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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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ふう、と
南戸河 蔵人
は取材メモを閉じた。リングノート型のメモ帳が、びっしりと文字で埋まっている。残念ながら達筆とは言えない彼なので、そこに刻まれた文字はのたうつ地龍天龍人の龍、といった塩梅だが、これを読んでリポートを組み立てるのも自分だからそれでいいのだ。
「仮装パレードもコンテストも大人、子供問わず見事なもんだった……なかなかいい記事が書けそうだ」
本日、蔵人は雑誌の仕事で、寝子島ハロウィンデイズの取材を行っていたのだ。朝から歩き回って足が棒のようだが、心は充実感で満たされている。
小休止を済ませて、蔵人はそのまま仮面舞踏会の会場も訪れていた。ここまで取材しただけでも立派な記事になりそうであり、実際、全体でもそれほど文字数の用意された仕事ではないのだけれども、やはり職業意識というか好奇心というか、すべてのイベントに触れたいという気持ちがあった。
舞踏会には仮装が必須だ。ちゃんと彼も仮装を用意している。でも、
「ちょっと違うかな……もっと背が高くてがっしりしてないと微妙かー」
そんな気がした。黒のロングコートに黒ベレー、そりゃあ、普段の蔵人を知っている人からすれば「なんですか今日は? イメチェンですか?」とか言うであろう装いだが、これを『ハロウィンの仮装です』と言い張るのはやや苦しかろう。
そこで帽子は黒のソフト帽にしてみたが、これも『某国のスパイ!』と言い張ってやっとパスしそうな扮装である。
けれども心配ご無用、
「あ、仮面借りられるの? ……これでよし、と」
あっさりと問題は解決した。道化風のベネチアンマスクをつけて、はい、仮装完成だ。
「それでは失礼しまーす」
などと言いながら蔵人は、イソラ・ガレッジャンテの硬い床を踏むのである。
素敵な酒やつまみとの出会いが楽しみだ。
おまけに素敵な女性との出会い、があれば、なお嬉しいのだけど。
「ハロウィン♪ ハロウィン♪ 楽しいな~♪」
はずむ心、踊りたいくらいに。
いろんな人の仮装を見るだけで、心がウキウキするではないか。
自分の仮装を誉められたら、もう天に昇りそうな心地がするではないか。
今日、
結城 日和
は夢の世界に足を踏み入れたような気持ちだ。
ハロウィンにはずっと憧れていた。ハロウィンには、彼女の好きなものがぎゅっとつまっている。
――けれど……。
ちょっとだけ日和の顔は曇った。あることを思いだしたからだ。
かつて彼女の父親は、ハロウィンを「馬鹿げたお祭り騒ぎだ」と言って一蹴した。
もちろん父は万聖祭を否定したわけではないが、ハロウィン騒ぎは嫌いなのだという。
多感な時期である。そのたった一言で、日和の心の中には壁ができた。ハロウィンというものが、ずっと遠くなった。
以来彼女は、ハロウィンのお菓子を買って食べるようなことはあったものの、仮装して歩くなどということはまったくしなくなったのである。
それが去年までの、日和のハロウィンだ。
――でも!
もう違う。今、ここに父はいない。
――私は初めて、自分の意志でハロウィンに参加する。
だから心がはずむのだ。思わず踊ってしまうのだ。
去年はだめだったけれど今年は沢山の勇気を得たから。
今だから楽しめる! 結城日和のハロウィンが戻ってきたのだ!
そんな日和は赤ずきんに扮し、昼のパレードを存分に楽しんだ。
そうして今、彼女は舞踏会の会場にいる。
「お洒落だよねー……」
目元には白猫の半仮面をつけて、おっかなびっくり、大人の世界を盗み見るようにして会場を歩いた。それこそ本当に、ネコのように音もなく。
昼間のパレードが、主として『かわいい』の祭典だったとしたら、夜は『カッコイイ』の度合いが濃いような気がした。年齢制限が設けられているせいもあるだろう。ぐっとシックに、ぐっとダークに、そしてぐっとアダルトな雰囲気の仮装が目に付くのだった。
――私、浮いてないよね……。
実際、もちろんファンタジー系、さらにはコミカル系の仮装もいるのだからそれほど心配することはないのだが、それでもやはり気になってしまうのは、初参加ゆえのことだろう。
それでも日和の好奇心は尽きない。
暗い会場を、奥へ、奥へと進んでいく。
BL本配布は綺麗に終わって、さらに仮装パレードが終わろうとも、響タルトの興奮は冷めやらない。
「ねえねえムッシュくん、魔女やらない?」
いきなりそんなことを鎌八まもるに言いだしていた。
「そしたら僕がお供の猫になるからさあ。まあ、蜘蛛もハロウィンらしいけどね」
「ちょっとまってよにゃんこたん、ネコとクモ? それでどうしろと?」
「決まってるさ。ダンスを楽しむんだよ。舞踏会でね」
「ネコとクモでダンス? おいおい前衛的だなぁにゃんこたん」
しかも舞踏会でやるとは……ちょっとまもるは驚いたが、そのアイデアそのものは悪くない。いやむしろ、楽しそうだとすら思った。
「ま、いいか」
「じゃ、行こっか♪」
かくしてカウボーイと魔法使いは、クモとネコになるべく、急遽舞踏会へと移動したのだった。
何もかもが初めてだ。宮祀智瑜にとっては。
夕方、サンマさんに誘われてコンテストの舞台に立ったのも初体験ならば、こうして夜の仮面舞踏会に参加するのもやはり初めてである。初づくしの智瑜の一日なのだ。
コンテスト会場とこの場所は、あきらかに流れている空気、時間が違うように彼女は感じている。
――あまりきょろきょろしないようにしないと。
場違いではないとは思うのだけど、コンテストの仮装が、笑ったりおしゃべりしたりするための仮装であったのに比べれば、この場所の仮装は、実体を隠し匿名の誰かになりきるための仮装のような気がした。
その両者にどれほどの差があるのかは、彼女には判らない。
無論、優劣もわからない。
ただ、ベネチアンマスクをつけてこの舞踏会をさまよっていると、自分もまた、名もなき幽霊(ゴースト)の一人になったような気がするのは事実だ。
――誰かダンスのパートナーはいないかな……。
智瑜はさまよう。
ともなうのは、幽霊となって影のなかにまぎれゆくような感覚。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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