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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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「なんでコンテストにでるはめに……しゃーないさね……」
霧谷朧はため息をついた。
ついさきっきまで、物凄く格好いいステージ(真境名アリサ)があっただけに、直後というのは実にやりにくい。
けれど逃げるわけにはいかないので、朧はイタズラ大好き悪魔という体でステージに飛び出した。
「さあさ、ちょっとした箸休めとして、俺の芸も見てってくれよ、っと」
パフォーマンスといったところで、朧は特に用意をしていなかった。けれど徒手空拳、ぶっつけ本番こそ彼の真骨頂だ。さっと探して朧は、ちょうどいいものを見つけた。
「いいもの持ってるね。ちょいと借りるよー」
と、ステージ前方の客から、野球ボール大のカボチャ飾りを二つもらって、
「ま、ジャグリングってやつさね」
簡単にお手玉、これなら誰でもできるだろう。けれど、
「じゃあ悪いけど、カボチャボール、俺にどんどん投げてよ。はい、ちょいちょい、っと」
朧は客席に請うて、カボチャ玉を投げてもらう。ひとつ、ふたつ、みっつ……これがとうとう六個になって、それでも高く高く投げ上げながら自在にお手玉を続けることで、朧は大きな喝采と称賛を、得ることができたのだった。
やるじゃん、とお菓子を食べながら六月一日宮檸檬は、ステージに惜しみない拍手を送った。美人のお姉さん(アリサ)のアクションは、ハリウッド映画でも観ているかのような驚きと美を見せつけてくれたが、悪魔少年(朧)のシンプルにしてたちまち心を鷲づかみするような芸も、どう考えても難易度の高いものゆえ大いに楽しめた。
「いやあ、なんていうか、来た甲斐があるってもんだなー!」
と、ここで檸檬はステージを凝視する。友人が出てきたのだ。
「あれは後木か……! 季節外れのサンタっぽいが、なんか武器持ってるしおっかねーな」
苦笑いしていると、後木真央も檸檬の姿に気がついたようで、おーいおーいと手を振ってきた。
ステージに上がった真央は今、サンタ。真っ赤なサンタ。返り血も浴びて本当に、真っ赤な真っ赤な殺人サンタ、恐怖の使者リア充キラー! パフォーマンスの開始だ!
真央は、うへへへへ、と不気味な笑い声をこだまさせ、赤っぽい照明に照らされたステージ中央へと進み出た。そうして、一本だけ置かれたマイクスタンドを握る。
「エントリーナンバー666、悪妖精デビルサンタさんなのだ!」
真央は、ぎらっとした目で客席を見回す。なまはげのように。その中には、さっき知りあったばかりの佐藤英二の顔もあった。英二には黙礼だけして彼女は続けた。
「……リア充になれぬ苦しみはよく分かるのだ共感するのだ」
ヒィィン、とマイクがか細い声でハウリングを起こした。実はこれは演出、おどろおどろしさが増したことだろう。
「
ゆえにっ!
リア充になるためのお手伝いは誠心誠意させていただくのだ。
だがしかしっ!
リア充になったからにはデッドオアダイ、リア充死すべし殲滅すべしなのだ~!」
「それ滅茶苦茶だー!」
思わず、次の出演者たる鬼河内萌は、ステージ袖から叫んでしまっていた。
ところがそれがなんたるアクシデント! 萌のヘッドセットマイクはすでに電源が入っており、この声を拾ってしまったのである。しかもいい感じでエコーが入っており、萌の叫びは
「滅茶苦茶だあああああー!(うわんうわん)」
という感じで、派手に反響しまくったのであった。
「ん~、何者なのだー!」
リア充を狩るもの、すなわちデビルサンタ真央は問う。
するとなんと、音響係が気を利かせたか、萌の登場シーンで鳴るべき音楽が流れはじめたではないか。
ええい、ままよ!
覚悟を決めた萌はステージに躍り出て、捨て鉢のごとく力の限り叫んだのである。
「新たな時代に誘われて、ピンキーモエ、華麗(カレー)に活躍☆」
そうして舞台中央にて、繰り出すポーズはどこかの美少女戦士風だ!
おまけにどどーん、と効果音までバッチリと決まった。
なにせ元々魔法少女戦士風の仮装なのだから、この台詞にポーズは、完璧すぎるほど似合っている。
客席の視線が自分に集中している……そのことを萌はいやでも意識せざるをえない。そのなかにはきっと、野菜原ユウも含まれているに違いないのだ。ああ、やっぱり恥ずかしい……。
けれど真央は、この闖入者にむしろ喜んだ風で問う。
「ピンキーモエ? ピンキーモエちゃんもリア充なのだ?」
「そうではないけど……そうなりたいと思ってるもん!」
「ならお手伝いするのだっ! えーと、このピンキーモエちゃんの彼氏になりたい人はいるのだー? なりたい人は手を挙げてほしいのだー!」
突然、真央は客席に問い始めた。なんという悪魔の所行!
冗談で檸檬も手を挙げかけたが、そうなる前にピンキーモエのほうが全力否定した。
「やめてやめてやーめーてー! 誰でもいいってわけじゃないもん!」
「なぬ? なら、誰だったらいいのだ?」
「それは野菜原……
ちょっとちょっとちょっと! それ誘導尋問だよっ!
」
「バレたのだ-」
かっかっか、と笑って真央はマイクに向かって声を上げた。
「というわけで、リア充になりたい人、ただしその後でデッドオアダイ、殲滅されちゃっても構わないという人は、この悪のキューピットデビルサンタに声をかけるといいのだー!」
「なんか上手くまとめた!?」
驚く萌をよそに、真央はステージから飛び降りる。
「おぉ~、夏朝ちゃんもバイトなのだ? 頑張ってるのだ-」
などと、さっそく見つけた恵御納夏朝に呼びかけたりしながら、真央は群衆に姿をまぎれさせた。(といっても、全身赤なので結構目立つままだが)
「じゃ、じゃあそういうことで……ピンキーモエでしたー!」
萌がもう一度ポーズをとると、ちゃんと彼女用の退場の音楽が流れはじめた。
「さすが後木……嵐のようなパフォーマンスだった……」
檸檬は目をぱちくりしながら、この怒濤の展開をなんとか理解しようとしている。
また、英二は客席で、ただもうあっけにとられて拍手を送っていた。
つづいては花厳望春、神嶋征一郎、篠崎響也の出番である。
征一郎と響也は揃いイメージの服装で、すっくと壇上に立った。それだけで、花が咲いたような鮮やかさがある。
そうしてここにキュートに飾った望春が加わると、男性アイドルグループのように見えるのだから面白い。……本人たちはそんな評価を望んではいないだろうが。
「この三人で演奏するのは初めてか……どういう音色を奏でるか未知数だ」
と征一郎が宣言してヴァイオリンを奏で始める。どうやら、「ついて来い」ということらしい。
「いきなりか。ご挨拶だな」
つんのめるような演奏で響也が征一郎を追いかける。やはり担当楽器はヴァイオリン、逃げる弦と追う弦、その両者の関係性は、たちまち攻守逆転しすぐにまた伯仲し、激しく、火花を上げるようにぶつかり合った。まるで刀を弦に持ち替えた侍同士だ。剣と剣が斬り結ぶようなスリリングな即興である。
その二人の剣士の、戦場を形成するのが望春のピアノだ。会場に設置されていたグランドピアノを借りて、ヴァイオリン同士が戦いやすいような土台を形成していく。
ピアノも主役になれる楽器だ。隙さえあれば征一郎、響也の両者から旋律の主導権を奪うことはできるだろう。しかし、今の望春にとって、そんなことは夢のまた夢に思えた。
――二人とも演奏レベルが高いから俺なんかじゃ足下にも及ばない……!
追い越すはおろか、なんとか音を外さないようにするだけで必死だった。
無論望春だって素人ではない。ピアノは十年弾いてきた。それでも彼は、天才たちと自分との間には、絶望的な力量差があるように思うのだった。彼らがF1のチャンピオン級レーサーなら、自分はきっと、F3000クラスの予選当落線上のレベルにも届かない。
二人のヴァイオリニストの戦いは超人的なレベルに到達しようとしていた……!
弦を引きむしるようにして響也が攻める。これを技量だけではなく、動物的な音楽センスで征一郎がかわす。
ここで逆に征一郎が仕掛けた。だが間一髪、演奏を拾って逆に高難度の早引きを叩き返してきたのは響也だ。
しかもこの二人はマシンではなく、人間ならではの『ゆらぎ』や『色気』を音に込めている。そればかりか、言葉ではなく音のやりとりで高速会話までしているのだ。若き獅子たちが戦いでコミュニケーションを図るように。
油断すれば、どんどん二人との距離が開いていくだろう。響也の演奏に限っても、以前よりずっと上達しているのだ。足し算ではなく掛け算の飛躍ぶりで。
――けど、俺だって音楽が好きだ!
指が折れそうに痛むが、それでも望春は鍵盤を叩き続けた。
彼らの世界を、見たい。少しでも近づきたい。振り落とされまいと必死だ。
……演奏が終わったのは唐突だった。
まるでタイミングを計ったように、響也が床を蹴って跳躍した。
征一郎も跳んだ。
両者は一回転して着地した。それと同時に音楽も、まるで最初からそう決められていたかのような見事な結尾句(コーダ)を刻んだのである。
どっと疲れて、望春はピアノの鍵盤から手を離して座り込んでしまった。
ところが征一郎は軽いランニングをこなした程度の息で、
「悪くなかったぜ」
簡単に告げ、一方の響也も、
「お疲れ、たまにはこういうイベントもいいな」
と笑っていた。
けれども響也は知っている。
――俺たちが思いっきりやりあえたのは、お前のピアノが屋台骨を支えていてくれたからだな。
声には出さねど、彼は視線を、ピアノの前でぜえぜえ言っている功労者に向けた。
賞の発表は後のことなので前後するが、今回、彼らのパフォーマンスはハロウィン仮装コンテストの『音楽賞』を受賞した。
神嶋征一郎さん、篠崎響也さん、花厳望春さん、音楽賞受賞、おめでとう!
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日常
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定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
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