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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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ベネチアンマスクを被ればまるで気力充実した獅子……この
維都月 怜
が一女、しかも高校生の父であるなどと、一体誰が思うであろうか。
このところ多忙な彼である。尾羽うち枯らした過去も今は昔、再び実業家として復調しつつある怜は、一時の半隠遁生活が嘘のように、時代の流れに乗りつつあった。もちろん、再度天下を獲るには長い道のりが待ち受けていようが、着実な手応えは感じている。彼が業界の風雲児として、改めて世に出る日もそう遠くはあるまい。なにぜ一度挫折を経験しているだけに、怜に恐れるものはもうないのだ。
けれども、かつての怜と今の怜は違う。
――いくら仕事が喜ばしいほどに集まっても、たまにはこういった興に乗らなければ視野そのものが狭くなる……。
そう思って怜は、今日は一日オフとして、寝子島のハロウィンを歩いていた。朝から街に出て、パレードを見てコンテストを楽しんだ。皮膚感覚として、この祭を楽しんだつもりである。
これは以前の怜なら考えられなかった事態であろう。最初の成功時の彼なら、少しでも暇があればそこに仕事を入れていたものだ。
そして怜はいま、興の向くまま仮面舞踏会のチケットも買っていた。
細やかな細工をしたベネチアンマスクを選んで身につける。
――踊るのも悪くはない。踊らされるよりは……か。
などと自嘲気味な笑みを含み、薄もやがかかったような会場に足を踏み入れた。
過去、彼が学んだ舞踏の腕前は、この場でも生きた。数人の女性と一体感を味わい、そうして会釈だけを置き土産にする。さして会話はしない。もちろん名前も明かさない。それが仮面舞踏会の趣旨だと怜は知っているのだ。
そうして、彼が次の相手を求めたときである。
――あれは……?
見覚えのある姿が目に飛び込んできた。
いや、見覚えがあるのは、正しくはドレスだ。
真っ赤なドレス。鮮血のような。
かつての記憶が蘇る。
少女は、喀血で手と服を真っ赤に染めた。
それでも自分は彼女の中座を許さなかった……。
彼女というのは、怜の娘だ。維都月茉菜。怜の血をひく唯一の人間。
宴が終わり茉菜を病院に送っても、彼は病院に付き添うこともできなかった。
ドレスは赤い。赤い。本当に赤い。
怜を責めるように赤い。赤、赤、血の色。
頭をおおってしゃがみ込みたくなる。怜はかつての自分を呪う。あの頃の自分はまるで機械だった。それも、権力欲に囚われた機械。機械ゆえに、人を人とも思わない。
たとえそれが、自分の娘であっても。
会社が破産したのと前後して、茉菜の病は治った。それこそ主治医が「不思議なまでの治癒力ですね。嘘のようだ」というほどに。けれども……自分はそれを喜べただろうか。喜んだつもりではある。だが心のどこかで、事業の成功と娘の健康、その両方を天秤にかけたりはしなかったか。天秤の傾きが、元に戻ることを少しでも願わなかったか。
「茉、菜……?」
夢遊病者のような足取りで、怜は赤いドレスを追った。
確信があった。彼女は……茉菜だと。
――私を罰しに来たのか、茉菜。
それとも――私を、救いに?
青龍寺琴理はまた一人、やってきたお誘いを断って頭を下げた。
軽薄そうな男性だった。ああいうタイプは、正直苦手だ。
どうせなら――と思ったときである。
日野 満
が、彼女の目の前を横切った。
――日野君!?
彼は和服を着ていて、それなのにベネチアンマスクをしていた。付ける必要があると聞いて、素直に付けただけのように見える。目立つ長身なので、マスクをしても彼だと丸わかりだ。
満は、どことなくつかみどころのない少年である。まち針のように痩せていて、ひょろりと背が高く、いつも穏やかで人当たりがいい。風に吹かれる雲のようにふわふわしており、積極的に発言をするタイプではないのだけれど、人格者で誰にでも優しいため、皆に慕われて図書委員長を任されていた。決して目立つわけではないものの、図書委員に欠くべからざる好人物なのだ。
実はこのところ、琴理は彼のことが気になり始めていた。
本当は、もっと前から気になっていたのかもしれない。最近、それを自覚したのだ。
それにしても、と琴理は思う。満が舞踏会に来ていることに驚いた。むしろ満はこういう場所を好まないのでは――とすら考えていた。どういう風の吹き回しなのだろう。
知りたい、どうして彼がここにいるのか。
というよりも、彼と、話したい。
そう思ったときには、すでに琴理は彼に話しかけていたのである。
「日野君」
「うん?」
ぼんやりした声で彼は振り返った。どことなく眠そうだ。
「奇遇ね。こんなところで会うなんて」
「えっと……誰?」
琴理は、がくっと来た。ちょっと寂しい。なので、
「青龍寺、青龍寺琴理よ!」
思わず大きな声が出てしまった。
「ひいっ!? そ、そうやっておどかすのはやめてっていつも……あ、青龍寺さんか」
驚かせたことで気づかれるなんて――といまいち釈然としない気持ちはあるものの、琴理はなるたけ明るく話しかけた。
「日野君はどうして舞踏会に?」
「えーと、それは……」
なんだか言いにくそうである。これまた、琴理は釈然としない気持ちにならざるを得ない。いや別にお互い隠しごとはなしにしようと言えるほど、親密な仲ではない……かもしれないけれども……しかし……。
ここでふとステージに目をやった琴理は、あることに気がついたのだった。ピカッと頭上に豆電球が点灯したような気分だ。
「わかった! 『月曜日の野良猫』ね! たしか、うちの学校の先生が在籍されてるバンドよね。私も前から聴きたいと思ってたの」
「樋口先生の……ああ、うん」
満はうなずいた。どうも、ミーハー的趣味を知られるのが恥ずかしかった、ということのようである。地下アイドルを応援しているわけでもなし、別に恥じることはないと琴理は思うのだが。
ゴシックな衣装に身を固めた樋口弥生がステージに登場した。彼女を待っていた参加者も多そうだ。会場が会場なのでしめやかな、しかし、確実な熱意を帯びた反応が上がる。
バンドはアコースティックセッションを行うようだ。短い弥生からのMCの後、バンドは舞踏会にふさわしいワルツを奏で始めた。
「いい曲だね」
「うん、私は楽器が弾けないから上手に演奏されると、素直にすごいって思うわね」
それを聞いて、ふっと満が笑顔を見せた。琴理は、それだけでもうたまらなくなって、
「ね、踊らない?」
「え、でもおれ……」
「ダンスは不得手? 大丈夫、私がリードするから」
と彼の手を引き、ダンスフロアに降りたのである。
踊る。身長差はかなりあるけれど、それでも楽しく、琴理は踊る。満のほうはついていくのがやっと、といったドタバタぶりだったが、それはそれで楽しげだ。
――仮面をつける舞踏会だからもっと大人な雰囲気かと思ったけど意外ね……思ってたよりくだけた雰囲気だわ。
でも、こういうのも琴理は好きだ。
特に、ダンスの相手が満とあっては。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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