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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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寝子島を上げてのお祭り騒ぎ、終わらないように思えたハロウィンも、今日がとうとう最終日――。
そんなことを考えると、ちょっとばかりセンチメンタルになってしまう……ということは、ないか。
最終日は最終日で、これまで以上に忙しい。
七峯 亨
はスーツを脱いで、インナーとカーゴパンツで人狼らしくワイルドにキめることにした。
「ま、悪くはないかな……ちょっと肌寒いけどな」
こうやって肌をさらすと、亨の鍛え上げた上腕二頭筋や腹筋が、白日のもとにさらされることになる。
別段みせびらかす意図は彼にはないのだが、どうしても、人の目を引く姿となっていた。鋼のような肩の盛り上がりはどうだ。一蹴りすれば岩くらい容易に砕きそうな、脚の長さとしなやかさは、どうだ。それでいて頭には、野生と遊び心を感じさせる狼の耳が飾られ、腰にも銀の尾があるのだ。どうしてこれで注目を浴びずに済むだろう。女性も男性もその多くが、すれ違うたび亨の背を目で追っていた。
もっとも、当の本人だけはそうした視線に、まるで気がついていなかったのだけど。
「亨君?」
呼び止める声があった。
振り返った亨は直面する。なんとも色濃く『力』を感じさせる姿に。
ひしひしと伝わってくる『力』を、あえて単純に言い換えれば『威圧感』となるだろうか。ただ、その言葉がもつ意味よりもずっと、重々しく黒々しいイメージである。
昔の憲兵を、現代風にアレンジした衣装だ。墓石のようにつや消しの黒い軍服、柔肌を踏みしだくのにちょうどよさげな堅さのブーツ、被るだけで目線が倍増しになる軍帽、そして外科医のような外套……といってもこの外科医は、治療よりも切り裂くを専門としするたぐいのそれである。手にしたサーベルは、鞘に収まったままでありながらそれでも、触れなば斬らんと言いたげな濃い妖気を放っていた。
怪人、である。
軍服を着る彼女の髪は、風もないのに蛇のごとくのたうつ……ように見えた。
こんな人が逮捕しにきたら、やってもない罪を白状してしまいそうだ。
けれども彼女
矢萩 咲
は、見た目ほどの危険人物ではない。わかっているから、亨の応(いら)えもごく普通だ。
「……おや、咲さん」
「この前も会わなかったか?」
「いやほんとに、よく会いますね。先日はどうも」
ところがこれを聞いて、ピシッ、と咲の視線が鋭角化した。
「……この前みたいに送り狼めいたことしたら許さないぞ?」
ほとんど無意識に彼女はサーベルを、鞘のままだが亨の喉元に突きつけていた。返答次第によっては……と言わんばかりである。
ところがこれを見ても、亨は何一つ乱れない。飄然として言う。
「送り狼はお気に召しませんでしたか、ならばいつも通り送り一寸で……」
黙ったまま、咲はサーベルを水平にした。左手は鞘の上だ。おそらくほんの半秒もあれば、白刃を抜き斬り付けることができよう。
「冗談冗談、日が落ちるまでは紳士でいますよっと」
日が落ちるまでは、というのは引っかかるが、咲はこの回答には納得したようだ。
「ではここで会ったのも何かの縁、一緒に回ろうか」
「喜んで」
と言う亨の手を、ごく当たり前のように咲は握っている。
亨も当たり前のように握り返した。
「しかしこれまた、大人な組み合わせですね? 美女と野獣、って感じもなかなか」
ふん、と鼻で笑うような音を立てただけで、咲は特段、亨の言葉に反応を示さない。
●
このとき遠野まほろとロシィ・イシロも『隙間屋・今鯛』の行列に並んでいた。
「かぼちゃの二色たい焼きおいしそう……」
合言葉を口にしてたい焼きを受け取っている人たちを見て、まほろは我知らず呟いている。普段からまほろは従兄弟とよくたいやきを食べるのだが、今日は取り分け美味しそうに見えるのだった。
「まったく! ロシィも待ちきれないぞ!」
大いにロシィもうなずくところだ。
湯気をあげるたい焼きは、外側の縁はカリッとして見えるが、頭やお腹はやわらかそうで、どうやらほくほく、中身はぎっしり、皮から餡から全部、とてつもなくジューシーな様子なのである。この一角は風がそこそこ出ていて寒いから、手に包み持つだけでも幸せになれるだろう。
さあいよいよ次は自分たちの番……というところで、二人は不思議な声を耳にした。
「Trick or treat! オカシをくれたらいたずらするデス!」
見れば吸血鬼風の仮装をしたブロンドの少女が、店員にそう吼えているのだ。
「はっはっは、そうすると『あげるわけにはいかないよーん』ってことになるんだがねえ」
眠そうな眼をした店員が、そんなことを言って笑っている。ところがこれが気に入らなかったようで、少女は頬を膨らませた。
「ぷー。ニッポンゴはつおんむずかしーデス!」
漫画みたいに、頭から湯気が出ているみたいにも見える。
「あの……どうかしましたか?」
なんだか気になって、まほろは店員に声をかけた。ところが少女のほうが、
「トワ! Halloween! Parade、Party、さんかしにきたデス!」
と返事したのである。なんだかいまひとつ、話がかみあっていない。まほろを見て、店員は大袈裟に両手を挙げて言った。
「ああ助かった。きみ、見たところ寝子高生かい?」
「ええ……1年生ですけど」
「僕は2年で鷹取洋二というんだ、よろしく」
突然自己紹介を始めるとは、この洋二という人も相当なマイペースのようである。
「遠野まほろ……です」
「マホロっていうデスか!」
なぜかトワが繰り返す。
するとロシィも乗ってきた。
「ロシィ・イシロだ!」
「ロシィデスね!」
またまたトワが繰り返した。ロシィはトワにうなずいてから、洋二の頭をしげしげと眺めた。
「洋二というのか? 洋二、かわったヘアスタイルだな!」
読者のみなさんは十分にご存じであろうが、一応書いておこう。彼の髪型はもっしゃもしゃで、ボリュームがあるというかボリュームありすぎで、なんとも芸術的なヘアになっているのであった。そこそこハンサムなのに勿体ないというか、髪型のおかげで平凡なルックスから飛び出すことができているというか……。
まほろは洋二が怒るかと思ったが、さにあらず彼は嬉しそうに、
「そうかい? よくワカメ頭なんて言われるよ。ワカメはいいよねえ。ワカメは海のビーフジャーキーだ、って、ファッションモデルのパティ・サワディー女史が言ってたよ、あれ、苗字サワディーじゃなかったかな……?」
「ah……、なんのハナシ、デスカ」
少女も相当なマイペースのようだが、さすがに洋二には気を呑まれたか多少落ち着きを取り戻しつつも、ちゃんと名乗って要求を伝えた。
「トワは、トワ・ライトフェロゥというデス。害意はないデス、タイヤキほしいデスヨ」
「はっはっは、こうしてなんだか、みんな知り合いになれたねえ。ではお近づきのしるしに……はいどうぞ」
洋二はトワにたい焼きを手渡し、つづけてまほろのほうを向いた。
「遠野くんだったかな。部活はなにか入ってる?」
「あ、いえ、特には……」
なんだか容易に、心に入ってくる先輩だ。けれどまほろは不快には思わなかった。彼はきっと、他人との距離をするっと詰めるのが得意なのだろう。
「だったら美術部に来てみない? 入らなくてもいいから一度遊びにおいでよ。夕方に美術室にいるからね」
洋二は、まほろに返事を強いたりしない。温かい紙包みを手渡して微笑んだ。
――美術部……ということは、作品制作をしている部活……?
まほろは思った――ぬいぐるみでも、いいのかな……?
「そしてお待たせ! イシロくん? ロシィくんでいいかな?」
「どっちでもいいぞ! がうがう、ワカメの洋二! はやくたいやきをほしいのだ!」
受け取るや否、ほんのり熱くて甘いたい焼きを、ロシィはパクッとほおばるのだった。たちまちその目が、キラキラと星空のような光を放った。
「このたいやき、ふくーすな!」
「フクースナ? 福の神とかいう意味かな? 美味しいものには神様が宿っているというねえ、えーと、さっき言った冒険家のパティ・ブランデンブルク女史の言葉で……」
「がう! 『ふくーすな』は『おいしい』というロシア語だぞ!」
「いやあ、そう言おうと思ってたんだ」
こうして同じ場所に集うのも、運命というものかもしれない。それほど大袈裟なものでなくても――まほろは思った。洋二、ロシィそしてトワ、このうち誰かあるいは全員と、また会う日があってもおかしくはないだろう。なにせ狭い寝子島なのだから。
「ワカメ! へんなやつデス! ロシィとマホロ、勉強なったデス!」
では、とトワは手を振り、
「Good-bye!」
ロシィが振り返し、
「だすびだーにゃ!」
まほろも一礼して、
「……いつか、また」
皆、それぞれの居場所へと帰っていく。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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