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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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たとえハロウィンの休日であろうと、
朝鳥 さゆる
にとっては取り立てて特別な日ではない。
そもそも、学校にあまり顔を出さない彼女にとっては、休日と平日の境目など曖昧なものなのだ。
熱した水のどこまでが『水』でどこからが『お湯』であるか、手をひたしただけで温度計を使わずに、はっきりと区分できる人がいるだろうか。さゆるにとっての一日の区分も同じだ。すべてはただ、誰かが考えた概念にすぎない。
「…………」
目覚めた彼女は額に手を当てる。熱はないようだ。実際気分も……優れているといっていい。
さゆるには珍しい朝だ。
自宅で、
一人で、
しかも睡眠剤を使わずに、夢を見ない眠りから醒めた朝だったから。
この感覚を、何ヶ月も何年も忘れていた気がする。
瞼を下ろしても眠れそうもなかった。ベッドから白い両足を床に下ろすと、のろのろと彼女は服を脱ぎ始めた。
濡れた髪をタオルで挟みながら、さゆるは寝室に戻ってきた。タオルは今、髪に当てているものだけだ。服は一切身につけていない。誰もいないのだから遠慮する必要はない。もっとも、誰かいたとしても、さゆるはあまり気兼ねするほうではないのだけれど。
「……ハロウィン……なのね」
湿り気混じりのため息とともに、気怠げに卓上カレンダーをベッドサイドに戻す。そうして裸のまま、ふさわしい服を探してさゆるはクローゼットを開いた。
色素の薄い肌の上を、玉のような雫がひとつ、滑り落ちていった。
ふと彼女は思う。
昔、流し読みした小説に、目覚めているときに見る夢の罪について語った一節があった。それは、眠りながら見る夢よりもずっと、罪深いのだと書かれていた。
だがさゆるは思う、罪深いだけで済むのならまだ救われると。
――救いなんて最初からない自分はきっと、途方もなく罪深い。
クローゼット扉の鏡の中から、雪のような肌をした、切れ長の瞳の女が見つめ返してくる。
赤い唇をして、死んだ落ち葉のような色の眼をした女。
あれがお前だ、と言われたらさゆるはうなずくだろう。
あれはお前ではない、と言われても、やはりさゆるはうなずくだろう。
あれは誰だ、と訊かれたとしたら、どう答えていいか、彼女にはわからなかった。
起きているときでさえ、さゆるにとって夢と現の境界線は曖昧である。濁った霧の中に放置されているような、現実感のない日々をすごしている。
今日はハロウィンだという。
さゆるにとって現実感希薄な世界が、余計希薄に感じられる季節だ。
――空っぽなあたしには……。
ふさわしい季節ではある、そう思う。
吸血鬼が現れる。
真昼だが、現れる。
美しき伯爵だ。長い睫、愁いを帯びた瞳、そして皮を剥いだ白樺のような肌、物語の世界から出てきたような、あるいは、どこか男装の麗人風のような美貌の魔人ではあるが、その美以外の魔力はもちあわせていない。なぜならこちらは、
ジェレミア・ベルトーニ
の仮装であるから。
ハロウィンは仮装してナンボ、そう考えてジェレミアはこの衣装でパレードに向かったわけだが、そもそもこの『ナンボ』とはどういう意味なのか、彼は知らないのであった。まあ、特に明白にしないところがいいのかもしれない。『儲かりまっか?』『ぼちぼちでんな』という大阪風やりとりの、『ぼちぼち』の示すものがまるで判らないのと同じだろう……多分。
ともかく、寝子島の仮装は目立ったほうがいい、という友人たちからのアドバイスを素直に聞いて、本日ジェレミアはうんと趣向を凝らした吸血鬼伯爵に変身してみた。元々それっぽいスーツもコートも持っているし、仮装用牙も故郷から持って来ているのでやりやすかったということもある。だが実際に来てみると……、
「みんな……すごいよね」
思わず唸ってしまう。
強者と書いて『つわもの』ぞろいのパレード会場に、ちょっと気後れするジェレミアなのだった。
会場の仮装ピーブルの衣装は、可愛いものも怖いものも、ひたすら面白いものであろうと凝りに凝っている。
とりわけ吸血鬼モチーフの仮装は頻繁に見かけるもののひとつだ。明らかにジェレミアより金と手間をかけた者も少なくない。
まあしかしそれも、ある意味仕方がないことだろう。
「仮装するなら、吸血鬼が簡単だからね」
そう思うとむしろ、自分が王道を歩んでいるような気持ちになるから不思議だ。
さてこの日のジェレミアは、自分一人のみならず、愛猫の『すみ』と『こはく』も一緒に仮装させていた。悪魔っぽいコウモリ羽根がついたリードをつけたことで、いずれも立派な使い魔へと変身している。
なおリードをつけたのは、パレードに連れて歩くから必須と考えたためだ。興奮して迷子になったら大変であろう。
「はい、良い子だね~、すみとこはくも似合うよ~」
楽しいじゃないか。口笛でも吹きたい気分のジェレミアなのだった。故郷イタリアでもこうやって、皆で仮装をしたものだ。
「すみもこはくも、世界一可愛いよ!」
お年頃の
郡 トモエ
登場!
なんのお年頃かって? それはやはり、ハロウィン仮装のお年頃なのだ。
昨年まで、トモエは地元で母と兄の自分、そんな三人家族で暮らしてきた。
正直、楽な生活とはいえなかった。赤貧とまではいかずとも、日々の生活の中で、厳しい現実に直面することはしばしばだった。まるでトモエの目の前に透明の壁があって、見えているものに手が届かない、触れられない状態に置かれている……そんな毎日であった。
だから彼女は中学時代、寝子島高校に進学したいという夢をひそかに諦めていた。外の学校で一人暮らし、そんな大胆な希望を、苦労している母親に言えるはずがないではないか。
ところが。
今年の春、唐突にその夢は叶ったのだ。
実は母はトモエの夢に気がついており、密かに入学資金を準備していてくれたという。これを告げられたときの喜び、そして、一抹の寂しさは、トモエが生まれて初めて味わう複雑な記憶となって今なお、その胸にしまいこまれている。
かくて15歳の春、トモエは寝子島の住民となったのである。
といっても住む場所は最低ランクの猫鳴館で、頑張って奨学金も受けなければならない。
それでもトモエはお年頃、苦しい生活のなかからやりくりすること数ヶ月、ついに先日、憧れの仮装を実現することのできるお金を貯めることができた。
そうして、ついに本日トモエが袖を通す衣装、それが……ハロウィン悪魔っ娘だ!
どうだこのキュートさ! はじけるタイト感! トモエの中の少女っぽさと、小悪魔的な魅力がギュッと、凝集されたようではないか。これには思わずトモエ本人も、
「おおおおお!」
自室の鏡を見て、我が目を疑ったほどだ。
「うち、こんな服装で外出ていいの!? めいいっぱいオシャレして、楽しんじゃっていいの!?」
いいんです、と誰か言ってあげてほしいのだが、現在、部屋に他の姿はない。
だからトモエはあえて言う、自分で! 自分に!
「いいんです! 寝子島初ハロウィンを楽しんじゃお!」
トモエは小走りでパレード会場を目指した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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