this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
<< もどる
1
…
51
52
53
54
55
…
106
つぎへ >>
畑中華菜子がステージ上で、
「がーおー」
とやっている頃。
舞台袖、前屈みになって肩を震わせているその人に、恵御納夏朝は気がついて声をかけた。
「あの…どうしましたか?」
その女性は前屈みになって、肩を激しく震わせていたのである。まっすぐに長くて黒いつややかな髪が、その動きに合わせぴりぴりと振動していた。
体調が悪いのだろうか、それとも……?
ところが夏朝は、何度かまばたきを繰り返す結果になった。
なぜなら、その女性は、
もうなんというか満面の笑みだったからだ!
「おっとごめんね! もしかして具合悪いように見えた!?」
と言うそばから彼女の白い歯と大きな瞳がキラキラと輝いて、光の粒子がこぼれ落ちるように見えた。まぶしい。
「元気なら……いいんです」
「もうね、元気元気、ここ数年これほど、元気だったことはないよ!」
ハイパー元気なこの女性は、名を真境名アリサというのである。なにか宝くじでも当たったかのごとき高揚ぶりだ。
「今日のあたしの気分はなんだかわかる? 最高にHappy Halloween!! って奴だぁぁぁぁ!」
同時にどっぱーっ、と、黄金の太陽を背負ったような光がその姿からあふれだした……ように、夏朝の目には一瞬だけ見えた。
「聞いてよ。私、一年ほど前から寝子島に住んでる真境名アリサっていうんだけどね……」
そこへちょうど深縹露草が、
「そろそろ出番デース」
と機敏にしかも寸分の迷いもなく、歩調を乱さずやってきて立ち止まる。
「おっと出番ね!? 今のあたしなら、天下統一だってできる気がする!」
そうしてしゃきっと身を起こすと、ふたたび彼女の周辺だけ、真昼のように明るくなったのではないかと夏朝は思った。露草も目を見張っている。
――個性豊かで、興味深いですね……。
「素敵な仮装デース!」
思わずそう言って露草はアリサの衣装を称賛するのである。
それもそのはずアリサの仮装は、現在彼女が勤務している水着ガールズバー『ジュエル』のイベントで着用したものである。要するに、単純にコスプレといってもプロ仕様だ。
たとえるならば、昔のスペースオペラに出てくる女宇宙海賊っぽい服装といえようか。挑発的な胸の谷間、扇情的な膝上のライン、危険なほどの露出率……いわばすべてがアピールポイントといっていい。しかもアリサのボディは服に一切負けることがない。完璧なまでに着こなしているのだから、これこそまさしく鬼に金棒といった次第である。
残念なところがあるとすれば、季節感が限りなくゼロに近いところといえようか。いやでも、そもそも水着ガールズバーというコンセプトがすでに季節感ゼロなのでこれでいいのだ。
「それでどこまで話したっけ?」
夏朝はいくらか戸惑いつつ、
「お名前と、真境名さんが一年ほど前から寝子島に住んでということだけです……」
「ああそうそう。ねえ聞いて? 魔法少女っぽいあなた、名前は?」
「恵御納夏朝……です……」
夏朝はやや気圧されつつ、猫パペットのハルくんをパクパクっとやる。
「そしてこちら……」
アリサの視線を受けて、
「深縹露草デース」
露草はすかさず返した。
「そう、じゃあ恵御納さんと深縹さん……っていうか、もう気分がアッパーなんでいきなりファーストネームで呼ぶけど夏朝に露草! 聞いて!」
「あ……はい」
「了解デース!」
露草はちらっと腕時計を確認した。多少だがまだ時間に余裕がある。
よほどハッピーなのかアリサは、真珠のようにピュアで恍惚とした笑みを浮かべ語り出したのである。
「あたし沖縄生まれで、地元の高校を出た後、就職のために本土へ来たわけよー。ところがその就職先ってのが、ほんっとにロクでもないブラック企業! まあ社会人経験ゼロだったからまるっきりそのおかしさに気がつかないまま一ヶ月は働いたんだけどね。けどある日洗脳が解けたみたいに『これっておかしい!?』と気がついて、そのまま取捨せず逃げるように退職して、その後あれこれあって一年くらい前に寝子島に引っ越してきたんさ」
興奮しているせいかアリサは、ちょっと語尾にお国が出ている。
「で、今朝ハロウィンの仮装の準備してて、何気なくテレビ付けたらやってたわけ! ニュースが! あたしの人生にとっては忌まわしいものでしかない例の某ブラック企業が、悪質な労基法違反やら脱税やらで当局の手入れを受けてるって話じゃない! おまけに、自称辣腕の『カリスマ社長』……あ、ここ笑うところね?……が、悪質な脱税で逮捕されちゃったのさー!」
「そのニュース……ネットで見ました。その社長……テレビのコメンテーターとかにも良く出てましたよね……」
「私はその後のワイドショーも見まーシタ。こういう会社が冗談ではなく現実に存在して、のうのうと続いていたことにショック受けてマース」
「そう! 本当にクレイジーな会社でね、社長直筆で一行ごとに『夢』や『希望』や『愛』が飛び出してくるヘタクソなポエムが壁中に貼られてて……って、そんな話はいいか」
アリサは早口だった。言いたいことが滝のようにあふれてくるのだろう。
「ともかくも夏朝、露草、あたしは正義の鉄槌が下されたことにももちろん喜んでいるんだけど、それよりもこれで一応、自分の過去に一区切りついたわけで気持ちがいいったらありゃしない、ってわけさー! 将来の事も色々あるのでそう喜んでられないけど、今日ぐらいは思いっきり浮かれ騒いだっていいじゃない? だってハロウィンだし!」
「いいと……思います」
高校生の夏朝にはまだよくわからない部分もある話だったが、それでも、アリサが浮かれるわけはなんとなく理解できた。
露草は、フフ、と悪だくみをしているような笑顔(そう見えるだけで実際はまったくそんなことはないのだが)とともに告げる。
「つまり、えー……真境名さんには、リザレクション、つまり再誕生があったというわけデスね?」
「そうそれ! リベリオン! 違う? まあともかく生まれ変わったということね! 今日、パレードを歩いていてサンマさんにスカウトされたのも、神様か仏様か空飛ぶスパゲッティ・モンスターか、なんかそういう運命的なものが、これを祝福してくれたんだと思ってる!」
このとき露草が、ステージの様子を見て声を改めた。
「おっと、それではそろそろ時間デス」
「あたしの個人的な話、聞いてくれてありがとう! 今日会えたのも何かの縁、あたしいま木天蓼市内にある『ジュエル』って店でバイトしてるから暇なときにでも遊びに来てね。じゃあ、そろそろステージで喜びのパフォーマンスをぶちかましてくるよ!」
アリサは昂ぶって仕方ないらしく、夏朝、露草、それぞれの手をぎゅっと一回ずつ握って離すと、それでは、と小走りでステージに向かっていった。
「楽しんでいって下さいね…ハッピーハロウィン!」
夏朝はハルくんにバイバイをさせた。
「ではまた再見(サイチェン)デース!」
直前までのステージが華菜子のキョンシーショーだったので、なんとなく露草はこんな挨拶をしてみた。
アリサを見送ると露草は夏朝に振り返って、
「色々な出逢いがありマース。さすがハロウィンといったところでショウか?」
かもしれませんね、夏朝はそう言って、手にしたお菓子入れからキャンディーを取り出して彼に見せるのである。
「食べますか? ……ハッピーハロウィン」
「アリガトゴザイマス。ハッピーハロウィンデース」
<< もどる
1
…
51
52
53
54
55
…
106
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!