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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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さてさて七音侑を中心にこれを挟むようにして、右に工藤耀、左に霧谷朧、こういうフォーメーションで三人は横一列で歩くのであった。
道幅は十分すぎるほどあるため、これでもまったく不自由しない。物理的には。
ただ、内心のほうはどうだろうか。
始終ニコニコ、太陽みたいに笑顔を振りまく侑は、見たままにこの状況を楽しんでいる。
一方で朧も、この状況を『楽しんで』いた。ただそのテイストはちょっとばかり侑とは異なる。
――工藤君ね……クラスメートって話だったけど……ふーん?
服装が悪魔のせいもあろうか、心の中の小悪魔がホップステップトランポリンで、ぴょんぴょんと跳ねている感じなのだった。侑ごしに耀を観察しているとな、見えないものが見えてくるではないか。
さてさて耀のほうはといえば、苦虫を心のなかでゴーリゴリゴリゴリと、かみつぶしている気満点なのだ。
けれども耀は、己の心に言い聞かせている。一生懸命に。
――いやいや、動揺するな、俺。侑はみんなの妹で後輩なんだよ。それで夏休みに俺が余計な世話と嫉妬で一回喧嘩になったんだろ。そう、焦る心配なんてない。
ここ赤い雷光が、耀の体を直撃した。(ような気がした)
――待て。
はっと冷や汗を背に感じながらも彼は問い直すのだ。自分に。
――「焦る」って何だ?
どうして焦る。なにを焦る。どういう原理原則でなにを対象に、焦るというのだこの自分が!
このとき顔を上げて目にしたものは、耀の心臓に強い鼓動を刻ませた。
赤い雷光の次は青い冷水か。ばしゃっと頭から浴びせられた気分!
なぜって、いつの間にかあのどうにも好きになれない先輩(朧)と、侑が、急接近して親しげに会話していたからだ。
「なあなあ、七音ちゃん、イタズラってどんなのするつもり? 俺にやってみせてよ」
「オッケーなのだ。ほらっ、お菓子くれないなら、つけヒゲをつけちゃうに☆ ぺたっ」
「うわっ、チョビひげじゃないか。似合う?」
「あっはっは、面白いにだにー♪ ほかにも、おじいちゃん風のひげとか色々そろえてみちゃった」
なにげなく触れあっている。極端にいえば、イチャイチャしている……風にも、見える。
――なんか知らんが異様に腹立つ!
ところが耀のこの静かな怒りを、とうに朧は察知済みであった。
――おやおや、やっぱり彼、ちょっち不機嫌になってきた感じ?
これで自粛するような大人しい小悪魔は、今の朧の中には住んでいない。むしろより積極的になる。
――もうちょっとヤキモチやかせちゃおうかなー。
心中クスクス笑って、
「ほらほら、あそこがチェックポイントだよ。お菓子もらってきなって♪」
などと言い、さりげなく侑の背をタッチして押した。
このときの耀の心境、まさしくスカイダイビング急降下爆撃機のよう!
――これ以上先輩に遊ばれてたまるか……!
怒りが沸いてきた。なんか許せん。理由? 説明できないが……、
――侑をあのままにしてたら色んな意味で危ない! 何とかして引き離さねーと……。
そう結論を出したのだ。このときにはもう、耀は行動を起こしていた。
「あっぶね……! ちょっと、先輩!?」
押されて軽くよろめいた侑を、両腕でしっかり抱き留める。はずみで、侑の腕も耀の背に回された。
「工藤君?」
やっと耀に気がついたような声を侑は出した。同時に気づいたのは、彼が怒った目をしていることだった。
――工藤君、なんで不機嫌な顔してるんだろ……?
きょとんとした表情で耀を見つめる侑、
朧と侑を見比べるように視線を行ったり来たりしていたが、やがて侑にぴたりと、視線を固定させた耀、
そんな二人は、路上でしかと抱き合っているような格好だ。
「あっ……」
客観的に見た状況に、気がついたのは耀だけのようである。慌てて侑を放して、
「こ、転びそうだったから……先輩も危ないっすよ、こいつ、危なっかしいんで……」
弁明するものの、半分ゴニョゴニョした口調になってしまう。
「了解了解♪」
ところがこれこそ、朧が見たい光景だったのである。
――そろそろ頃合いかな。
楽しげに朧は、ぺこっと一礼した。
「ところで俺は、他の奴と合流する約束があったんだ。ここらでおいとましようかな。パレード、一緒に歩けて楽しかったよ、工藤君に七音ちゃん」
さらりと言いながらも朧は、耀と侑に口を挟ませない。続けて言った。
「この後舞踏会あるらしいし行ってみたら? 仮装してれば高校生以上は入れるってさ」
「舞踏会?」
侑は大きな目をぱちくりとした。
耀も同じような顔になってしまうのである。
――先輩、どういうつもり……あ、もしかして?
だがすぐに耀は悟った。侑がこう言ったからだ。
「楽しそうだから行ってみようよ!」
「……あ……う、うん。わかった」
ほとんど勢いに飲まれたように、耀はそう返事するほかない。
「それがいいよ。楽しんでね」
そうして朧は侑の背を今度は優しく押し、ふたたび耀に支えさせた。そっと耀に告げる。
「ちゃんと守ってないと他の奴に取られるよ?」
「他の……って、先輩!」
思いっきり図星を突かれたので、もうこれ以上言いようのない耀だ。やられた――なんだか悔しい。
「ま、がんばってなー」
などと意味深な言葉を残すと、朧は背に風を受けたがごとくクールに去るのである。これ以上お邪魔虫を演じていると、天罰とか馬の後ろ蹴りとかがあるかもしれない。
ぱっと手を振ると彼の姿は人混みのなかに消えた。
――覚えておくけど、感謝はしないからな!
朧の姿が完全に見えなくなるまで、耀は彼のほうをにらんでいた。今となっては、朧に対する腹立ちとか嫉妬とかはもう耀の中にはない。
けれど、いつかあの人に勝ちたい――と耀は思った。それがかなわぬことだとしても。
ところで侑としては、
「工藤君?」
困るのである。
「もしもーし、工藤君ー?」
だから、困るのだ。
ずっと彼女は、耀に抱き支えられた格好のままだったから。
こうしているとずっと、なんだか胸がドキドキするから。
――なぜなんだろう?
恥ずかしいし落ち着かないけど、妙に甘酸っぱいようなこの感覚について、今の侑にはうまく説明できそうもなかった。
本日の
ロシィ・イシロ
は大変に張り切っているのである。
なぜなら、大好きな狼娘の仮装に扮しているから。
しかもこの仮装は、母親(マーマ)が忙しくてなかなか仕上がらず、前日になってようやく完成したものであるから。
じらされたが待った甲斐はあった。完成した衣装は、ロシィの素朴な期待を激しくフェンス越えで上回るできばえだったのである。
野生動物の美しさと、ロシィ本人が持つ美しさ、そして材質の手触り、それを極限まで高めるデザインであるばかりではなく、その可愛らしさもまた、同時に表現するようなフォルムだった。前足一つとっても犬や猫の手とは明らかに違う。ディフォルメこそ聞いてはいるが、爪の生え方、関節の具合、いずれもオオカミ、それもシベリアに棲むオオカミの機能美が感じられた。
もちろんそれをまだ小学二年生のロシィが、適切に言語で説明できるわけではなかった。
「がうがう! かわいい! きれい! かっこいい!」
そしてこうも言う。
「本物っぽい!」
と。
この言葉は、白い狼犬に変身できるという秘密の『ろっこん』をもつ彼女だからこそ、説得力をもつといえようか。
そんなロシィにとって一番嬉しかったのは、マーマからの褒め言葉だった。可愛いと言われた彼女はまるで、それこそ子犬のように尻尾を丸め、顔を赤くしてこくこくとうなずいたのだった。
そんな、嬉し恥ずかしの今日のロシィだが、あまり表情に変化はなかった。狼の一族同様に、喜怒哀楽が顔に出ることは少ないようである。とはいえ中身は年齢相応なのだから、ちゃんと目の光や身振り手振りで、感情を表現することならば知っている。
というわけでマーマに温かく送り出されて、ロシィはいよいよ、初めての仮装パレードへと出発したのだった。
「今日のロシィは狼娘だから狼っぽく軽やかに歩くぞ」
狼は体重を載せないで歩く。さくさく、雪を踏む音もできるだけ最小限だ。
だからロシィもさくさく、雪はないけど舗装路を、軽やかに歩いていくのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
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