉めてくれたってよくない?」
真紅の薔薇をイメージしたふんわりドレスだ。ひびきは、その裾をもってちょいと上げる。
「魔族仮装にも見えなくもないし申し分ないでしょ? コサージュは白にしようかに黒にしようか迷ったけど、瓢さんのイメージに合わせた黒で」
なるほどそう言えば、可憐なだけではなく悪魔的雰囲気もある。黒い軍装をアレンジしたイービルな瓢と比べても、遜色のない完成度であろう。
「ははは、ひびき嬢は何を着ても素晴らしいので、つい言葉を忘れていたねぇ。一言いうなら、『ブリリアント』ってやつかぃ?」
「ブリリアント……えへへ、そんなの言われたの、はじめて」
そうするところりと機嫌が直ってしまうのだから、ひびきもやはり恋する乙女であろう。
「さてそんな素敵なひびき嬢とは、はぐれないようにしっかりとくっ付いておくのが得策だがそこは自由人二人、まずはめいめいダンスタイムを楽しみ、ともに捜しあうことにしようかい」
「え、どういう意味?」
きょとんとするひびきをおいて、ぴょんと瓢は群衆のなかに飛び込んだ。
「そうして巡り合えたなら今夜一番に踊りを愉しもう!」
と一言だけを残して。
ドレスは、夜に同化しそうな紺色を借りた。地味な仮面もつけた。
デザインだって控えめだ。立ち位置も、できるだけ奥まったところ、柱の陰になりそうなところばかり選ぶようにした。
壁の花どころか書き割りの、群衆の一人であればいい。なぜって彼女舞踏会に来たのは、音楽と雰囲気を味わうためだけなのだから。
なのに
青龍寺 琴理
はそこにいるだけで、つい男性を呼び寄せてしまうようだ。今も、『今はとっくに21世紀で、あなたがたが幅をきかせていたバブル時代は、とうの昔に終わったのですよ』というツッコミを四方八方から突きつけられそうなコンセプトの衣装で固めたおじさんの誘いを、やんわりと断ったところであった。
――どうして放っておいてくれないのかな……。
これだけ目立たないように、路傍の石みたく無視されるようにしてきているというのに、なぜかいつも男性は琴理を好む。灯を追う蛾のように集まってくる。そして口々に彼女を口説こうとするのである。それだけ琴理からは、男性を呼ぶフェロモンのようなものが出ているのであろうか。なにせ、今夜に限っても、声をかけてくる男性はさっきので五人目なのだった。
雪のように白い肌、やや垂れた大きな目、漆黒に近い髪、男の保護欲をそそるような儚さが生来備わっているあるのも、琴理にとっては災いしていた。
彼女の立場を羨む同性も、ひょっとしたらいるかもしれない。だが琴理のようになってみればすぐにわかるだろう。
非常に、面倒なのである。
良かったことがあるとすれば、おかげで男性の誘いをやんわりと断るすべに上達したことくらいだろう。
本当のところを言うと、琴理はスタッフとしてアルバイトしたいと思っていた。だが慣れない仕事と思って、結局は一般参加を選んでいる。そうして、頻繁にのびる『お誘い』をかわしながら、彼女はステージとフロアを憧憬の目で見つめていた。
琴理もダンスなら、踊れる。けれど、相手はいない。少なくとも、積極的に声をかけてくるような男性とは、ともに踊りたいとは思わない。
だから矛盾しているように見えるかもしれないが、こう思うのである。
――私にもいつかパートナーができるかしら……。
と。
道に迷ったかのように、
嘉島 和穂
は辺りを見回した。
連れを探しているのだ。
けれど誰か……別の誰かを探しているのかもしれない。
やがて我に返り和穂はぽつんと、同行した友人とはぐれたことを自覚するのだった。
今夜の和穂は普段に増して、ぐっと大人びた装いだ。深緑のカクテルドレスの胸元にはかすかなスリットが入り、その白さを際立たせている。
ただし一見だけで彼女を彼女だと、たとえ両親でも気がつくまい。オレンジの灯に照らされる和穂の顔には、銀色のベネチアンマスクがあったから。マスクの目元には幾何学的な装飾が踊り、蛇のようにミステリアスな雰囲気を与えていた。
――最近そういうのよくわかんない。
ふと思った。
いちゃいちゃしたい、確かに和穂はいつもそう言っていた。
けれどこのところでは違う。それは何か違うかもしれないというか、何かがちらつくような気がして、恥ずかしくて落ち着かなくて……考えが蜘蛛の巣にかかったようになって、まったく前に進まない。
「あれは……?」
このとき和穂の目にとまったのは、特定の人ではなかった。
色だった。
――優しい薄花色。
その色は、彼女の前で静止した。
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桂木京介
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
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